我々建築界の人間が「アーキテクチャ」と聞くと建築と言うものを
考えますが、現在の一般的な認識ではITの中のコンピューター
アーキテクチャと言うものを指して「構築性」と言う概念のようで
す。

そのようなアーキテクチャ事での考えに環境管理型権力=アーキテ
クチャ権力と言う考えが有り、それは、自分は自分の意志で自由に
行動していると思っていても、その行動は社会秩序を規制する「環
境管理型権力」に拠って支配されると言う話で、例にあげられてい
るのがよく聞くマクドナルドの椅子の話です。

マクドナルドの椅子は硬くて座りごごちが良い物ではないために長
時間過ごす事が出来ないように出来ている物で、自分の意志で店を
出て行くように見えて、実は管理されていると言う考えです。

このようなアーキテクチャ権力がインターネット社会には出来やす
いと言われていたのが現実味を帯びたのが、今回の中国でのウィル
スソフト内蔵の義務化でしたが、とりあえず今回は延期になったよ
うで、一先ず安心と言う所です。

先月末に我が事務所のウェブサイトのリニューアルを施した時に
思ったのが、正にこのアーキテクチャ権力で、自由競争という
フォーマットでプロバイダ各社がありそこに何がしかの制御は掛け
られるわけで(現在も迷惑メールや有害サイトの規制は掛けられま
すが)常にこのような権力を意識して置く必要があるな、という事
です。