本日の河北新報に、信用情報を勝手に金融機関が紹介したことについての争いの記事がありました。

宮城県の女性が信用情報機関に情報開示を請求し、取得した照会記録開示書には、女性が住宅ローンを申し込んでいないのに、ローン審査のために金融機関から信用情報の照会があったとする記録が残っていた。

金融機関によると、関東地方に住む別人のローン審査で、名前、生年月日、電話番号の3項目をコンピューターに入力して照会した際、名前と生年月日が石巻の女性と一致。女性の信用情報が「類似情報」に分類して表示され、ファイルを開いたという。

たまたまこの女性が同時期に自分の信用情報を閲覧したためにわかったことです。

閲覧記録はしばらく残ります。住宅ローンがなかなか通らない方の場合、この金融機関から閲覧記録が多数残っているために

「この人はいろんな住宅ローンから断られているんだな。何か問題を抱えている恐れがある。うちも断ってしまおう。」

という可能性もあります。

そうならないように私はしっかり住宅ローンを借りられるかどうかをチェックした上で、借りられそうな金融機関にだけ申し込むようにアドバイスをしています。

ところが、売り手のマイホーム販売業者はやたらめったらローンを申し込むことを進めます。せっかく買う気になっているのだから1つや2つローンが借りられないからあきらめられたら困る。
ということです。

結果、閲覧記録が大量に残ってしまい、別のもう少し安い物件にしようとしても住宅ローンが借りられなくなってしまうということもありえます。

そして、まだ本人にちゃんと信用情報の閲覧書類を書いてもらっていればいいですが、マイホーム業者が勝手に閲覧書類を作成していることもあるようです。

ご相談者に確認しても「いっさいそんな閲覧書類や融資審査申込書に署名はしていない。」ということなのに「ちゃんと審査に通っている」とマイホーム業者は言うのです。

マイホーム業者は本当に買えるお客さまかを最初に知りたがります。信用情報に問題がある方に時間をかけても無駄ですので。
反対に信用情報も問題がないことがわかって、マイホームが買えることがわかっている人にだけ集中してセールスします。