昨日の記事の民家は旧大蔵村の名主であった旧安藤家の復元された家で
その室内にある床の間が下の写真です。この建物は江戸後期の物なので
当時の建築の様子を知ることが出来ます。

20081223_01.jpg

床の間の脇に有るのが違い棚と天袋で、違い棚の発生は室町時代中期で
現存する最古のものは慈照寺(銀閣寺)東求堂(とうぐどう)ですが、
そのような違い棚1つにも建築的に見るべきところが有ります。

20081223_02.jpg

違い棚の上段の端に付いているのが筆返しと言われる筆のストッパーが
有ります。この筆返しには若葉、都鳥、鷹頭、唐波、返波、立波などの
形が有って、この写真の筆返しは立波と言われる物です。そして筆返し
の部位には写真のような名称がついています。

上段と下段を繋いでいるのが海老束と言われる立ての繋ぎ材でこの束の
4稜には几帳面と言われる面取りが施されています。この束は下段の棚
を上段の棚から吊っているので、この接合部を寄蟻(よせあり)という
繋ぎ方で造られていて、下段の棚を支えている訳ですが、この繋ぎ方で
は棚を下から見ても束の断面を見る事は出来ません。
このあたりが日本建築の大工の技術がすごい所・・・
そんな事を思いながら違い棚を見るのも面白いですよ。