先日、成年被後見人が取引している金融機関(M銀行)で『成年後見制度利用に関する届出書』などを記載して後見人の手続をしようとしましたが、年配の担当者から「御本人はここまでこれませんか?」と尋ねられました。「御本人は足腰はしっかりしてますが、施設内しか歩行していないし、ここまで歩いてくるのは不可能です」と申し上げましたが、「どうしてもこれないですか?」と何度も聞かれました。
登記事項証明書等があれば成年後見人が本人の代わりに手続きできるのに、ここの支店だけかと思いきや、「うちは全店で本人同行を基本としてます」と。しかも、本人の印鑑がないと、その書類は預かれない、と。
「何のための成年後見制度か御存知ですか?」と聞いてみたかったのですが、埒明かない感じの接客態度(かんじわるーって感じ)でしたので、次の証券会社に行くことにしました。そこの女性担当者にことの始終を話したら、呆れていました。「何のための成年後見制度なんでしょうね」と。大手M銀行であっても、練馬の外れの支店だからこんな対応??とも思いますが、「うちは全店で本人に同行してもらっています」と言い切られたので、明日にでも本店やいくつかの支店で確認してみましょ。
某大手生命保険会社の方も、後見人のことを後権人と記載してますし、せめてお客様が後見制度を利用するような大手の会社では、きちんと後見制度を理解してほしいところです。せめて、何のための成年後見制度?ってところだけでも・・・。
10年02月11日 | Category: General
Posted by: nakano
やっと9人の兄弟姉妹がいるAさんの遺言書ができます。やれやれ〜。
遺言者は、夫の相続のときなどに大変な思いをされたので、9人の兄弟姉妹の相続がもめないように、と遺言書を作成することにしたのですが、「誰に何を相続させる」「どこに何を遺贈する」と決定するまでに時間をかなりかけて考えました。
「明日の朝、ご飯を研いだまま、亡くなっているかもしれないしね。でも猫たちのことが心配なのよ。」と何度もお話しされていました。
その方とは任意後見契約も締結する予定です。きちんと、亡くなった後のことまで考え、できることをしておくためには、エネルギーも使いますが、とっても大事なことですね。

それにしても・・・。最近の私のお仕事は、夫が先に死亡し、子供がいない高齢の女性に依頼された兄弟姉妹や甥姪の相続案件数件や、ほかに誰もやってくれないから、とお願いされた任意後見です。まだお元気なのに、身寄りがいない。身寄りがいても、その方もご高齢。

相続も、前と違って自分の権利主張をする方が増え、家庭裁判所への調停申立件数がうなぎ登りです。うちは大丈夫よ、と言っていた母が死亡した後、兄弟姉妹が2年半の訴訟を続けているところ、想像できませんが、「お金」の問題もありますが、「気持ち」の問題が相続を争続にさせてしまっているのでしょうね。




07年10月16日 | Category: General
Posted by: nakano
07年08月26日

35年前の相続

都内のとある場所で、長い間、お一人で暮らしてきた女性から、相続のご依頼を受けました。

ふたを開けてみたら、35年前のご主人の相続でした。
この35年の間に相続人全員が亡くなり、亡くなったことも証明できない相続です。

相続は、いつまでに行わなくてはいけない、という期限はありませんが、何十年も経ち、相続人の名前しかわからなくなってしまうと、とっても大変なのです。

「うちは、まだおじいちゃんの名義のまま何も相続をしてないの」などというお家もあるかと思いますが、数次相続にならないよう、早く相続手続をするようにしましょう!!この案件、どうなることやら・・・。
07年08月26日 | Category: General
Posted by: nakano
今日は子供の日ですねー。ほのぼのしたお天気なのですが、一年前の今日は、ちょうど私が任意後見契約をしている方のご主人が亡くなった日なのです。相続のご依頼をいただいたのが、5月30日でしたが、蓋を開けたら17人の相続人。しかも、48年前にブラジルに行ったまま行方不明の相続人までいたりして、大変な相続でした。

先日、NHKの特集で、アナウンサーが「10人中1人の割合で、何らかの相続の問題がある」といっていました。しかも、相続財産が5000万円以下の普通の家庭で、裁判所で調停の申立てをしている件数がどんどん伸びているそうです。

「うちは長男がなんとかするから大丈夫」という世の中ではなくなってきているのですね。争う家族が増え続けていることは、悲しいことです。

東京法務局で、「登記されていないことの証明書」を取得しに行ったのですが、その途中で、「争えば足りず、分け合えばあまる」という相田みつをさんのポスターを見かけました。

まさに!!思わず立ち止まってしまいましたね。

相続が争続になってしまったら、調停や訴訟です。何十年ものわだかまりが相続のときに爆発することもあるのですが、「争えば足らず」の状況ではなく、分け合える家族関係を常に意識して作らなくてはいけない現代なのですねー。

一つの相続にかける思いをもっと大切にしなくては!
07年05月05日 | Category: General
Posted by: nakano
07年03月20日

相続手続は大変!

一人暮らしのKさんの相続の業務を依頼され、早く手続が完了するように、可能な限り全力を注いでいます。

前に、相続人が17人になる相続をやったときにも思いましたが、「なんで、こんなに証書ばっかりあるの??」というぐらい、まとまった金額ごとに証書を作っている場合があります。

でも、それらの相続手続がなんて煩雑なこと!!
相続の書類は書く人のことを考えていないことを痛感します。相続人だって高齢なのに!!記載スペースは小さいし、「すべて、相続人になる人が自書してください」といわれたり、「戸籍等は今日預かれません」など、窓口で何十分も待たされた後に言われると、がっかりします。

大手の証券会社なのに、銀行のように支店に相続を担当してくれる部署もありません。お金を持っている高齢者が顧客に増えているはずなのに、その対応も窓口でしか扱ってもらえない、というのはなんなんでしょうか?

高齢の相続人、障害がある相続人、その方々のことも考えた相続の対応をしてもらいたいものです。
07年03月20日 | Category: General
Posted by: nakano
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