問 私は来年3月に卒業する留学生ですけど、日本企業で働きたいので日本の大学を選びました。でも、まだ就職が決まっていないのですが・・・・・?

答 うーん、大変ですね。3月までに就職が決まらないと、在留資格が切れて帰国しなければならないものね。それに、留学生の在留資格が切れる2〜3ヶ月位前には、在留資格の変更許可申請もしなければなりません。

今日は少し行政書士を離れて、企業で新卒や留学生の採用を担当してきた者としてお答えします。参考になればと思います。

一般的に、留学生の皆さんの就職活動は、大学からの紹介はもとより、就職サイトやナビに登録してエントリーすることが中心ですよね。
だけど、残念ながら今はもうこれらのサイトやナビは、2009年(再来年)の新卒採用活動が中心になっていますよね。

ところで、これらのサイトやナビに掲載されている企業は、あまり学生に人気のない企業でも最低10倍以上の競争倍率になっているものです。つまり、多くの学生は就職試験に落ち続けて、運が良ければどこかの企業に採用される、というのが就職活動の現実だと思うのです。
実際のところ、これら日本人学生と競争しなければならない留学生は、もっと大変ですよね。

そこで、この時期に来たら、もうサイトやナビや大学の紹介は諦めて、あなたが直接企業にアタックすることをお薦めします。

というのは、この時期になると、企業側でも入社予定者が卒業できなくなったり、大学院への進学や他の事情で入社辞退者数が予想を超えてしまったり、さらには急に自社の海外進出や取引の方針が決まって、欠員を補充するために、急きょ留学生採用ニーズが発生することも稀なことではないのです。

では、あなたはどのように最後の就職活動をすればいいのでしょうか?

まず、10000円で往復ハガキを100枚ほど買ってきてください。次に、企業のリストを入手してください。留学生が就職し易いのは、すでに海外進出や海外取引をしている企業です。
北海道の場合は、「ジェトロ」(日本貿易振興機構)の海外進出企業等が参考になるでしょう。
ひょっとしたら、あなたの母国のあなたの出身地に進出しているかもしれません。それこそチャンス!チャンス!です。これらの海外進出企業は「ジェトロ北海道」のHPで公開されています。なお、東京・大阪方面なら、他の企業リストもあります。

そして、思い切って自分が就職したい企業に、往信ハガキで「自己PR」と「会社訪問をさせてください」と書いて送ってみてください。
ちなみに、学生が往復ハガキで就職について問い合わせすることは、企業にとっても特に失礼なことではありません。むしろ「当社に関心を持ってくれてありがとう」という気持ちの企業が多いと思います。

返信をもらうコツは、宛名を「人事ご担当者様」とすることです。決して「社長様」ではありません。「社長様」宛だと、秘書か他のスタッフに捨てられてしまう可能性があります。
中小企業でもしっかりした企業の人事部門というのは、本業の評判を気にしますから、普通は自社を希望する学生に親切なものです。

だけど、残念ながらほとんど返信されないか、すでに採用が終了している旨の返信が届くものとお考えください。

でも、その中に1〜3通位は会社訪問OKの返信が来ることを信じてください。この時期に会社訪問OKの返事が来たら、遅まきながらあなたの本当の面接試験の始まりですよ。後は、あなたのスマイルと運次第です。頑張ってください。

以上、少し参考になりましたか?

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