「こんな好感の持てる会社もあったのか」と、とても共感し感心した会社がありました。
 ある会社に電話をしたのです。
 しかし担当のWくんは留守。休暇中というのです。のんびりした用件でもなかったので、困っていました。
 すると今度は、その会社から電話。用件はつぎのとおりでした。
 「お電話ありがとうございました。私はWと同じ職場の○○と申します。○○さまからのご用件のメモを拝見しました。
 じつはWは、明後日まで休暇中ですが、たぶん私でもご用件を処理できると思いますので、かわりにお電話差し上げました。」
 この○○さんが言うように、用件は無事に済みました。
このように、「だれだれは留守ですが、よろしければ私が・・」という、ピンチヒッターの役を買って出る組織は、滅多にありません。
 たとえWくんの机上に置くメモを書き取った人も、そのメモを見た人の多くも「これは自分の仕事じゃない」といって、見たまま通過してしまうものです。
 しかしこの例のように、代役電話やピンチヒッター電話が、ごく自然と発信される組織。こんな組織こそ、“全社営業体制”ができている会社ではないでしょうか。