「風が吹けば桶屋が儲かる」という話があります。強風で土埃が目に入ると、目を悪くする人が増える。目を悪くすると角付けでもしようということになるから、三味線が売れる。三味線の胴には猫皮だから、猫が減って、鼠が増える。鼠が桶をかじって穴を開けると、桶屋に注文がくるという、物事の連鎖の可能性をおもしろく説明した話であります。


(自動車販売不振の影響は)

 5月18日付日経新聞「エコノ探偵団」に「廃車減→鋼材価格が上昇→マンション高値」との記事がありました。クルマに興味を持つ若者が減った。クルマの買い換えサイクルが7年を超え長くなった。中古車市場では品不足となり、廃車も減った。高炉メーカーでは廃車を溶鉱炉に入れているので、鉄スクラップ価格が48%も上昇して、建設用鋼材が上がり、マンションやビルの建築コストが五割も高くなった。当然に6割が材料費だから販売価格が高くなった。だが購入見込者の給与が上がらないので、成約率は低下、大量の売り残りが出て、マンションブームは冷え切った。裾野が広い建設業界の業績不振は景気の動向に不安感が増し、消費者は財布のヒモを堅くする。物が売れなくなる。


(景気は・・・)

 桶屋の話はささいな現象を感じ取りビジネスの商機を見るという話であります。自動車販売不振はマイナスの産業連鎖が生じ、コストアップとなり、景気が冷えていくということになります。そこで、この連鎖からはずれたところで、生まれている何が売れるのかという「風」を感じ取れる人だけがビジネスチャンスを手にできることになります。景気は消費者の心理が大きな要因であります。みんなで売れない原因を嘆くのでなく、将来の見通しを明るくする消費財を見つけ出す努力が求められます。



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