エアコンなどを使用しないで自然の風で室内を快適にするという考
えの時に、誤解されてるな?と感ずる事が有ります。

それは、現在建築基準法で義務付けられている科学物質発散のため
の換気をはからなければならない事の話をする時に、計画換気を行
う為の換気扇を設置しその換気扇は24時間使わなければならない
と話すと、自分が望む家は自然素材を使うので科学物質が出ないし
自然の風を入れて過ごすのでその必要は無いと言われる事です。

この法律で計画換気をする為の換気扇を取り付けなくて良い条件は
C値が15cm2/m2なのですが、現在造られる木造軸組み工法の平均
のC値は5.5cm2/m2と言う調査結果(国土技術政策総合研究所)が出
ています。なので換気扇を取り付けないためにはもっと隙間を開け
て施行する必要が有るのでこれは少し無理な方法でも有ります。

余談ですが「気密住宅」と呼ばれるのはC値が5.0cm2/m2ですから
普通に施行した場合でも気密住宅に近い数字が平均値として出てい
る訳で現在の住宅は結構気密性が高い住宅になっています。

そんな訳で機械換気を行わなくて良い住宅を造るのは、相当下手な
職人を使わなければ出来ない事になってしまいそうです。勿論大き
な穴を開ければ別ですがこの穴は塞いではいけませんから冬は寒い
思いをしないといけなくなります。

何も機械換気は自然換気が否定されている事では無いので、窓を開
けたい時に外気を入れて自然の風を楽しむ生活を送れば良いのです
が、機械換気が有ると窓を閉め切っていなければならないと思われ
ているようです。