●働き方改革のウラにある真の目的を甘く見ると大変なことになるかも?
~これは労務問題ではなく、生き残りをかけた経営問題として認識しよう(2019.4月号)~


2019年は「働き方改革元年」となる年です。本年4月を皮切りに、毎年のように人事労務の分野で大きな法律改正が控えています。


2019.4月  有給休暇5日付与義務
2020.4月  時間外労働の罰則つき、上限規制
2021.4月  同一労働同一賃金の本格的開始
2023.4月  月60時間超の残業の割増賃金50%に引上げ

※施行年月はいずれも中小企業のものです。


これらを単に、労務問題と捉えては、先行きを見誤ることになると考えています。これらに対応できるかどうかで生き残る企業とこぼれて行く企業が明確になるため、生き残りをかけた振るい分けが始まったと認識すべきなのです。


ご存知のように日本の労働人口は急速に減り始めています。2008年に総人口1億2,808万人を記録したのをピークに、総労働人口はどんどん減り続けているのです。
15歳から64歳までの生産年齢人口も2015年には7,728万人(総人口の60.8%)だったものが、2065年には4,529万人(51.4%)まで減ることが予想されており、働き手は総人口の約半分にまで下がるのです。これは中位推計の数字であり、もし政策が失敗した最悪の低位推計ではもっと悲惨な結果となってしまいます。


そうすると今の豊かさを維持して行くことは到底困難となり、貧しい国ニッポンとなってしまいかねません。そこで必要なのが、この働き方改革であり、この真の意味は、労働生産性を上げることなのです。


労働生産性とは・・・・

労働生産性=アウトプット(付加価値額)÷労働投入量(労働人数、または総労働時間)

(日本はOECD加盟国36か国のなかでも、20位と低調であり、先進国の中では最下位である)


要するにいかに少ない投入量で、付加価値を得るかが問われることとなります。


つまり簡単に言うと、人口が減ってい行く日本が豊かさを維持するためには、一人あたり、または1時間あたりの粗利を上げること。これが今、至上命題として求められているのです。

そのように考えると、有給休暇を強制付与するとか、残業規制が厳しくなるとか、それ自体は枝葉末節な話です。こういったいわば経営者から見て厳しい規制は、これに順応することで、付加価値を落とさずに無限定な長時間体質から脱却し、生産効率をアップさせ、体質改善できた企業を残そうとしているのです。体質改善できた企業に生き残ってもらい、雇用を吸収させたいのです。
これについていけない企業は、そう遠くない将来、この世の中から退場を迫られることになりかねません。


有給休暇を付与すれば、稼働日数が減りますよね。残業規制が厳しくなれば、労働時間は短くなります。しかし、しかしです。だからと言って、多くの経営者は、企業規模や利益を小さくして良いとは考えないでしょう。少なくなった時間の範囲で、何とか凌ぐ方策を考えるはずです。そこで知恵を絞り、イノベーションが生まれ、結果として労働生産性がアップして、強い体質に生まれ変わる。そういった変化を促されているのです。


24時間戦えますか?の昭和的働き方は次代には通用しません。行政機関はもとより、求職者、在籍社員、取引業者から三下り半を突き付けられないように、働き方改革は労働問題ではなく、生き残りをかけた経営問題と認識して真剣に取り組む必要がありそうです。

少なくとも西村事務所ではこの問題に真剣に取り組む企業を応援し続けます。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年05月08日 | Category: General
Posted by: nishimura
外国人雇用の基礎知識(2019.3月号)


本年4月より、入国管理法が改正され、高度専門職以外の現場に、外国人労働者が入って来ます。政府は移民政策とは異なるとの説明をしていますが、実質的に単純労働の受け入れを開放し、家族帯同で永住への道を開くということは、日本という国のかたちを変容させる、大転換点になるかもしれません。この紙面ではこの是非に触れるのではなく、現実的に身近になった外国人雇用についてのルールを整理して、ご紹介したいと思います。

1.日本で働くことのできる外国人

(1)特定された業務範囲内で就労が認められる主な在留資格

「高度専門職」、「経営・管理」、「法律・会計業務」、「医療」、「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「技能実習」など24種類。中小企業の現場で多いのは、「技術・人文知識・国際業務」と「技能実習」です。

(2)就労制限のない在留資格

「特定活動」という資格のうち、いわゆるワーキングホリデーで入国した外国人は、原則1年間の間、自由に就労することが可能です。

(3)活動制限がない在留資格

「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」

この4つの資格は、日本人と同じように働いてもらうことができます。

2.働くことのできない外国人

「文化活動」、「短期滞在」、「研修」、「家族滞在」、「留学」

但しこれらの資格でも資格外活動許可を受けていれば、単純労働への就労も可能です。その場合でも、1週28時間以内(留学生の教育機関の長期休業期間にあっては1日8時間以内)以内が限度となります。
飲食などサービス業では、留学生は非常に貴重な戦力になっています。

留学生に関しては、「大阪外国人雇用サービスセンター」において、相談業務を行っています。

3.採用する前に確認すること

必ず「残留カード」原本を見せてもらい、その中で本人であるかどうかはもとより、

(1)在留資格(前記1にある、働くことのできる資格であるか)の確認
(2)在留期間(日本に滞在可能な期間かどうか)の確認

が最低限必要です。
さらに「留学」、「文化活動」、「短期滞在」、「研修」、「家族滞在」の場合は、裏面の「資格外活動許可欄」に許可を得ているか、または「就労資格証明書」の交付を受けているかを確認する必要があります。


4.不法就労と、罰則

不法就労とは

① パスポートなどを持たずに不法に入国して就労している場合
② 就労を認められない在留資格の外国人が就労した場合
③ 自分の所持している資格では就労を認められない職業についた場合
④ 定められた在留期間を超えて在留し就労している場合
⑤ 留学生などが資格外活動の許可を受けずに就労している場合

というパターンに分けられます。

不法就労外国人を雇用した場合、雇用主に対して「不法就労助長罪」が定められており、これは外国人に不法就労をさせたり、不法就労の斡旋などを行った場合には、「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」という大変規模しいものです。また就労した外国人は強制退去となります。

しかし「不法就労助長罪」は、その外国人が働くと「不法就労になると知りながら」上記の行為をした場合を処罰の対象としていますので、不法就労外国人であることを知らないで雇用した場合には、処罰の対象とはなりません。ただし、不法就労であるとはっきり認識していなくても、状況からみてその可能性があるにもかかわらず、確認をせずにあえて雇用するような場合には処罰されることになります。「知らなかった」では通りません。

ですから前記3の採用前の確認が非常に重要です。


5.外国人と社会保険その他労働関係法令との関係

日本国内で就労する労働者は、国籍を問わず原則として日本人と同じように労働関係法令が適用されます。具体的には、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法など、外国人についても日本人と同様に適用されます。労働基準法では、労働条件面で国籍による差別を禁止しており、外国人であることを理由に低賃金にする等の差別は許されません。

また、労災、雇用保険、健康保険、厚生年金といった社会保険も、日本人と同様に適用されます。外国人の中には、保険料の自己負担分を嫌って加入をしたがらないというケースもありますが、適用対象となる雇用の場合には本人の意思に関わらず加入しなければなりません。

なお、社会保障協定の発効されている国(韓国、アメリカ、フィリピンなど)の外国人は、保険料の二重負担を防止するために加入すべき制度を2国間で調整しているため、5年を超えない見込みで就労する場合には、引き続き相手国の社会保障制度のみに加入し、日本の社会保障制度への加入が免除される等といった制度があります。

また、社会保障協定の発効されていない国の外国人の場合、年金を全く受けずに本国に帰ることになる場合には、保険料の掛け捨てを防止するため「脱退一時金」制度があります。帰国後に、支払った厚生年金保険料の一部を請求することができます。

6.技能実習制度とは

技能実習制度は、日本で培われた技能、技術又は知識について、開発途上地域等への移転を図り、当該開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的として創設された制度です。一定の指定業種の範囲内で、単純労働への受け入れが可能です。日本での受け入れ可能期間は原則3年(最長5年間)で、技能実習生は入国直後2か月間の講習期間以外は、雇用関係の下、日本人と同じ労働関係法令が適用されます。
通常は、協同組合など監理団体を通じて受け入れることになり、最近ではベトナム人の受け入れが非常に多くなっています。

技能実習に関しては、公益社団法人 国際研修協力機構(JITCO)が相談に応じています。


7.改正入国管理法とは(2019年4月)


平成31年4月より新たな在留資格「特定技能」を2段階で設けるというもので、「特定技能1号」は、「特定の分野で相当程度の知識または経験を要する技能」を持つ外国人に与えられるというもので、最長5年間の技能実習を修了するか、技能と日本語能力試験に合格することとされています。
在留期間は最長で通算5年間、家族の帯同は認められません。受け入れは、人手不足が深刻化している14業種(建設業、造船・舶用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業、介護、ビルクリーニング、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、素形材産業、産業機械製造業、電子・電気機器関連産業)での単純労働を含めた就労を認めるものです。

「特定技能2号」は、1号を上回る熟練した技能を持つと認められた外国人に与えられ、在留期間に上限がなく、家族の帯同も認められるというものです。

治安に対する不安、生活習慣や考え方・文化や宗教の違いにより、要らぬ紛争や軋轢が心配されています。外国人が日本人の雇用を奪うという指摘もあります。日本人の待遇が下方向へ誘導されかねないとの懸念も出ています。

移民政策を受け入れてきた欧米諸外国では、移民問題が国を二分するような大論争テーマとなり、海外には移民を排斥する政治が受ける素地があります。


いずれにしても、今までの国のかたちが大きく変わるターニングポイントとなるかもしれません。外国人にも日本の風習や文化に柔軟に対応してもらうと共に、我々も彼らと共生することが欠かせないでしょう。これからの労務管理は、ますます複雑になって行くのは確実のようです。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年05月08日 | Category: General
Posted by: nishimura
外国人と共生する社会が到来か?平成終焉の先にある国のかたち、覚悟を求められる日本人(2018.12月号)



さて、この特別国会で、専門職種以外での外国人労働者の受け入れを解禁する、改正出入国管理法が大きな争点となっていますが、与党の力業により成立する見込みであり(11月29日現在)、2019年4月より施行される予定です。いままで技能実習や留学生という在留資格で、一部の単純労働系の職種に外国人を受け入れてきましたが、これを大規模に拡充しようとするものです。
一定の制約があることから政府はこれを移民政策ではないといっていますが、特定技能2号は実質的には家族を帯同して永住権も認められる方向であり、最初は少数でも、蟻の一穴となってどんどん増えて行く可能性が高いでしょう。


先の通常国会では、経済界が望んだ裁量労働制の拡充が、厚労省のデータ不備により廃案に追い込まれました。残業規制や有給付与義務、同一労働同一賃金など、労働側の望む法案が多く通り、経済界は実入り?が少なったことから、その穴埋めと言わんばかりの拙速さで、来年4月のスタートを目指しているようにも見えます。
確かに現在は、空前の人手不足。高齢者や女性の社会参加、労働生産性の向上、AIの台頭でいずれは収束されるであろう人手不足も、今は背に腹を替えられないといったところでしょうか。


ただ現在でも120万人を超える外国人が日本で働いており、例えばミナミの繁華街で飲食店に入ると、身近にそれらしい方々に出会う機会が多くなっているはずです。私共の社労士事務所において事務代行を受託させて頂いているクライアント先の賃金台帳を拝見すると、ここ数年で確実に「カタカナの名前」の従業員が激増していることを実感します。


こういった中で、日本の公的医療保険制度は、基本的に外国人を排除していません。彼らによって日本の健康保険制度が食い物にされているとの指摘があります、それもあってか、本年10月から、協会けんぽの扶養認定において、続柄や生計維持関係のチェックが厳しく行われるようになっています。
そのような指摘がある一方、世代間の仕送りシステムとなっている現行の年金制度を支えるためには、保険料を支払う現役世代を増やさなければ制度が持たず、彼ら外国人に年金制度を支える担い手になってもらわなければならないとの観測もあります。


治安に不安を覚える国民も多いことでしょう。生活習慣や考え方、文化や宗教の違いにより、要らぬ紛争や軋轢が心配されています。外国人が日本人の雇用を奪うという指摘もあります。日本人の待遇が下方向へ誘導されかねないとの懸念も出ています。

移民政策を受け入れてきた欧米諸外国では、移民問題が国を二分するような大論争テーマとなり、海外にはトランプ大統領に代表されるような移民を排斥する政治が受ける素地があります。

有史以来2千年にわたり、ほぼ純血主義で国を運営してきた島国、日本。どんどん血が混ざり合ってゆき、日本人のDNAが変質して行くのでしょか?

いずれにしても、今までの国のかたちが大きく変わるターニングポイントとなるかもしれません。外国人にも日本の風習や文化に柔軟に対応してもらうと共に、我々も彼らと共生することが欠かせないでしょう。これからの労務管理は、ますます複雑になって行くのは確実のようです。
平成の先にはどのような景色が待っているのでしょうか?

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年05月08日 | Category: General
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~2018.4月から 有給休暇の5日、強制付与迫る!!~
●企業は、如何に対策するべきか 多くの企業が本年12月までに検討する必要が  (2018.11月号)



先の国会で成立した「働き方改革関連法」により、2019年4月1日以降、有給休暇を5日は必ず付与しなければならなくなりました。厳密には以下の方が対象となります。

◎4月1日以降に、年10日以上の有給休暇が発生している(週30時間以上で、6か月以上の継続勤務がある)
◎4月1日以降に、有給休暇の基準日※を迎えている

※基準日:今回の改正でこの基準日の考え方が非常に複雑になりましたが、おおよそ次の通りとなります。
◎入社日ごとにバラバラに有休を付与する原則的なカウントの会社の場合 →各自の入社後6か月経過した日(4月1日入社なら10月1日)
◎ある日をもって統一的に付与してしている場合 →当該統一的に付与することとした日(前倒しで10日与える場合はその日、最初は6か月経過後に与え2回目に統一する場合は2回目の日)


これらは罰則付きの法律であり、従業員から請求がなくとも、会社から有休休暇を取らさなければならない義務となるのです。個別に日を指定して、5日取得させることもできますが、一定規模以上の会社であれば、計画的付与にせざるを得ないでしょう。計画的付与とは、簡単に言えば年間休日計カレンダーの中に、部署別、班別などで分けたグループごとに、あらかじめ有給休暇を盛り込むやり方です。

一番真っ当な与え方は、現在の年間休日+5日の有給休暇とすることですが、昨今の人手不足の折、ただでさえカツカツの人員でこなしているといった場合、稼働日数が減ると経営上大きな負の影響が出る、という企業はどのようにしたら良いのでしょうか?

いくつかの対策を考えたいと思います。

1.休日増加コース(王道コース)


まずは、王道コースを検討すべきでしょう。先述の通り、現在の年間休日+5日の有給休暇ということで、一番オーソドックスなやり方であり、従業員の納得も得やすいでしょう。

2.休日減少コース(有給5日増との差し引き折半コース)

現行の年間休日を5日減らし、その代わり有給休暇を5日多めに付与するやり方です。


週40時間を達成するために必要な最低休日数を、5日以上、上回る休日を確保できている企業はこの対策が取れます。例えば1日8時間の会社は105日以上の休日が必要ですが、110日以上あるような場合です。


1の王道コースのように、稼働日数が5日減ると、直ちに業務に支障が出る場合は、この方法を検討することになります。この支障は会社からの事情だけでなく、従業員側にも当てはまることがあります。つまり、ぎりぎりの人数でやっとこさ、日々の業務を何とか回している従業員からすると、5日も休むと仕事が滞り却って迷惑!!、という場合です。


こういったケースでは、「余分に」付与している休日を労働日とし、そこに有給休暇を充てます。

例えば通常の企業は、お盆や年末年始において、カレンダー上は平日である日を休日としていますが、これらの日を労働日とし、計画的付与による有給休暇で代用させます。
仮に2018年のカレンダーによると、1月2,3,4日、12月31日は平日ですが、通常は休日にしているはずです。ここに有給休暇を充てれば4日は確保できることになり、あと1日はお盆へ回すというような感じです。

そしてこの本来休日である日を有給休暇に振り替える5日分を、従来の有給日数にプラスして有給休暇として与えます。例えば10日持っている人なら、15日とし、そのうち5日を年末年始とか、お盆に割り当てるものです。
こうすることで、年間の稼働日は今まで通り確保でき、しかも従業員に不利益を与えることはありません。


3.休日減少コース(仕方なしコーズ)


考え方は上記2とほとんど同じで、従来休日にしていた日に5日の有給休暇を割り当てるものなのですが、違うところは、有給日数を5日増としないことです。

年間稼働日数は確保できるのですが、従業員から見ると年間休日数が減少するという不利益変更にあたり、合意を得るか、すくなくとも納得してもらう必要があります。


4.トリッキーコース


週40時間を達成するために必要な最低休日数がギリギリの場合で、稼働日数が減ると業務が回らない場合にこの対策を考えます。


結論から言いますと、1日の所定労働時間を少し減らします。それにより法的に最低必要な年間休日数も減ることとなり、その減った休日分を有給休暇で代用します。
具体的には以下の通りです。


【現在】                   【変更後】
1日の時間    必要年間休日         1日の時間(数分減)    必要年間休日(5日減)
 
8時間      105日    →      7時間51分        100日  +  5日年休=合計105日
7時間45分    96日    →      7時間36分         91日  +  5日年休=合計96日
7時間30分    87日    →      7時間21分         82日  +  5日年休=合計87日


よく見て頂いてお分かりのように、年間で社員が強制的に休む日数は、変更前と変更後で変わりません。週40時間制もクリアしています。そして給与ですが、今まで通り出します。理屈的には8時間の会社の場合、7時間51分になるが、給与は9分減らすことなく、元の8時間分として維持する、ということです。


実質的な不利益なほとんどないため、受け入れられやすいのではないかと考えています。

5.半日有給活用コース(少し無茶?コース)


これは稼働日数を減らすことはもとより、現状の勤務シフトをほとんど変更するのは不可能であるという極めて厳しい状況の場合に検討します。、

今回の5日強制付与につき、労働局から9月7日に行政通達が出ていますが、この5日という考え方に半日有給を組み込んでも構わないとの解釈が出ました。つまり極論すると、0.5日を10日消化させることも可能ということです。そうすると、半日はどうしても休みになりますが、1日穴が開くという事態は回避できます。

さらにその日に、4時間残業してもらえば、実質8時間労働が確保されることとなります。4時間分の追加支給は必要となりますが、25%の割り増しは必要ありません。
休暇を取るという、本来の趣旨を没却することになるため、なるべく最終手段とするべきですが・・・

6.蛇足(念のためコース)

上記いずれかの対策により、5日強制付与の義務を果たしてゆくこととなりますが、万が一、何らかの事情でその義務が当該年度において果たせなかったときの為に、年の為、以下のような規定を就業規則に盛り込んで置くことをお勧めします。

(特別休日の年強制付与年休への振り替え)
第00条  従業員は基準日から1年以内に5日以上の年次有給休暇を取得するものとする。但し当該基準年度において取得日数が不足している場合は、お盆、または年末年始の特別休日を強制付与年次有給休暇に振り替えて付与したものとみなす。

(特別休暇の取得順序)
第00条  慶弔休暇など法定の有給休暇に該当しない有給による特別休暇がある場合で、年5日の強制付与年次有給休暇の取得が未達である場合は、まず有給休暇を先に取得してからでないと、特別休暇を取得することはできない。

現在出ている情報の下で、考えられる対策は以上ですが、まだ、何か方法があるかもしれません。それが見つかれば、逐次、お伝えしてゆきたいと思います。


いずれにしても施行は2018年の4月からですが、実務上、1月起算で年間休日カレンダーを組む企業が多いため、本年12月までには道筋を検討しておく必要があり、あまり時間がないのです。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

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19年05月08日 | Category: General
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~人任せで何となく募集していませんか~
●求人広告の出し方をもっと研究しよう (2018.10月号)



求人情勢が逼迫しています。有効求人倍率は1.63倍となり、バブル期を越え、1974年以来の高水準となりました(7月現在)。空前の売り手市場であり、人を採用することが極めて難しい状況となっています。

過去、このメルマガにおいて、求人の応募効果を高める対策を検討していますが、今回はそれに引き続き第4弾となります。ちなみに過去3回の切り口は以下の通りですので、よろしければご参考にしてください。

2018.3月号  当たり前の労務管理をきちんと応募者に伝えるよう
2018.4月号  多様な働き方ができる会社をアピールしよう
2018.5月号  グリコの“おまけ”で差を付けよう


求人広告は、絶対に広告業者またはハローワーク任せにしない、または自社の権限のない担当者任せにしないことです。人事責任者がしっかりと求人広告を組み立て、むしろ業者や職安に提案して行かなければなりません。

20年以上前ですが、実は私も求人広告業界におりました。以前の大手の広告プランナーは相対的に今よりレベルが高かったと思います。これは推測ですが、ここ20年間は買い手市場が続き、広告を出すとある程度反響がありました。また以前の紙媒体と違い、ネット広告では業者の方で応募効果がある程度把握できることから、広告内容を精緻に提案して微細な応募効果を工夫する能力が徐々に劣化していったように感じています。

それはさておき・・・・

今回の切り口は以下の通りです。

1.仕事内容をもっと工夫しよう
2.応募者がいだく不安を払拭しよう
3.少しだけ、厳しい現実も伝えよう
4.その他いろいろな仕掛けを考えてみよう


1.仕事内容をもっと工夫しよう

名のある企業でない限り、応募者は募集要項の中身が情報のすべてといっても過言ではありません。広告を出す方は記載されていない情報もバックグランドに持っていますが、それは自分だけのものです。

仕事委内容は、求人広告の中で応募者が、一番気にかけて見る項目ですが、ここが貧弱な広告が非常に多いのです。例えばこんな感じです。

(仕事内容)
ルート営業。誰にでもできる簡単な営業です。未経験可。


応募者から見れば、何のことかさっぱりわかりません。せめてこのような項目を、目一杯記載したいものです。

(1)どんな仕事なのか(営業、介護、ドライバー、工場内作業とひと言ですませることはダブー)
(2)どのようなキャリアアップができるのか
(3)どんなやりがい、どんな楽しみがあるのか、どんなときに嬉しいのか
(4)どんな人と働くのか、周りはどんな人か
(5)その仕事の社会的意義、目的


記載例(社労士事務所の場合)

■顧客担当営業(外勤業務)

・中小企業経営者への労務相談、助言、指導
・労務トラブル対応、行政機関(労基署、日本年金機構)の調査対応
・労働社会保険事務手続き書類の作成、提出代行(業務ソフトはセルズ「台帳」、「社労夢ハウス」を使用)
・給与計算、年末調整(給与奉行、法定調書奉行を使用)
・弊社オリジナル就業規則の作成、その他社内規程多数
・労務管理に資する書式の提案
・助成金申請(キャリアアップ、両立支援、トライアル、特開金など)
・その他雑務(掃除等)

※マイコモン、社労士情報サイト、労働基準広報、PSRネットワーク、CUBICを業務で使用できます。
※適性を見て、賃金コンサル伝授、セミナー講師も可。キャリアパスによりコンサルタントへ登用もあります。
※企業経営者が最も悩む人の問題を通じて、中小企業経営に貢献できる仕事です。先輩は皆素人からスタートして立派に成長しています。そんな先輩が親切に指導しますので、社労士の実務は未経験でも、心配要りません。責任を持って指導します。


2.応募者がいだく不安を払拭しよう

経験者を求める場合でも、未経験者を求める場合でも、その業界に抱く潜在的な不安要素があります。これをできるだけ払拭してあげなければいけません。

例えば、介護職やドライバーは慢性的に人手不足の仕事ですが、私のような業界の素人でも、一般的にはこんな不安が想像されます。

(介護の場合)
人手不足で忙しい、賃金が安い、生活設計が見通せない、身体的体力的負担、休みが取れない、人間関係、夜間業務への不安、利用者からのハラスメント、家族とのトラブル、勤務が不規則、時間が長い、福祉器具操作の不安・・・・・・ 

(ドライバーの場合)
長距離それとも近郊、歩合制それと固定制、事故損害時に弁償させられる、高速使えるのか、リフト運転もはあるのか、積み込み積み下ろしは誰が、車の安全装備は、長時間労働、休みが少ない、セールスもするの、社長が怖い・・・・・・


いかがでしょうか?
わが社の良いところだけにフォーカスするのではなく、自分の仕事や業界は何がネックになるのかを考えます。そうすると、上記のような項目がたくさん出てくるはずです。こういった不安要素を、できるだけ緩和する情報を提供して行くのです。


応募を決断する材料がない、不安が払拭されない応募者の背中を押してやる情報が必要です。本人だけなく、家族の理解も得られやすいはずです。


3.少しだけ、厳しい現実も伝えよう

広告となると、どうしても甘い情報を羅列しがちですが、少しだけ、厳しい現実にも言及しておくほうが、誠実な広告として映ります。


(記載例)

あなたはなぜ介護職に応募すると決めたのですか?他に仕事がなかったから? とりあえず収入確保のため? 単に資格があるから?
ただ何となく・・・・? 
このようなお考えの方は、残念ながらお断りしています。
私たちの仕事はお金儲けが目的ではありません。苦労もありますが、笑顔で、時には涙で感謝される!そんなやりがいを感じてほしいのです。我々はお年寄りとその家族に寄り添う福祉サービ業ですから、その気概だけはお持ちください。

4.その他いろいろな仕掛けを考えてみよう


そのほか、人を確保するためには、できることは何でもやりましょう。考えれば、知恵が出てきます。

(1)社内からの人材紹介制度、
(2)退職者リターン勤務制度、
(3)ROBINS労務監査の利用(第三者による新信憑性の高い労務診断評価)、
(4)自社HPに採用専用ページを設ける(できれば即応募できるように、応募入力フォーマットを付けるか、履歴書がダウンロードできるようにする)など。

特に自社HPは、自由度が高いため、有効なツールです。ハローワークや民間求人広告で記載しきれないことを、思いの丈記載できます。本当に採用に真剣なら、採用専用ページの設置は必須です。
HPでは、募集要項のみでなく、次のような工夫が考えられます。

①社長のブログ(最低月1回更新)
②起業のなりたち、企業理念、将来の夢
③先輩社員からのメッセージ(特に女性、できれば動画)
④質問受付コーナー
⑤職場、設備、行事、社員の画像
⑥ご家族へのメッセージ

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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働き方改革のウラにある真の目的を甘く見ると大変なことになるかも外国人雇用の基礎知識外国人と共生する社会が到来か?平成終焉の先にある国のかたち有給休暇の5日、強制付与対策求人広告の出し方をもっと研究しよう 社会保険労務士 資格者募集中同一労働、同一賃金 判決下る 有期雇用契約者への雇用管理・賃金対策を行う必要が遂に成立、働き方改革関連法!中小企業にも大きな影響が年次有給休暇について その2●年次有給休暇について その1 (H30.6月号)
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