賃貸共同住宅や賃貸オフィスなど建築物を事業として考える時に
レンタブル比と言う言葉が出てきますがこれは、建物を貸す時に、
住居では、その住居占有部分、オフィスでは事務所専有部分を建物
の総面積で除した数字の事を言います。

このレンタブル比の数字が高い程、事業収支が良くなると考えられ
ている訳なので設計に際して重要視される項目なのですが、この分
母となる総面積の定義がクライアントによって違うのでA社では7
0%B社では75%と言う具合になったりしているのが現状です。
これはクライアントがこの建物を販売しようと考える時にはレンタ
ブル比を高い数字で出そうとする傾向に有るのは皆さんでも想像で
きる事ですね。

現代は何でも数字に置き換えて判断される事が多いために、この数
字が全体を支配し、感性に訴えかける部分の評価は下がり、結果と
して無味乾燥な建築物になっていると思う訳です。ヨーロッパに較
べて日本の高層建築物は薄っぺらい物だと言われているのはこんな
所に原因が有るのだと思っていますが、あなたはどのように思いま
すか?