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タイヤを売らずに誠意を売り、会社を伸ばす社員 
 自動車修理工場に車が、予備タイヤで乗り入れた。「遠くまで帰る。パンクしたから交換してくれ」という要望だ。
 しかし担当したTくんは、手早く補修すると、「まだ交換はもったいないです」と言い修理代だけ受け取った。
 客は感心した。4本とも新品にしたいと言っているのに、「担当者がもったいない、とは・・?」と首をひねった。
 そして工場を後にし運転しながら、「違う、あの工場は違う。いまどきあんな誠実な人間もいるのか・・」
 この客は、この工場の近所に営業所を持つ経営者。社長は帰社するなり営業所長に電話し、「今後、営業所の車両管理は、この整備工場にするよう検討しなさい」と指示をした。
 Tくんはこのようにして、誠意で顧客を増やし、会社の繁栄に貢献している。
 物を売るより誠意を売る。言葉は奇麗で立派だが、実行となるとむずかしい。しかしTくんは自然体で誠意を売っている。テクニック売りではなく誠意売り。ご立派そのものである。
06年12月15日 | Category: profile
Posted by: mao
経営方針を知らされた職場には、活気と活力がある
 たとえば社長が、「当社は○○年までに、新商品☆☆を発売する。そのために組織を・・」というように、数年先までの経営の方向を社員に公開している会社は、非公開の会社より社員のモラール(意欲)は高い。組織には活気もみなぎっている。
 モラールサベイ(勤労意欲調査)をやった結果にも、例外はない。
 ところが社長が、来月や来年のことは言っても、3年とか5年も先のこととなると、非常に抽象的な概念は語るが、とても会社の将来の方針や方向づけになることは、何も言わない。
 一般には、過去の遺産でめしを食っているような会社とか、ワンマン会社に多く見られる。
 つまり中長期の経営方針を一切社員に公開しない会社は、共通して以下のような傾向や体質が生じるものである。
  1、社員間に、チャレンジ精神が生まれるかわりに、事なかれ主義が蔓延する。
  2、経営に対する積極的な提案は、ほとんどなされない。
  3、なぜ前項のようになるのか。社長が意見を嫌うことが多い。
  4、経営の発展は脱皮にあるが、脱皮は一時的に、現在の社内秩序を壊す必要がある。
    旧来の秩序に固執する社長は、この一時的秩序の破壊が恐い。
  5、やがて会社の業績は、緩慢な業績下降局面に入っていく。
  6、しかしそれでも、「なんとかなる」という緩慢なる根性で、経営のカジを切る勇気が生まれ
    ることはない。それが許されるのも、表面的には会社でも○○家の経営だからである。
  7、こんな会社で重用されるのは、もっぱらハイの返事がいい、イエスマンである。
人を大切にする経営には、欠かせない経営方針の公開
 もしも数年先の経営方針の公開の必要性も考えないとしたら、ひどい人間心理不感症ではないでしょうか。
 人を大切にする経営がバブル崩壊以降、すっかり崩れさった感がするが、中小企業が、人を消耗品扱いするようになったら、経営も終末を迎えるかもしれません。
 人を大切にする経営とは、人に希望を与える経営です。
 3年先、5年先の経営方針、工夫してオモシロク発表しようではありませんか。

06年12月04日 | Category: profile
Posted by: mao