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09年03月31日

むちかけ

神社は夫々の建築様式が有るのでその形を見るのも面白い物です。

20090331_01.jpg

その様式の1つに神明造という形態があり、伊勢神宮がその代表と
言えます。その神明造の妻側の屋根の下に何やら棒が4本づつ屋根
の勾配にあわせて突き出ていますが、この棒を「鞭懸」(むちかけ)
と言います。名前の由来は不明で目的も判っていません。文字から
推量して、昔は鞭を懸けた(名前そのまんま。)とか、神明造は穀
倉から変化したと考えられているので、ここに稲を懸けたとか言わ
れていたりしています。

20090331_02.jpg

そんな鞭懸ですが良く見ると棒の根元は四角で先端は丸くなってい
るのが判ります。神社に行った時にこの鞭懸が有ったらよく見ると
判りますよ。

ついでに、この「鞭懸」別名を「小狭小舞」(おさこまい)とも言う
そうです。
09年03月31日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
今迄の流れなので、書いておこうと思います。東京中央郵便局の保
存に関する問題が決着の方向に向かっている様で、それはそれで
良い事だとは思いますが。

20090314_01.jpg
この写真は建物の裏側から撮影した物、建替えられるとこのような
景色は見られなく成りますね。



そもそも、有識者会議が開かれてその答申が纏められた時点の結論
を尊重していれば、このような事態に成らなくて良かったのに!!
と、思うのは私だけ?

今更ながらに、工事が延期されると幾ら掛かるとか、設計変更する
と幾らか掛かるなどと報道されていますが、どうしてこのような事
態になったのかの報道は聞かれませんね。

今回の件も以前からこの郵便局の保存に関する超党派の国会議員達
がいて、その議員の一人の民主党の河村たかし氏が鳩山総務大臣に
質問して、事が動いたと言う経緯が有ったと言いますから。

文化財に対する認識の低さと経済と言う金額的な数字だけに終始す
る意識は、如何なものか、と思いますが、皆さんは如何ですか?
09年03月14日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年03月12日

桧皮葺

神社でもあまり見る事が出来ない、屋根の葺き方に桧皮葺(ひはだ
ぶき)が有ります。”ひわだぶき”と濁った言いかたの方が一般的
かも知れません。

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20090312_03.jpg

ご存知の通り桧の皮を整形して張り重ねながら竹釘で止めて造られ
ていますが皆同じ厚さではこの写真のように見えず、屋根の先端部
分(軒先)は、屋根を厚くしていて、その部分を”軒付”と言い
その軒付の下の木が重なりながら連続したした所を”蛇腹”と名付
けられています。

20090312_04.jpg

美しい屋根の形ですね。因みに、桧皮葺は神社建築に用いられ、
社寺建築には柿葺(こけらぶき)が用いられます。
09年03月12日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年03月04日

保存に揺れる

先日”消え行く建築2”で取り上げた東京中央郵便局ですが、
ここ数日TVのニュースで取り上げられていて、普段建築に関心を
持たない人の目にも触れる機会が出来たのですが、この問題を、
選挙目当てのパフォーマンス的な事を言っている人も居たのには、
少し、がっかりです。

20090304_01.jpg

この問題は以前から取り上げられていた事で2007年6月22日
には”【保存問題】東京中央郵便局の保存を郵政公社に要望、超党
派の国会議員団体
”と言う記事が有る位に早くから郵政公社に保存
を要望していた訳です。

その後、郵政公社は有識者会議を開いて今の高層建築計画になった
と説明しているようですが、実際は違うようで、
この有識者会議の結論は建物の全面保存を要望する物で建替え計画
を支持する意見では無かったと言う事です。

しかし、工事が此処まで進んでしまうと、今から保存に変わる事は
無いのだろうなぁ・・・。


09年03月04日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei