昨日の長野県知事選挙で村井新知事が誕生しました。6年前に、県庁OBの指定席であった長野県知事に、県政改革の期待を持って誕生した田中県政も6年で役割を終えることとなり、堅実な村井仁氏に混乱した人心を収めて頂くこととなります。


(田中県政に求めたもの)

 オリンピック開催など公共投資は国の予算で行ったものでなく、県に多くの借金を残しました。そこで求められたのは、公共工事始め支出の削減・肥大化した外郭団体の整理など身を切り刻むような施策でありました。県庁OBに自分の同僚・先輩・後輩を窮地に追い込む仕事はさせられないとして、何らのつながりを持たない田中氏が選ばれたものであります。


(田中県政の功罪)

 期待された事項については高い評価を得られています。ただ「脱ダム」「車座集会」「県民益」「劇場型」との言葉が一人歩きし、現場の仕事レベルには浸透しなかったのが、田中氏の敗因ではないでしょうか。最大の失敗は、県庁OBだけで知事が選ばれて生まれた県政のルールを絶対と信じている議会と職員の意識改革に6年間手が付けられなかったことであります。


(村井新知事に期待する)

 何度か村井新知事にお会いする機会がありました。何事にも真摯に向き合う人物で、私が知り得た政治家では得難い方との感想であり、今後の活躍をお願いいたします。