行政書士の小竹です。

仕事をしていて、お客様の表現で「面白いなあ」と感じることはよくあるものですが、「印鑑」の呼称もまた然りです。

たとえば、「会社実印」「社判」「社印」「タテ判」「ヨコ判」「角印」「丸印」「認め」「ゴム印」「実印」・・・・

さて、もし皆さんが会社の社長である顧客様に会社で使っている公的な印鑑(回りくどい説明ですね・・)をお願いする場合はなんとお伝えしますか?

実は、正解は無いのです。何と!法律では辺の長さが1cmメートルの□に収まり、または3cmの□に収まらない印鑑で、照合に適するもの(商業登記規則9条)を法務局に届けなさい。と定義しているのみです。「届出印」ということもあります。しかし、印鑑の実物を届出る訳ではなく「印影」を提出するのです。
ですから、〇あれば□もあり、よくある個人の名字の印鑑もあります。

ですので、聞き方としては「失礼ですが、法務局に届けてある印鑑をお願いします」とするのが間違いないでしょう。見た目で何も聞かずに「これは実印だな。会社名も彫ってるし、高そうだし!」と思ったら、怪我をするいこともあります。

見た目は同じでも、銀行用や契約用に作った印鑑の場合もありえます。お客様のほうからはいちいち説明がないので、こまめに正確な表現でお知らせしたほうが良いでしょう。。

印鑑をきちんと判別して鮮明に押すことは、一人前の士業にある上で、重要課題そのものなのです。