書棚なからなにげなく本を手に取ったら朝日文庫のシリーズもので團伊玖磨著のパイプのけむりだった。

一時期それにはまって上野の飴や横丁で舶来もののパイプを買っててhalf&half などのキザミ入れてぷかぷかやっていた。
半月もしないうちに胃の調子が悪くなって、やめたものの、そのパイプが急に懐かしく机の引き出しをかき回したのだが、くだんのパイプは見つからず、代わりにこの竹製のHEMMI社の計算尺が出てきた。

工学部の学生は学部に上がるとき必需品として購入が義務づけられて、高価なゆえに余分に仕送りをお願いしたものである。

社会にでてもエンジニアにとっては肌身離さずより小さなものを作業着の腕ポケットにしのばせ、そのポケットからはみでた
定規をエンジニアの証として自慢したもである。

周波数の計算、ロガリズム(対数計算)、サイン、コサイン、はたまたタンジェントの算出にはこれなしにはかなわなかった。

時代はいつしか電子管式の卓上計算機があらわれ、すぐに液晶の卓上計算機がでるとこの限りなくアナログ的な計算尺
は無用のちょうぶつとなってしまった。

T-定規、カラスグチ、とともにエンジニアの3種之神器はたぶん今の学生はその存在すら知らないかもしれない。

団塊世代のエンジニア諸君この写真をみて大いに涙しよう!



null