最近の木造住宅の場合、ほとんどこの「プレカット」と言うコンピューターによる仕口の切り込みを自動的に行う方法で組上げられている。とても便利になって我々の監理業務も楽になってきたが、その反面大工の技術が著しく低下した。結果大工は棟上のときも、ただ組上げるだけで、鋸も鉋も持たなくなってしまった。当然賃金も安くなり大工の魅力も半減してしまっている状態である。これでは人材は育つわけが無い。市場原理と言ってしまうには、あまりに寂しい。昔は大工の切込場に行って、その技術を観て技術者に対する尊敬と仕事への充実感を感じていたのだが・・・ローコストを追求する反面このようなジレンマに陥るのである。切実なる問題である・・・