私は保険代理店もやっています。

独立系FPは保険代理店をするべきではないと言う方もいますが、最新の保険商品情報を得るには代理店をしていた方が確かです。

また、常々申し上げている保険代理店が儲からないが消費者が儲かる(いざというときに助かる)商品を販売することができるから。

とある保険会社の保険商品をここ2年くらい毎月平均4件くらいのペースで販売しています。

毎月4件の新規契約を得られれば保険のセールスマン・セールスレディとしては結構優秀だと思います。

先日、その保険会社から平成23年分の支払調書が届きました。

支払調書とは、確定申告のためにその年にいったいいくらの代理店手数料が払われたのかを知らせるものです。

普段、保険代理店手数料がいくら入るかなんて考えていませんので、その平成23年分の保険代理店手数料を見てビックリ!

約年94000円。

月額じゃないですよ。年額です。10万円ありません。

月4件、年間約50件の新規(平成23年は震災もあったので30件くらいだったかもしれません)契約をしていただいてこれです。

あまりの少なさに笑ってしまいました。

1件あたり2000円から3000円の計算です。書類を簡易書留などで送付したり、何時間も説明したり手続きをしたりするコストを差し引くといくらも残りません。

普通の保険代理店がいくらちゃんとした保険設計と保険提案しようと思ってもこの代理店手数料では家族を養えませんので、消費者が損をするような保険設計をせざるを得ないのかとも思います。

1件あたり2000円とか3000円なので、私としては別の代理店に行って契約してもらっても構いません。ご相談料として1時間5000円いただいておりますので。

しかし、せっかくご提案しても別の代理店に行ってその保険に加入しようとしても、そんなことはほとんどできません。

そういったところに行っても別の保険を勧められて、なんとなくそっちの方がよさそうだと錯覚して契約してしまうことが多くあります。

よくあるのが「保険の○○M口」「保険i場」。

別にそちらに後日相談されても構いませんが、なんども申し上げていますが、保険代理店手数料が高い商品を売りがちです。

せっかく来た客を代理店手数料2000円とかだけで済ます訳にはいきませんので。

そういったことをした相談者が、別の機会で私のところに相談にいらっしゃるとたいていがっかりします。

また、厄介なのがそういったところで契約した商品は早期に解約すると大きく損してしまします。
その損分が保険代理店の手数料となっていると思うとやりきれません。

最初はなんとか払えると思っていた保険料だが、子どもが大きくなる、家計が厳しくなるといったことで払えなくなり、解約をする。

そんな場合に損をするのは消費者だけ、保険代理店は十分に儲けている。

どの保険商品を提案するかは保険代理店の姿勢次第です。

お客様の利益が大きいものを重視するのか、保険代理店手数料が大きいものを重視するのか。