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07年07月31日

断熱性能

住宅の断熱について近頃では外断熱を採用する事が内断熱よりも優位で
有るように思っている人がいますが何を基準にそのように思っているの
か判りません。
数値で見れば外断熱も内断熱も変わりません。断熱材の熱伝導率が同じ
であれば断熱性能も同じです。

では、なぜ外断熱が良いと思われるようになったのでしょうか?ひとつ
はNHKのニュースでマンション(RC造)の内断熱と外断熱の結露の
状態を放送された事で外断熱の認知がされた事、又新聞の全国紙で外断
熱の優位性がアピールされた事等が考えられます。

その機会を逃す事無くパワービルダーが外断熱を売り込んで行った事が
広がっているのだろうと思います。私の経験で言うと内断熱の施工の時、
断熱材を柱間に入れるのですが防湿層を室内側にしなければならないの
ですが、ただ断熱材が入っていれば良いと考えて方向を無視した施工を
行われていた現場が有りました。又、外断熱を行う場合断熱材と断熱材
の接点の部分が隙間が開いている現場も有りました。
気を付けなければならないのはどのような工法を選ぼうとも施工がちゃん
としていないと性能は確保できないと言う事です。どのような建築でも、
自動車のように工場で完成する物ではなく、現場で職人さんが1つ1つ
作り上げる物である事を忘れないで欲しいと思います。
単に性能の比較を見てどちらが優位であると勘違いしないようにしっか
りと確認して選んでください。家は買う物ではなく作る物だと言う事です。
07年07月31日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
共同住宅では安全である事を言うためにオートロックが有ると宣伝して
いますが、果たしてこのオートロックは安全なのでしょうか?
よく言われる事でこのオートロックでも入る事が出来る方法は

 1. オートロックドアの処で入居者と一緒に入る。
 2. 新聞屋さんと一緒に入る。
 3. 出前の人と一緒に入る。
 4. 来訪者と一緒に入る。

などが有ります。そして意外に多いのがこのようなオートロックされて
いる建物では玄関ドアをロックしない事が結構有るようです。国民性と
言って良いのか判りませんがオートロックだから安全と思い込んで、
気を抜いてしまって鍵をかけないでいるようです。このような事がある
ので、玄関ドアをホテル錠にしようと提案した事が有りますが、管理人
が常駐している共同住宅では良いのですが非常駐の場合は鍵を持たない
で入居者が出た時の対応が出来なくなるため、それも適いません。いく
ら前面で防御しても入居する方一人一人の安全への認識が違うと、結果
として建物全体の安全性は低くなると言う事です。1つの建物に一緒に
住む為の作法が未だ普及していないのかもしれません。安全を確保する
為には一人一人の意識が共通する物で無ければならない事を考えさせら
れます。
07年07月30日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月28日

混乱は続く

建築基準法が改定されて確認申請が変わった事は以前に書きましたが
法律が改定されてから1ヶ月以上経ちますが民間確認審査機関では混乱
がまだ有ります。
木造3階建ての構造審査基準が示されていないとの理由で事実上審査の
拒否をされている事を行政庁はどのように考えているのか不思議です。
最初に法律ありきで進み後は状況を見ながら運用指針を出せば事足りる
との考えでしょうか?
とにもかくにもその混乱の被害を受けているのは建築主である事には変
わりが無い事は、建築の専門家でない方も知って置く事が大事だと思い
此処に書きました。とかく自分に関係が無い事は見過されがちな事であ
るし、無関心になっている事も事実です。そしていざ自分がその立場に
なった時に大騒ぎするのが世の常ですが、その時にはもう遅いのです。


国土交通省 「平成19年6月20日施行の改正建築基準法等について」

建築行政情報センター
07年07月28日 | Category: General
Posted by: shimasekkei
07年07月27日

神棚

一般では神棚を設えるところは鴨居より上の位置です。高い所ですね。
しかし神道のお宅ではこのようなところにはお祀りをしないようです。
以前設計をしたお宅では皆さんが仏壇を置くのと同じ高さで神棚を設計
しました。このような事はこちらで決められないので良くお話を伺いな
がら進めさて頂いています。

和暦では10月の事を神無月と言われていますが出雲の国では普段全国
に散らばっている神々が会議のために集まるために神在月(かみありつき)
と言われています。全国一律では無い事の表れでも有ります。

07年07月27日 | Category: General
Posted by: shimasekkei
07年07月26日

設計変更は慎重に

昨日は「小淵沢の家」の役所の完了検査の立会いで小淵沢へ行きました。
たいした事も無く、検査は無事終了となり、あとは施主の検査を行って
引渡しと成るわけです。
丁度良い機会でしたので検査官に疑問点を聞く事が出来て、今回の法改
正に伴う色々な事が見えてきた検査でも有りました。

多くの建築主は図面上では判断できないとか模型では細かい所まで理解
できないとの理由で工事が進んできて現場に来た時にここをこうしたい、
ああしたいなどと設計の変更を要求される事は良くあることでした。
従来は工事を進めた後、検査申請時に変更箇所を記述して検査を受けた
時に軽微な変更なのか計画変更申請を行わなければならないのかの判断
をして申請等を行う事が出来たのですが、今後はそのような事は処罰の
対象になるので行う事ができません。

変更の要望が出た時点で、役所に届け出て軽微な変更か計画変更かを判
断してもらった上で、届出や申請を行いそれらの事の済証が発行されて
からでないと工事に掛かる事が出来なくなるのです。
当然工事期間は延びることになりその分金額も上がる事になるので、余
程の事が無い限り変更はしないほうがよいと言えます。ですから、判ら
ない事ははっきりと判らないと設計者に告げて理解できるまで話をする
ようにしないと、後で余計な時間とお金が掛かってきますので気を付け
て下さい。
07年07月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月24日

トップライト

光を取り入れるのには開口を設ける事になりますが壁を開けるより屋根
を空ける方が多くの光を取り入れる事が出来ます。

壁で取り入れるよりも3倍の量が入ります。
ですからあまり大きく開けなくても充分な明るさが確保できますが、
光が入るということは熱もそれだけ入る事に成るので遮熱対策も取って
置かないと部屋の温度が上がって大変です。

そこでブラインド機能が付いた物を採用しますが予算が許せば電動式に
したかったのですが、少し厳しかったので手動式に落ち着いた所です。
写真の輪を引っ張るとブラインドが動くシステムです。これで光を調整
して自分好みに出来ます。以外にも皆さん気が付いていないのが光が外
に漏れている事です。

外から光が入るということは中から外に光が出ている事でも有ります。
現在では高層の建物も多くなり上から覗かれる事も有りますので注意が
必要です。


07年07月24日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
コンクリートの仕上がりを決めるのは品質に掛かっています。その品質
を確保するために現場で検査を行います。設計に定めた数値が確保され
ているのか確認をしてGOサインを出します。

この検査でダメな時はコンクリートミキサー車に工場に帰って貰います。
コンクリートに配合されている租骨材の寸法、スランプ、温度、塩化物
量、空気量などを調べます。

これらの事を行うのは後で報告書で示された時に問題点が判って是正処
置を取ろうとしても大変な時間と無駄が起きる事を防ぐ為でも有ります。
何よりもその時に対処する方が安全ですしね。




07年07月21日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
工事を始める時に地鎮祭を行う事が有ります。行う方法ですがご自分が
信仰している方法を取られます。多くの方が神道で行いますが、私は
キリスト教の方式、救世教の方式、仏教の方式などの経験が有りますが
形式は違っても工事の安全を祈念する心は一緒です。これから始まる
工事の安全と無事の完成を心の中から願うのです。

そして又1つ違う形の願う方法が有ります。祈念を執り行う専門家
(多くは神主)をお願いしないで自分達が手作りで行う事が有りました。
土地の神様にお酒とお米とお塩をお供えする方法です。
この場合土地の4隅に北から時計回りにお供えする方法が多いです。
これからの工事が安全に行えますように。


07年07月20日 | Category: General
Posted by: shimasekkei
07年07月19日

小口径鋼管杭

地盤調査の結果を見てその地盤が建物を安全に受け止めることが出来る
地盤かどうかを判断します。その結果補強が必要であると言う事になる
と補強の方法を考えます。地盤の補強方法は何種類か有りますがその地
盤と建物の関係と予算を考え合わせて、今回採用したのは小口径鋼管杭
の方法を選択しました。写真で黒く角のように見えているのがその杭で
す。


07年07月19日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
7/16朝起きた中越沖地震の被害は大変な物で今年3月に起きた能登半島地
震の時よりも被害が大きいのではないかと思います。

被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。

今回の地震は建物の損壊が多いように感じていて、報道などで見ると古い
建物の被害が目立ちます。能登半島地震の時の被害状況とは異なっている
ようです。日本は地震国でこのように被害が報道されて建物の耐震が必要
であると言われているのに一向に進んでいないのが現状です。
私のブログの「設計の休憩室」の記事の「地震と活断層」http://shima-sekkei.sblo.jp/article/3316631.htmlの時に書きまし
たが、耐震補強の必要性は理解していても実際には行われていない現状が
有るので、ぜひとも家の耐震診断を行って、必要であれば補強をする事を
お勧め致します。

決して他人事ではなく、明日は我が身なのです。高齢化に伴う資金的な事
で耐震補強の遅れを指摘されていますが、高齢者などの住宅の場合には、
公的な支援方法を確率されるようにしていただきたいものです。
このように建物が倒壊した場合、人命が奪われるだけでなく、様々な形で
社会に経済的影響も出る訳ですから、住宅が個人の物であると同時に社会
的な面を持っている事を理解される事が必要ではないかとも思っています。
07年07月18日 | Category: General
Posted by: shimasekkei
給水の配管をするのに以前ですと硬質の塩化ビニールの配管を用いてい
ました。硬質であるため漏水の事故が起き易い事が懸念されていました
が予算の関係で使われている事が多いです。写真はさや管ヘッダー方式
と言って元の配管からこのヘッダーで分岐するようになっています。又
配管もポリエチレンで出来ていて曲がりの自由があり接続部もねじ式な
ので施工不良が起き難くなっているので昔から比べると安心度は随分と
違います。この方法は以前では大型建築物にしか採用されていませんで
したが住宅用が出回るようになり、現在では一般化してきている方法と
なりました。

07年07月17日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月16日

屋根の断熱

小屋裏の断熱の方法で良く有るのは2階の部屋の天井面を断熱する事が
有りますが、その方法ですと小屋裏の空間の温度が夏ですと60℃以上
に上がってしまう事が有ります。そこで屋根面を断熱する方法を採用し
ています。この方法ですと小屋裏空間の温度の上昇が大幅に抑える事が
できるので天井の形の自由度が増すので一石二鳥です。この方法を採用
する時に注意しなくてはいけない事は屋根面の換気です。換気をしない
と色々な問題が起きるので慎重に設計を行います。


07年07月16日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月15日

地縄で確認

これから建てる建物の位置を示す方法として地縄という方法が有ります。

これは実際の土地に建物の1階の壁の中心と同じ位置に紐(昔は縄でし
た)を張り巡らす事で建物の大枠が確認できるようになります。その紐
を頼りにして敷地境界線からの距離が図面通りの寸法が確保できている
かを目で確かめてから工事に掛かります。この時に監理者と一緒に建築
主も参加して確認をして頂くようにしています。








07年07月15日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
6月20日に改正建築基準法が施行されて半月が経ちましたが、確認申
請はこれからが大変になります。
以前の確認申請では確認申請書を提出してから訂正や差し替えなどして
いましたが、これからはそのような行為は認められず、提出図面が完成
していなければならず、その後の変更などは再提出などを行わなければ
成らず以前では余程ひどい内容で無い限り出されない「不適合」の確認
処分が、簡単に出されるようになったのは、ご存知の通りです。
ですから確認申請をお金を出して提出しても確実に確認済み証が得られ
るとは限らないようになったわけですから、提出書類をより慎重に作成
する必要があります。
現在、木造3階建ての確認申請を指定確認機関に提出しようと考えて問
い合わせをしたところ、木造の審査体制が整っていないために、他に提
出して下さいと返事が返ってきた時には、「ちょっと!ちょっとちょっと
ちょっと」と言いたくなったほどです。裏を返せばそう言わなければ成
らない程、今回の法整備が短時間で行われ実態が伴っていない事の証明
と言えるのかもしれません。
しかし、それでは困るわけで、提出したらどのようになるのか突っ込ん
で聞いたところ、確認期間が数ヶ月かかるかもしれないとの返事でした
このような事があちらこちらで起きている可能性があり、たかが建築界
の事だと思っている人もいるかも知れませんが、このような状況は経済
的に間違った影響があるのではないかと感じます。
07年07月14日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月13日

下地

何に対しても言えることですが、下地がちゃんと出来ていないと仕上が
りは綺麗に出来ません。写真は部屋のクロスを張る前の段階で石膏ボー
ドの不陸(凹凸になっている状態で、建築でよく使われる言葉です。)
をなくす為にパテを塗って乾燥するのを待っている状態の物です。
乾燥して再度凹み部分にパテを塗り再び乾燥してから、サンドペーパー
で平らにしてからクロスを張ります。塗り壁の仕上にする時でも同じで
下地を平らにしてから塗ります。基礎の時からちゃんと出来ていないと
修正をしなければいけなくなります。

07年07月13日 | Category: 雑感
Posted by: shimasekkei
07年07月12日

ボーリング調査

地盤を調査する方法は何種類か有ります。木造の2階建て規模の建物の
場合に良く用いられるのがスウェーデン式サウンディング試験という方
法です。

調査方法が簡単なために普及してきたのだと思います。しかし難点もあ
り、深さが10m迄で有る事と試験精度のバラツキを指摘されています。
そこで建物の計画によってはもっと精度の高い方法を採用する事が求め
られ、その調査方法がボーリング調査となります。

この調査方法ですと実際の土の採取を行い土の摩擦試験などを行うと共
に掘って行く過程で地層や地下水位が判るのでその土地の正確な地盤の
状態が判る事になるのです。その結果を元にして建物の基礎の形状や全
体の構造の細部を決定して行きます。



07年07月12日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
仕事柄、建築の雑誌は良く見ますが最近の住宅で良く登場するのが間口
を大きく開いて建具を引き込む形です。開放感が溢れて気持ち良さそう
です。そのような住宅に混じってちょっと気になる建物が有るのです。

2階などでバルコニーが有りその手摺の壁に当たる部分の格子が水平の
物が有る事です。住宅の安全が言われているのに建築主とはどのような
話でそのようなデザインになったのか不思議です。水平な格子はそこに
足が掛けられて転落する危険が大きいです。そこには何らかの対策を施
さないといけないと考えますが、雑誌を見る限りでは対策の形跡は見当
たりません。何か安全を犠牲にしているように思えます。

以前の設計で開放感を出したいのでガラス入りの壁にした手摺にする時
に建築主が雑誌を持ち出してこのように横格子で目立たなくしたいと言
われた事を思い出しました。その時に言われたのが自分たちが承知して
いれば良い事だから雑誌のようにしたいと言われ、更には念書を書くか
らと言う事でしたが事故はいつ起こるか判りません。自分の子供に注意
して置くだけでは不十分です。子供の友達が来て親が目を離した時に事
故が起きる危険性が有る事などを説明して視覚的に邪魔にならない方法
を取って納得して頂いた事が有りました。安全を確保して目的を果たす
のは当然の事だと考えています。


07年07月11日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月10日

室内換気




この家は外張り断熱工法で建てた家です。上の写真は、換気扇の排気の
カバーですが、壁が結構汚れているのが判ります。

現在の住宅はシックハウスの対策として室内の換気量を計算してそれを
役所に示す義務が有りますが、必ずしも機械を使わなければいけないと
言う事ではないけれど断熱効果を上げるために外張り断熱を採用してい
るので家の気密性能は高いために換気は機械を使う事になったのですが
半年経ったところで換気扇の所を見るとこの汚れです。

家の中の空気がそれだけ汚れているという事です。蛇足ですがこの換気
扇は台所の物では有りません。
07年07月10日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月09日

寝室のあり方

寝室を計画するのは結構気を使います。最もプライベートな空間を昨日
まで見ず知らずの人間に話をしなければならない方も気を使うでしょう。

こちらも何処まで聞いていいのやら思案をしてしまいます。建築の専
門雑誌「日経アーキテクチュア」の記事で”寝室を均等分割した団塊
夫婦向けプラン”http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060905/131559/
と言うのが出ていました。

私も過去の経験で夫の鼾がうるさいのでベッドを放して置いて欲しいな
どの事は有りましたがこのように別にして販売をすると言う事は寝室を
別にしたいとか離れて寝たいと言う要望が多かった結果なのでしょうか?
あなたの場合は如何ですか?
07年07月09日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
計画中の建物で各工務店の見積書が出てきた見積書のチェックをします
が、金額の高い安いを見るのであれば各見積項目の比較表を作成すれば
済むのですが、それでは見積のチェックにはなりません。

表された金額がどのように導かれたのかを理解して妥当な金額なのかを
見極めないと、手抜き工事の原因を作ることになってしまいます。

金額が安いのは良いが無理をして赤字で出していないか、数量は適切か
等々をチェックして建築主に報告します。ですから私の事務所では金額
が1番安く出した会社が請け負う事が決まるわけでは有りません。

建築主が納得して初めて請負契約の運びとなります。
納得できる材料が出ない場合は再度、見積を出して頂く会社を探す事も
有ります。

工務店には無償で労力をお願いする事になるので、事前に説明をして理
解をしていただいた上でお願いしています。


07年07月08日 | Category: General
Posted by: shimasekkei
07年07月07日

地盤

最近の住宅の計画では地盤調査が普通に行われるようになってきました。
欠陥住宅の問題などが認知されるようになって建築主の意識が地盤にも
払われるようになった結果だと思います。

昔は市役所などでその地域の地盤の地耐力を教えてもらいその数値に基
づいて行っていたのです。
しかし地盤は表面では判らない事が多くあり実際に建てた後に家が傾い
たなどの問題も発生して段々と社会問題化してきて現在に至っています。

都市部や郊外地の宅地開発された土地など昔から有る土地形態を変えて
平坦に或いは雛壇上にしているので本来有った土地の形を知ることが
困難になってより問題を大きくしてきたのです。家を建てようとして地
盤調査をするのは本人のリスクですが土地を探している時などは一々と
調査していたのではお金が掛かりすぎて大変です。

そこで誰でも簡単にその土地がどのような土地であったかを推測する方
法が有ります。
それは、その土地の地名を頼りに推測が出来ます。何々谷とか何々丘な
ど地名には高かった所や水田だった所、川だったところなどを表す地名
が付いたりするのである程度予測が出来ます。

何千年と掛かって出来た地盤を変える事は後何千年掛かると言う事です
から。それを知った上で計画を進めると言う事が安心して生活するため
にも大事な事です。
07年07月07日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月05日

接道2m

この通路の奥には2軒の家が有ります。
そしてこの通路の幅は2m強です。さぁどうしましょう。

建築基準法では敷地は道路に2m以上接していなければならないと定め
られています。しかし此処は2軒分で2m強で道路に接しているのです。
東京都内とその近郊にはこのようなところが結構有ります。
そして家を建て替えようと思い相談をすると、敷地が道路に2m以上接
していないのでこの土地には家は建てられませんよと言われるのが一般
的です。

困り果てた建築主は建てるのを諦めるしかないのかと諦めかけたのですが、
最後に意見を聞いてみようと言う事で相談に来ました。
私が敷地を見た所、役所との交渉次第では何とか成るかも知れないと感じ、
その旨を告げて別れました。

それからが大変な毎日でしたが、やっと役所と話が出来る様になり、
何回か交渉をして図面も何回か描き直してどうにか目処が付いて、建築
確認も済み、工事も終わって、今では建築主ご家族が暮らしています。
もちろん、建築の完了検査も受けて、検査済証も受領しています。


07年07月05日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月04日

青写真

青写真といえば「人生設計の青写真を描く」などと言われ、基本の計画
の代名詞に使われていますがその言葉の発祥の元が写真の青写真です。

日本で最初に感光紙が表われたのが明治40年頃と言う事です。
この写真の青写真は旧秋田銀行の建物の物ですがこの建物が竣工竣工し
たのが明治45年(1912)ですので最も早く青写真が採用されてい
たのが判ります。私が記憶している青写真は名のとおり濃いブルーです
が此処の青写真はグリーンでした。初めて見る色でした。

設計図面の吐出はチョット前までは青焼きというジアゾ感光紙と言う青
写真の陰画紙とは逆の陽画紙が主流でしたがそれが間接静電転写に変わ
り今ではコンピューターから直接レーザープリンターに出力しそして
データを直接渡すようにもなって来ています。技術の変化の早さに我々
が付いて行っているのかふと考える事があります。



07年07月04日 | Category: 雑感
Posted by: shimasekkei
07年07月02日

神棚の場所

秋田に所用が有って行った時の事、空き時間が出来たので市内散策を
していて、旧金子家住宅と言う建物を見学しました。

住宅と言っても呉服商を営んでいた町屋なのですが、私が興味を持った
のは仏間でした。
この仏間は仏壇置場の上に神棚が据えてあります。今迄私が設計をして
きた中で神棚を設置するところは高い所、神棚の下を通り抜けられない
事、向きは東又は南に向ける事、等が条件として出され、
仏壇置場も向きは東か南に向ける事仏壇の上には何も作らない事(2階
を作る事を制限する事も有りました。)等の条件で行ったのですが。

この住宅は今まで私が聞いた物とは違っていたので、その疑問を此処の
管理の方に伺ったら「こちらではどの家も仏壇の上に神棚が有りますよ。」
と言う返事でした。そして不祝儀の時は神棚は覆いをして置くのだそう
です。住まいは地域性が強く表われて作られていて面白く、又、勉強に
なります。





07年07月02日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年07月01日

階段の効能

先日TVを見ていて老化防止のウォーキングというのをデューク更家氏
がレクチャーしていた。それによると内腰筋を鍛える事が老化の防止に
なるのだそうだ。

内腰筋は通常の歩行では鍛える事が出来なくて、腿を高く上げる事で鍛
える事が出来て家庭内で効果があるのは階段の上り下りが良いと言う事
であった。

今はバリアフリーが進められ段差を無くし老人を2階に住まわせる事に
気を使う傾向に有るが、階段にも結構な効能が有ると言う事になる。
私が知っているの高齢者(90歳)の方で寝室は2階にしている方がい
ますが2階にあるおかげで元気なのかもしれないと思ってしまう程です.

バリアをなくす事で健常者は意識して筋肉を鍛えないといけないのかも
知れません。
07年07月01日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei