1.(次の就業規則の規定は妥当か)
「会社は、業務上の必要がある場合に、従業員に所定の労働時間を超えて時間外・休日労働を命じることができる。」

労務管理においては、抽象的に規定のみを判断しても意味はない。「業務上の必要」を誰が認めるのかが実務的にポイントとなり、次いで無際限の時間外・休日労働について従業員は命じられたまま服さなければ命令違反となるのかということになる。
したがって、業務命令者や時間外・休日労働命令基準など体制を作り、実際に必要があるときは個別に時間外・休日労働記録簿などに押印するという仕組みで運営する。
規則は作るけど、運用がズサンだと、当然トラブルになる。今の流れだと、社会保険庁のように会社を解体すべきだということになる。1人の従業員であってもとことん粘ってこられると、会社は本当に解体にまで展開する。そうさせないためには、日頃の人間関係が大事であるが、ズサンなところを人間関係でカバーしているところも多い。

2.(時間外・休日労働のない条件で契約した従業員に残業してもらいたいが‥。規則では命じることができるとしてある。)

同意がないと無理なので頼んでも駄目なら他の方法を考えるしかない。規則より個別契約が大事。契約の仕方の問題である。その人の次の採用からより有利な条件を考えるべき。

3(.労働組合との以下の協約書締結。非組合員にも適用すべきか。)
「時間外労働に対しては30%増し、休日労働に対しては40%増し、深夜労働に対しては35%増しの手当を支給する。」

必要なし(拡張適用は除く)。非組にも適用すれば、労組の団結力を阻害してしまうのでやってはいけない。