こんにちは。
林原安徳です。
 

さて、今週も、増刊でお送りします。

「行動ベクトルと出店戦略」のお話の締めくくりは、
【ブランデリア出店戦略はどうやって作るか】
ということについてです。

小難しいことを承知でこのお話をする理由は、
最後に書かせていただきます。


まず、前提として、日本全国を、
人々の住んでいる場所の近さ、そして行動ベクトルの類似性から、
約300の地域に区分します。

この区分された地域を“チェーンブランドを構築するエリア”という意味で
「ブランデリア(Brandarea)」と呼びます。

下の図が、首都圏のブランデリアのイメージです。
(数字はブランデリアに振られた番号)

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このブランデリアごとに、知覚がどれくらい起きているかを%で表します。
それが、チェーンの「知覚率」です。

知覚率100%とは、そのブランデリア内のすべての人が
そのチェーンのことを知っていることを意味します。
この知覚率は、当然ながら、それぞれのチェーンによって異なります。


それは、第一に、それぞれのチェーンによって、
そのブランデリア内の出店配置が異なるからです。

第二に、店の数が多いチェーンほど、
一般的には知覚率が高くなる傾向にあります。

第三に、ブランデリアの違いによって、知覚率が高くなりやすかったり、
なりにくかったりします(これを「ブランデリア特性」と呼んでいます)。

つまり、知覚率は、
「出店配置」「店数」「ブランデリア特性」
の3つで決まってくると考えられるのです。


次に、多くのチェーン企業のデータを元に、
店数とブランデリア特性の2つから、
基準となる知覚率を算出する公式を作ります。

この基準となる知覚率と、そのチェーン店の知覚率を比較することによって、
「出店配置効率」というものが計算できます。


例えば、あるブランデリアで、10店舗出店しているチェーン企業があったとしましょう。

そのブランデリアの10店舗での「基準となる知覚率」が50%だったとします。
ところが、もし、このチェーン企業の知覚率が45%しかなかったなら、
それは出店配置効率が低い(悪い)ということになります。
反対に、55%あれば、出店配置効率が高い(良い)ことになります。

数字で表すと分かりにくいかもしれませんが、
図で表すとこのような感じです。

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これらの図は、65番のブランデリアに実際に出店した、
2種類のチェーンの出店配置です。

両チェーンとも、店舗数は同じ10店舗ずつですが、
これを見ていただければお分かりのように、
上の図のチェーンの方が、配置効率が格段に高いのです。



こうして見ると、

出店配置効率が重要であることは、
なんとなくでも感じとっていただけるのではないでしょうか。

そして、基準となる配置効率と比べることで、
「出店配置効率を高めるには、どこに店が配置されている必要があるか」
が見えてくるのです。

この出店配置効率については、
「最新版これが『繁盛立地』だ!」(同文舘出版)
でも書いていますので、そちらもご覧ください。



この出店配置効率を算出することによって、
「次にどこに出店すべきか」もわかり、さらに、
「どのブランデリアでは良い出店配置をしていて、
どのブランデリアの出店配置を改善しなければならないか、
どう改善すべきか」もわかります。

チェーン店にとっての、リロケーションの必要性の高いエリアが
見えてくるというわけです。

そしてさらには、
「このブランデリアには20店舗出店したいと思っているが、
どこに、どういう順番で出店していけば、もっとも出店配置効率が高いか」
ということも自動的に計算することができます。

つまり出店戦略を作り上げることができるのです。


こうして作り上げた出店戦略を、
ブランデリア出店戦略と呼んでいます。

すでに、このブランデリア出店戦略によって、
いくつものチェーン企業の行く末が予見され、
その予見が現実のものとなったことが証明されています。

そして、そう少なくないチェーン企業が、
このブランデリア出店戦略を採用し、出店を確実にしています。

この下の図が、実際に使われている、
ブランデリア出店戦略プログラムの実物です。

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単に、個々の物件の「売上予測」だけ出来れば良い、
という気楽な時代は過ぎ去ろうとしています。
それだけでは、すでに限界に来ています。

他のチェーン企業、とりわけライバル企業に負けないためにも、
大局からの戦略が不可欠なのです。

現在はチェーンの出店が飽和状態とも言われ、
店数を増やすことよりも、既存店の立て直しが重視されてきています。
先日も、「クリスピー・クリーム」さんがそのような宣言をしていましたね。
参考
 
 
しかし、ショップビジネスは、お店という「拠点」を構え、
その周辺の人々に価値を届けていくのが、至上命題です。

ショップビジネスをやっている以上、
より多くのお店を増やしていくことを考え、
お店の数が同じなら少しでも多くの人に知覚される配置を考え、
リロケーションを含めた「出店」からは、
逃れられない運命にあります。

ショップビジネスがその本懐を遂げるために、
「出店戦略」はきわめて重要なカギになります。

「お店」がその本来の価値を発揮できるような、
そういう出店が、これからの時代には必要なのです。


素晴らしい商品やサービスを扱っている業種業態は、
まだまだ数多くあります。
それらのお店が、もっともっとお店を増やし、
もっともっと展開し、多くの人々の元に価値が届くことを、
私は願ってやみません。



 
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★林原安徳自らが説明する「統計てきめん2プレミアの賢い使い方」


 
step1 最初の説明


step2 ソフト電池について


step3 分析はこんなに簡単


tep4 地点の検索 場所の移動の仕方


step5 色分布の設定とコピペの仕方


step6 比率を色分布で見ると大きな発見が


step7 統計項目を合計してから比率を表示


step8 地点検索から地点の編集を使う

step9 アンケート用地図と人口出力の方法


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SORB know-how series Ⅰ

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SORB know-how series Ⅱ


 立地がわかれば店舗開発は難しくない
≪立地はこうやって理解する≫
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【 目次 】
第1章 立地の常識に惑わされるな
第2章 プロが見る立地の視点
第3章 立地おもしろ入門
第4章 ロードサイド立地 プロの視点
第5章 統計データで商圏を知る
第6章 立地の用語
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SORB know-how series Ⅲ


●立地選びの教科書 店長になったら覚える立地の奥義
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【 目次 】
第1章 立地の基本 TG・動線・交通量
第2章 PC・商圏・行動ベクトル
第3章 視界性・看板・建物構造
第4章 店改善・販促
第5章 競合etc
第6章 店舗開発
    A4サイズ490ページ

ソルブ設立22周年を記念して価格改定を行いました。

新価格 4,660円(税込):ダウンロード版
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SORB know-how series Ⅳ


(重回帰分析の方法)
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【 目次 】
1)「立地」を「数字」に変える売上予測.. 9
2)平均予測法、一番簡単な売上予測.. 17
3)売上予測の方法(1)、回転率法.. 25
4)売上予測の方法(2)キャッチ率法.. 34
5)売上予測の方法(3)市場シェア率法.. 43
6)売上予測の方法(4)、範囲限定法.. 53
7)明日はいくら売れるか時系列売上予測.. 61
8)比較法で計算する、売上予測の基本.. 69
9)本格的に売上予測をする、重回帰分析.. 85
10)重回帰分析による売上予測のやり方.. 95
11)重回帰分析の落とし穴.. 107
12)変数の作り方.. 122
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SORB know-how series Ⅴ


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第1章 安全管理
第2章 お客様サービス
第3章 人の扱い方
第4章 タイムマネージメント
第5章 従業員/アルバイトの募集採用
第6章 衛生管理
第7章 事故防止
第8章 エネルギー管理
A4サイズ 239ページ

価格 9,720円(税込):ダウンロード版
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