久々のブログの更新となりました。

6月12日に1階来店型のFP事務所『くらしとお金のFP相談センター』の開設に忙しくブログを休んでいました。

さて、ここしばらくは『住宅ローン破綻事例』の紹介シリーズで行きます。

マイホームを買って5年ほど経つと、金利が上昇するタイプの住宅ローンを組んでいたかたが返済が苦しくなります。
それだけなら、なんとかなるかもしれませんが、それ以外の要因が発生すると、返済が苦しくなります。

実際の相談事例をもとにご紹介していきます。

住宅ローン破綻の原因その1

『職場とマイホームが遠い』

「ちょっと交通の便が悪くたって、土地が安くて広い方が自分の好きな家ができる。」

「土地にお金をかけるより建物にお金を掛けた方がいい。」

建築家・設計士・ハウスメーカー・工務店はよくこう言います。

しかし、これは自分たちの売上や利益を多くするためで、消費者のその後の生活まで考えていない場合が多いようです。

Aさんは、遠くて不便な土地を購入してマイホームを建てました。

住宅ローンを返そうと頑張って街中の職場で働きました。

マイカー通勤で、職場近くに駐車場を借りて月3万円の駐車場代がかかります。

接待やつきあいで飲んで夜遅くなることもしばしば。

運転代行を頼んだり、タクシーで帰ったりのお金が月10万円以上になる時も。

当然ガソリン代の値上げもひびきガソリン代で月3万円。

通勤関係で月額16万円もかかっていました。

会社から出る通勤費は2万円程度。大赤字です。

残業したり、働けば働くほど暮らしが厳しくなりました。

とうとう職場近くの賃貸アパートに引越しました。家賃が月8万円程度です。今までかかっていた通勤関係費の半分にはなりました。

しかし、誰も住んでいないマイホームのローンは払い続けます。貸すにも売るにも安すぎてローンの返済にはとても足りません。

小学生の子どもも転校しました。子どもながら、家計が大変なのを理解しているようですが、かわいそうです。

自己破産も検討しています。夢のマイホーム購入のはずが、売り手の説明に押されてしまったがために地獄への入り口になってしまいました。