Archives

You are currently viewing archive for December 2008
08年12月26日

仕事納め

今日は表向き、事務所の仕事納めの日と成りました。
今年一年色々な事が有りましたが皆さんは如何でしたか?

私はと言えば、兎にも角にも今年一年がどうにかこうにか過ごせた
と言う感じですが、大病もせずにいたので良しとしますか。
それにしてもアメリカ発の不況の影が忍び寄って来ていて建築界も
早くから影響を受けているので、来年はどのようになることやら心
配では有りますが、「頑張るしかない」と言う所です。

そんな年の瀬ですが、今年このブログに訪れていただいた皆様に感
謝しつつ、一年の締めとさせて戴きます。
来年は1月8日(木)からの再開と成りますので引き続きのご訪問
をお待ちしております。

それでは皆さん良いお年を!!
08年12月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月25日

無双連子窓

昔の建物はガラスと言う材料が無かったので開口部には色々と工夫
がされています。

写真の開口部もその1つで民家などで換気をするところに良く用い
られている窓で一般的には無双窓と呼ばれている無双連子窓という
ものが有ります。

20081225_01.jpg

20081225_02.jpg

20081225_03.jpg

無双とは広辞苑を引くと「衣服、器具類などの表と裏と、或いは内
と外とを同じようにつくること。また、そのもの。」と有る通り、
この窓も幅の有る連子(れんじ)を竪に組んで一体として内外に同
じ物を作り内側の連子が動くようになっていて開けたり閉めたり出
来るようになっていて、簡単に換気が図れるようになっていると言
う訳です。

最近の建物は気密性能を上げる事を求められるためにこのような窓
を造る事はなくなりましたね。
ちょっと寂しいような・・・ これが時代の流れですかね。
08年12月25日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
日本の住まいは昔から自然の恵みを生かした住まい方をしてきた経験が
有り、欧米のように自然と闘う姿勢とは違った考え方で生活で太陽の熱
や光を利用したり風を生かしたりして来ました。
現在もその生活の考え方は受け継がれていて、家を南向きに建てる事に
重点を置くと言う考え方が代表される物です。

我々はそのような自然を利用した考えを活かし、それに現代の技術をプ
ラスしてより快適な空間とするように日々考えています。そんな事で今
回はハイサイドウィンドウと言って、部屋の天井高を高くして高い位置
に窓をつけると言う方法です。

20081224_01.jpg

窓が高い位置にあると部屋の奥まで光が届き明るい部屋が出来ますが、
明るいと言う事はそれだけ太陽エネルギーが入ってくる訳で、部屋の温
度が上がる原因と成るので夏は暑い部屋になってしまう問題が有ります
が、その時に現代のガラスの技術が生きて来る訳です。


夏の太陽エネルギーの侵入を抑え、冬の部屋の暖房の熱を外部に出さな
い技術が有りますので写真のようなハイサイドウィンドウが普通の窓の
ように付ける事が出来ます。

20081224_02.jpg

ハイサイドウィンドウが有る部屋からは窓越しに空を見る事ができて、
より気持の良い空間に成ります。
08年12月24日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月23日

違い棚

昨日の記事の民家は旧大蔵村の名主であった旧安藤家の復元された家で
その室内にある床の間が下の写真です。この建物は江戸後期の物なので
当時の建築の様子を知ることが出来ます。

20081223_01.jpg

床の間の脇に有るのが違い棚と天袋で、違い棚の発生は室町時代中期で
現存する最古のものは慈照寺(銀閣寺)東求堂(とうぐどう)ですが、
そのような違い棚1つにも建築的に見るべきところが有ります。

20081223_02.jpg

違い棚の上段の端に付いているのが筆返しと言われる筆のストッパーが
有ります。この筆返しには若葉、都鳥、鷹頭、唐波、返波、立波などの
形が有って、この写真の筆返しは立波と言われる物です。そして筆返し
の部位には写真のような名称がついています。

上段と下段を繋いでいるのが海老束と言われる立ての繋ぎ材でこの束の
4稜には几帳面と言われる面取りが施されています。この束は下段の棚
を上段の棚から吊っているので、この接合部を寄蟻(よせあり)という
繋ぎ方で造られていて、下段の棚を支えている訳ですが、この繋ぎ方で
は棚を下から見ても束の断面を見る事は出来ません。
このあたりが日本建築の大工の技術がすごい所・・・
そんな事を思いながら違い棚を見るのも面白いですよ。
08年12月23日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月20日

視線2

前回の視線の場合は塀の高さを利用して窓の高さを低くして隣からの視
線を避ける手法を取りましたが、今回は窓が低く出来ない時の方法です。



窓の付いている方角によっては窓を小さくする事が部屋の採光に影響す
るので小さく出来ないのですがそのような場合には上半分に採光に妨げ
にならない半透明な樹脂シート貼ると言う方法が有ります。

このようにして透明な部分で広がりを感じ半透明な部分で視線を遮る事
が出来る訳です。今回のこの写真のお宅にこの方法を提案したのですが
打合せ当初は理解されず、ガラスを型ガラスにするように希望されたの
ですが、実際にこのシートを貼る時に判断して頂く事で納得されて、
いざシートを貼って見ると、やはりこちらがお話した事が判ったと言う
事で喜んで頂いたのでした。
08年12月20日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月18日

第三の扉

部屋の出入り口のドアを決めるのには色々な意味が有る事は過去の記事
でお話していますが、狭い所に取り付けるドアに折れ戸をつける方法も
有ります。


null
閉まっている時


開いている時


写真の場合勝手口のドアとトイレのドアが直角に位置するので危険度を
下げるためにトイレドアを折れ戸にしてその解決策としました。

開き戸では窮屈になる場所ではこのような折れ戸も有効な方法です。
08年12月18日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月17日

電気契約

現在の住宅はエネルギーを電気に依存する率が高くなって来ていて、家
のエネルギーの全てを電気にするというオール電化住宅と言う家まで現
れて来ている程です。
そのような状態でも電力会社との電気契約の形態を良く知らないと言う
人が殆どではないでしょうか?



一般家庭の場合、電力会社との契約は電気の使用量によって課金される
従量電灯契約でA、B、Cの3種類の中の1つに成ります。そして多く
の住宅で使用されているのが従量電灯Bですが、その中にもアンペア
ブレーカー(電流制限器)による契約と主開閉器(漏電遮断機)による
契約と回路数(配線用遮断器数)による契約とに分かれている上、深夜
電力や季節別時間帯別電灯、時間帯別電灯などの契約メニューが各電力
会社より出されていて複雑です。

そこで大事になる事は自分達の生活のサイクルを設計者と話し合いなが
ら電気の契約を決める事が電気料金を節約する早道と言えます。
08年12月17日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月13日

けらば

屋根で切妻屋根の妻側の端部の事を螻羽(けらば)と言い、この所に用
いる瓦の事を螻羽瓦(けらばかわら)と言いますが、現在では切妻屋根
の妻側ばかりでなく他の屋根形態の妻側の事もケラバと呼んでいます。

20081213_01.jpg

このケラバ、文字からすると1文無しになる意味の隠語として使われる
あの「オケラ」の語源の一説がある螻(けら)というバッタのような虫
で地中にもぐって行く虫と同じ文字。
その虫の羽根がどうして端部を指すようになったのかは判りませんが、
今度調べてみようかな、と思っています。

まぁ、世の中の言葉もそうですが建築用語も語源がハッキリしない言葉
も結構ある物です。
08年12月13日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月12日

視線

生活をしていると他人の目線という物が結構気になるという話は良く聞
く事です。
目線が気にならなくて開放性を確保する方法は幾つか有り、その建物が
建つ敷地の近隣条件などを考えて提案をしていて、写真の方法もその中
の1つです。

20081212_01.jpg

今回紹介する敷地は北側に塀が有り隣家が2階建てで隣家からの目線が
気になるのですが、隣との距離があまり無く北側の部屋で窓を取れるの
は北側だけという条件です。

北側の窓のガラスを型ガラスを用いれば良いのですが窓の外の部分も取
り入れて開放感を少しでも演出したいためにあえて透明ガラスとしたた
め窓の高さを隣との塀がある高さよりも低くして解決しました。

20081212_02.jpg
窓から見上げるとこんな感じ

そして塀を光が反射するように白く塗装していて少しの空地に何か置い
て遠近感を持たす事ができるようにしています。
08年12月12日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
最近メディアなどであまり耳にしなくなったシックハウスという言葉で
すが、わざわざ取り上げなくても良い状態に世の中がなって来ていると
言う事でしょうか。

住宅ではシックハウス対策が施される事として確認申請のときに仕上げ
材や下地材のホルムアルデヒド放散量の提示とそれに伴う換気計算を示
さなければいけないことになっていて人体に与える害は建築物からは相
当軽減されて来た感が有ります。

20081211_01.jpg
この写真の部屋の仕上げは生石灰クリームを塗った物でシックハウス対
策も考慮した仕上げとしています。

そんな事を思っていた先日、植物の遺伝子を組替えた植物で光合成され
て二酸化炭素をでんぷんなどの有機物に替えるのと同じようにホルムア
ルデヒドを有機物に変える事ができるようになったと報道されていまし
た。そうなるとその植物を室内に置くと自然にホルムアルデヒドを無害
化してくれるので科学物質過敏症の人には特に朗報です。

早い製品化が望まれる所ですが、未だ実験段階だそうで実現化の目処は
建っていないようです。そんな記事の中で、この実験に使われた植物の
1つがシロイヌナズナと有りました。植物で「イヌ」と付いているのは
役に立たないと言う事を指しているのでこの植物の名前は返上されるの
かも?

そんな事は無いでしょうが世の中何かの役に立つ物だと一人合点したお
話でした。


AFP BBNews
シックハウス症候群を防げるか、近畿大・京大が有毒物質を吸収する
植物を開発

08年12月11日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月09日

2階リビング

家の計画の話をするとリビングを1階に希望される割合が高いのですが
敷地の条件などを見た時に、この敷地の時には2階にリビングを計画し
た方が良いと思う事が有ります。

東京など、いわゆる都市部の敷地は密集度が高いために、開放された空
間を確保する事が出来難く1階にリビングを計画した時に開口を大きく
取っても目線を気にして一日中レースのカーテンを引いて過ごして開放
感が損なわれる事になってしまう事例を多く見聞きします。

20081209_01.jpg

そのような視線を気にせずに過ごせるリビングが2階リビングで明るく
開放的な空間を造る事が出来ます。2階リビングで階段の上り下りを気
にする意見も有りますが、そのあたりは私の過去記事の階段の効能を読
んで頂けると参考になるのでは・・・

このブログ
「世田谷で住宅の設計をする事務所のブログ」は
「設計の休憩室」のミラーブログです。
その為に以前の記事のリンク先は本店の「設計の休憩室」になっている
事をご了承下さい。




08年12月09日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月05日

+CLASS

ここの所、世間のニュースは不況の一色で塗り固められ暗い気持に追い
討ちを掛けられて、益々不況になるんじゃないかと心配していますが
皆さんの気持は如何ですか? なに、やっぱり暗くなる。そうでしょう
ね・・・。

20081205_01.jpg

そんな景気後退の中で、企業情報誌が創刊されたと言うお話です。
新日軽株式会社というアルミサッシの製造会社が有りますが、その会社
がこの秋から「+CLASS」と言う情報誌を創刊した事を、ちょっと
したきっかけで知ったので、早速取り寄せて読みました。
専門家向けで内容もそれなりで結構楽しむ事が出来たので、発行の所を
見ると企画協力が建報社となっていたので、納得したのです。

この建報社は建築雑誌の「新建築」や「住宅特集」などを発刊している
会社です。

それにも増してこの時期に創刊した事は拍手喝采と言えるのではないか
と思います。

島正晃建築設計室のウェブサイトはこちらからご覧になれます
http://shima-sekkei.com


08年12月05日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月04日

玄関収納

玄関に多くの収納を設けたいという要望は良くある項目ですが建物規模
の制約から中々要望とおりには行きません。

20081204_01.jpg

そんな事も有るので、1つの解決策として玄関に隣接して階段を配置す
ると階段下のスペースを利用した収納場所を造る事が出来ます。
階段下のスペースを利用する方法は玄関以外の場所でも良いのですが、
玄関に隣接させた場合には玄関土間と玄関ホールとの段差ができる高さ
を利用する事ができて収納場所の高さが他の場所で利用するよりも高く
できるというメリットが有るので、上記のような要望が有る場合には有
効な方法です。

島正晃建築設計室のウェブサイトはこちらからご覧になれます
http://shima-sekkei.com


08年12月04日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年12月03日

生き節と死に節

木造住宅は構造が木造でその木は自然環境の中で育った材料です。その
ような材料ですから工業製品とは違い曲がっていたり、「節」が有った
りします。

このような木材を構造材として使う時にこの「節」が問題と成りますが
この節が取れてしまうような節を「死に節」、一体となっているような
節を「生き節」と呼んでいます。

20081203_01.jpg

構造材として使用する場合には生き節の材料を用いて構造的に安定した
材料を使用しますが断面が大きい材料は確保が難しい為に、現在では断
面が小さい材料をつなぎ合わせて大きい材料とした集成材になった物を
使われる事が多くなっています。
08年12月03日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
毎年この時期になると服喪中の挨拶状が届く事が多くなり、自分が歳を
取った事を手紙の量で思うこの頃です。そして今年も建築界も亡くなら
れた方がいたなぁと手紙を見ながら思っていて、そしてPCに向かい
ヨーン・ウッツオン(Jorn Utzon, Joern Utzon)氏が亡くなられた事
を知り、ちょっとビックリ。

この名前を聞いて建物が思い浮かぶ人は結構な建築通と言えますが、こ
の建築家の名前を知らなくても、オーストラリアのシドニーにあるシド
ニー・オペラハウスを知っている人は多いと思いますが、あなたはご存
知ですか?

ヨーン・ウッツオン氏はデンマークの建築家でこのシドニー・オペラハ
ウスの設計は国際コンペで獲得したのですがその形態ゆえに構造的な困
難さと建築費の増大に伴い着工から竣工まで14年の歳月が掛かり途中
で設計者を辞任した経緯がある建物の設計者ですが、現在はこの建物は
世界遺産になっている程でその為に2003年には建築界のノーベル賞
と言われるプリツカー賞を受賞するに至っている訳です。
因みに日本人では3人が受賞していますが、機会が有ったらお話します
ね。

このブログで過去に邑楽町の設計コンペの事を書いていますが、日本で
は未だ未だ建築が持つ文化度が理解されていないような感じなので
このシドニーオペラハウスの建築を通して建築が持っている社会性が文
化と密接に関係している事を多くの人に考えて欲しいと思う、訃報では
有りました。


設計の休憩室過去記事
「建築を評価する人」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/3321729.html

「邑楽町設計コンペ裁判その後」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/20219021.html



ヨーン・ウッツオン氏訃報
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5ikmCHVv0stlSnIJYFrpEDVBq8I3wD94OKMGO0

ヨーン・ウッツオン氏とシドニーオペラハウスの動画
http://www.sydneyoperahouse.com/utzontribute_video.aspx

このブログは「設計の休憩室」の
ミラーブログですその為に以前の記事のリンク先は本店の
「設計の休憩室」になっている事をご了承下さい。


08年12月02日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei