Archives

You are currently viewing archive for November 2008
ファイナンシャルプランナーの仕事とはいったい何でしょう。

はっきりした定義があるわけではありませんが、私は
「相談者・お客さまの人生の夢の実現に向けて、全力でサポートすること」と思っています。

さきほどの「ギャンブルで家を買うところだった方」についても、本来は、住宅ローンとライフプランの相談の範囲外です。

「800万円の隠れ預金」を見つけたことも、不動産の運用についての相談の範囲外です。

他のFPや専門家やお客さまにこんな話をすると、

「なんで、そんなことするの?そこまでやる必要ないじゃない。」

「住宅ローンの相談ならそこまでにしておけばいいでしょ。家を建てる契約のことは関係ないでしょ。本人たちの自己責任でしょ。」

「100%見つかる保証も無いのに、そんな預金を探すの?」

と不思議がられます。

でも、私の仕事はお客様の夢の実現のサポート。
その障害になるかもしれないこと、夢の「実現に力を与えてくれる資金を見つけることは必要だと思っています。

なぜか、私のところにはこういった普通の人から見るとやっかいな事件が集まります。相談者は自覚して相談には来ていません。相談の過程で私が気づくのです。

本当は一般的な専門家のところに依頼している方もこういったギャンブル性の買い物や、隠れた資産を持っているのではないでしょうか。

ただ、その専門家が気づかないか、または気づいても自分の仕事の範囲外であるとして指摘しないのか・・・・。

本物のファイナンシャルプランナーとは、いったいどんな職業なのか、謎は深まります。
日本経済新聞で、

FPに家計の相談をしてみたいと思うかのアンケートをとったところ、わずか29%だった。

理由には

『家計のことを他人に知られたくない』

『所属する企業の利益を優先されそう』

というのがあげられている。

FPという仕事が保険会社や金融機関の営業のための肩書きとして使われてきたつけが根強く残っていることが明らかになりました。

企業に属しない独立FPの存在はとても少ないのもいけない。

一度でいいから実力のある独立FPに相談をしていただければ、こんな誤解は消し飛ぶのに・・・。

この相談をしないために1000万円もの損をしている家庭がまだまだあります。
最近、目を覆いたくなるようなFPの広告をよく目にします。

FPを名乗っておきながら、消費者・相談者を巧みに騙している広告。

そろそろ我慢の限界かもしれません。ジャロ(広告に関する苦情受付機関)などに言うべきでしょうかと悩みます。

例えば、住宅ローンなどの借換えをして、その借換え金額の数%の手数料を相談者からもらっているところ(以下借換え会社)。

例えば2000万円の5%=100万円

その広告はこうです。

平成5年に借りた住宅ローン3000万円が金利4.5%で30年返済の月の返済額が152,005円

平成16年に借りた車のローン300万円が金利4.0%で5年返済の月の返済額が55,249円

合計207,254円の返済をしている方が、借換え会社に相談すると月の返済額が69,810円になるというもの。

どうしてそうなるかというと、諸費用200万円(借換え会社に払う100万円単位の手数料と借換え手数料だと思いますが、それでも高すぎますが、そう書いてあるので)を加えて
2280万円を35年金利1.5%で35年返済というものです。

確かに月々の返済額が少なくなって楽になるように見えますが、ここにはカラクリがあります。


まず、元々のローンは借換えの時点で約2080万円になっていることになっています。(私が計算すると100万円ほどずれるのですが、まあそこは広告の数字を適用して。)

の2080万円に200万円を足して2280万円を35年間返済します。

1.5%の金利は当初5年だけなので、実際は6年目以降は大幅に上がると思いますが、あえて全期間1.5%だとして、35年間に支払う利息は6,519,955円です。

では借換えをしなかった場合はどうか。

2080万円を4.5%で残り15年間返済した場合の15年間に支払う利息は7,763,240円です。

※4.5%の金利というのは私は最近見ないのですが・・・高くともかつての公庫の全期間固定で4%です。あえて4.5%とします。

借換えした場合としなかった場合の利息の差額は約120万円です。

しかし、ここに例の諸費用200万円をプラスすると、実は借換えをした方が80万円多く余計にお金を支払うことになるのです!!!

つまり、この広告のとおりにすると儲かるのは、この借換え会社と金融機関なのです。

(一応、借りている期間が長くなることによるメリット、月の返済が少なくなるメリットはこのような借換えにもありますが、きちんとこのような総支払い額は増えることは説明しないといけないと思います。)

これはさきほど申したとおりずっと1.5%だった場合です。5年固定で当初1.5%でこれはまずありえません。

6年目以降の金利がいくらになるかはわかりませんが、残り期間が30年ということからすると3%程度になっていることはかなりの高確率でありえます。

すると、どうなるか。

35年間の総支払い利息はなんと、

12,089,627円
(※ちなみに6年目以降が4%だと16,153,628円です。)

になります。

これに例の200万円をプラスすると

14,089,627円!!!!


借換えをしなければ、払う利息は7,763,240円だったのに。倍近い利息を払うことになってしまいました。

つまり生涯で700万円ものお金を失うことになるのです。

ここに依頼する方はこのことを知っているのでしょうか?
一応、広告自体に嘘の表現は無いですが。生涯で700万円(金利が3%を越えて入れば更に高額)・・・。

やはり儲かるのはこの借換え会社と金融機関です。
また、この借換えをするには私の予想では色々なことをしないといけません。その色々なことをすると更に借換え会社やその取り巻きの企業が得をする仕組みになっているでしょう。(諸費用200万円の正体)

ちなみに私が借換え相談を受けた場合は、2080万円を単純に借換えをします。
200万円なんて手数料はかかりません。私の相談料は数万円(場合によっては数千円)ですし、借換え費用も登記を含めても50万円でおさまります。通常50万円は別に用意してもらいますが、あえて借入額にプラスして計算してみます。

10年固定の1.8%で2130万円を15年間で返済すると月の返済額は135,114円です。
これでも月65000円くらい返済額が減ります。

残り5年の金利が3%とすると15年間で払う利息総額は3,266,095円です。借換え手数料50万円を足しても3,766,095円です。


借換えをしなかった場合の15年での支払い利息総額は7,763,240円ですので、借換えで400万円も得をします。

カラクリでごまかした借換え会社で借換えた場合は金利によっては1800万円くらいになります。

つまり、私の相談では約380万円の支払い利息、借換え会社での1800万円との差額は1420万円。

これくらいの差になってしまいます。(もちろん期間は違いますが、生涯での支出ではこの差は事実です。)

このことを広告会社の人は知って広告を出しているのか・・・。
広告によると相談件数2000件などとなっていますが、これが本当なら将来集団訴訟や社会問題にならないのか・・・・・。

2000件全員が借換えをしているとは限りませんが、もし半数の1000人が借換えて、広告のような方が平均的なケースだとすると、1420万円×1000=142億円!!!!

訴訟や社会問題になっても不思議ではない金額です。
(ただ、この借換え会社の人は年齢が高いので、相談者が気づいて問題になる頃には・・・・。私は35年後でも60代ですので、今の相談者に何か追求されることはありえます。相談者を騙すようなことをすればいつか自分の身に返ってきます。ですのでなおさら、数十年後でも相談者に感謝されるような仕事をしています。)

最近は、東京かどこか他県の女性FPが顔写真付でここ専属FPとしてセミナーをやっているようですが、この計算が成り立つことを知っているのか・・・・。
この計算をしないで、引き受けているのならFPとしての実力がどうなのか・・・。もし知っていて引き受けているのなら借換え会社と同じです。

先日5億円の詐欺で逮捕された有名人の事件が小さく思えてしまいます。

確かに長い期間で返済するメリットはあることはありますし、月の返済額をどうしても減らしたい人もいるでしょうが、教育ローンや奨学金などを活用する方法もあります。わざわざマイホームを●●したり、200万円もの諸費用を払う必要があるのか・・・。

自分や回りの取り巻き企業の利益を考えるのか、本当に相談者・消費者のためを考えるのか。

FPとはどんな存在なのか、今一度考えたいですね。




最近の株の下落で、大きく損失をした方が多数いらっしゃると思います。

(私は、株購入の勧誘や投資信託購入勧誘や販売を一切しておりませんでの、相談者に損失を与えてはおりません。)

ついでに言うと極力上場株の購入も控えておりました。(ある程度今回の下落を見越したということもありますが)。

自分で購入した株はいいと思って買っている
→お客さまに本当のことを言いいたいので、その株を教える
→お客さまがその株を購入する
→お客さまが購入したことでその株が値上がりする
→私は株で利益を得るが、必ずしもそのお客さまは利益を得られないかもしれない。

このような構図になる可能性がありますので。
それは、倫理的に私の心情が許しませんので。

しかし、最近上場株を購入しました。

もうじき倒産しそうな会社です。今回の混乱を受けて大きく値を下げましたので数万円で買えました。

もうじき紙くずになるかもしれません。

なぜそんな株を買ったのか。

それは株主総会に出席して、倒産した会社のその後の状況を知ることが私の仕事に大きなメリットがあるからです。

だれも見向きもしないゴミのようなものでも、利用する人によっては宝物に変わるかもしれません。

※くれぐれも「FPの西村が株を買った会社は倒産した=FPの西村は株を見る目が無い。」という誤解が無いようにあえてここに記載しておきます。