13年05月13日

震災後の住宅業界

東日本大震災後、被災地の住宅業界の混乱がまだ続いています。

施工業者、大工不足、価格の上昇。

注文住宅を建てる方は土地も含めて色々と大変です。

様々な相談を受けていますが、気になる傾向が。

安かろう、高かろう、悪かろう住宅。
同じ業者の名前が複数の相談者の資料の中に何度も見えてくる・・・。

震災による経済的なダメージがある方は安い金額の業者を探す。

業者側もホームページなどで安い金額であることをアピール。

消費者もそれに釣られてよくわからずに契約。

細かい打ち合わせをしていく些細な変更(クロゼットを押入れに変更で〇十万円など)で
高額な追加要求
※業者の言い分は人手不足で大工の日当が上がっているからなどですが・・・。

業者側も大工をちゃんと確保しないで注文を受けすぎているので、工期が大幅に遅れる

消費者も不安。施工の不備。しかし、文句をいうと更に完成が遅れるので言えない。

約束されていた引渡し後のフォロー、点検も無し。

あえて相談者には言いません(その業者の営業妨害になるので)が、そういった相談のある業者で契約していると不安に思います。

これから建てる方、きちんと早めに第三者に相談して欲しいと思います。
12年12月07日

虚偽広告注文住宅

私は数多くの注文業者の見積書を見ています。

ある業者は東日本大震災直後は安い見積もりを出していました。

しかし、最近の見積もりを見たら盛る盛る。

大工の賃金、材料代の高騰のためと言っていますが、以前の1.5倍くらいになっています。

それなのに過去の見積もり金額を広告やホームページに利用して、一見した安さで客を集めている。

多忙を理由に、ろくに見積もりをしないで仮契約をしてから金額を盛る手口。

東日本大震災の被災地ここ宮城県。

注文住宅でのトラブルが増えています。

数社で比較検討して一番安かったから仮契約をしたが、間取りや追加変更をしていったらかなり高くなってしまった。

業者は「大工の賃金とか材料が高くなったので仕方ないんですよ」

と言う。

結果的には別の業者が安かったはずだが、契約してしまっているので手遅れ。(解約しようもない)
地元の中小不動産業者でありがちな住宅ローントラブル

地元密着型の不動産業者は地域でのつながりが重要。

特に金融機関から融資が受けられるかどうかは非常に大事。

職業柄物件情報は最初にやってくる。

お得な物件は一般消費者に売らずに自分のところで買って、価値を上げて(造成や建売など)から売ってより多くの利益を得たい。

そのお得な物件を買うために金融機関からお金を借りる。
普段から、お客様が借りる住宅ローンはその親身にしている金融機関へ紹介。

たとえ金利や条件がもっと良い金融機関があると知っていても。

ある相談者に不動産屋が紹介した住宅ローンよりも、条件が良い住宅ローンを教えて、手続きのお手伝いもしました。

決済のときに不動産屋に会いました。

すると後から社長らしき人がでてきて。

「FP。あああんたか。いったい何なんだ!」

と捨て台詞を吐く始末。

まあ、住宅ローンだけでなく契約書の間違い(明らかな誤字)なども指摘していたこともあったのでその辺のこともあるのでしょうが。

お客様に余計なお金を払わせても自分の商売や利益が大事。

まあ彼らも商売ではあるので否定はしません。

しかし、一生に一度の大きな買い物をお客様としては、そんな不動産屋よりもちゃんと住宅ローンも自分たちの利益を優先してくれる不動産屋を選びたい。

しかし、それができないのが現状です。

ただ、これが私がお客様を不動産屋に紹介している立場であればこんな問題は起きないません。

契約書も事前に不動産屋から私に見せてもらえるので、誤字とかあればちゃんと不動産屋に教えてあげてお客様の前で恥をかかせるようなことはしません。

うまくおつきあいできるような対応の不動産屋が増えて欲しいものです。
とあるマンション契約済みのお客様。

実は自営業であったために住宅ローンが借りにくい方でした。

マンション販売業者が苦労して住宅ローンを貸してくれる金融機関を見つけてくれました。

しかし、金利が5%の変動金利。

マンション販売業者はとっととこの住宅ローンを勧めて決済したい。

相談者は私に相談。

私が調べたところ審査書類を上手にそろえれば(ウソの内容を書くわけではないですよ)もっといい住宅ローンが借りられると思いいろいろやってみました。

うまく10年固定で金利2%で審査がとおりました。

決済の予定調整のためマンション販売業者に私が連絡したのですが、マンション業者がすごく機嫌が悪い。

「ああ、そうですか。」

機嫌が悪い理由は言われませんでしたが、私の勝手な想像では

「自分なりにはがんばって自営業者に金利5%ででも住宅ローン審査をOKしてくれた金融機関に対して申し訳ないと頭を下げて詫びた。」

「マンション販売のプロとして、住宅ローン選びでFPに負けたというのがプライドが許さない。」

そんなところだと思います。

お客様は100万円以上の利息が節約できました。私はとてもいい仕事をしたと思うのですが、マンション販売業者からは恨まれた、煙たがられました。

マンションくらいであればそれほど契約は複雑ではないので、業者問い合わせ以後でも住宅ローン選びのアドバイスはしていますが、相談者には決して私の名前を不動産業者に明かさないことをお願いしています。



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