マキャヴリ(イタリア・Niccolo Mchiavelli=1527歿)という人は、日本では、「君主論」という著書で有名である。
 首相を務めた人の多くは、読んだのではなかろうか。
 要するに国家の元首や、大組織のトップ向けの本だ。
 さてこの本を読むと、こんな意味の一節が胸に刺さる。
 「大衆の求める要求とは、大衆が欲するからといって、そのまま応えようと考える君主は、絶対にリーダーに向くどころか、国家百年の大計を誤るものである」
 この真意は、つぎのようになる。
 「大衆の多くはそう長い尺度で、政治的な物事を考えたりしない。いわば近視眼的だ。ところが君主や政治家は、国家百年の大計で物事を決断しなければならないこともある。(大衆迎合的な政治=ポピュリズム)
 ときには、大衆が反対しても果敢に決断実行しなければならないこともある。大衆の支持を得たいばかりに、大衆に迎合する、人気取りの君主や政治家は、いずれ国家を危機にさらす・・」
 あるサイトに目が行った。
 なんと中央政治家のO氏を指して、「この人は現代のポピュリズムだ!」と、別の政治家が指摘しているではないか。
 ことあるごとに、「国民の皆様が・・」と連呼する姿勢は、なるほど大衆迎合の姿勢と映るようではあります。
 しかし、大衆迎合の政治家か?と言われた人たちは、この人だけではない。「私がこの椅子に座っている限り、増税はありません」と言い、大衆の人気取りに執心し、いま手を打たねば国家百年の過ちを犯す、とわかっていながら、「ばらまき政治」をやった総理などは、典型的な大衆迎合政治家だった気がします。
 我々も是非、企業百年の大計を考えて、今できる対策を打ちたいと思います。