ある相談者から伺いましたところとあるセミナー(実質保険勧誘目ですが、一見FP的な勉強を装っている)で次のような話があったそうです。

仙台でのセミナーで

「銀座で倒れて救急車で運ばれると入院費用がとても高い病院に搬送されるので、医療保険は最低でも日額1万円以上にしましょう!できれば2万円とか3万円にしないと。」

と言っていたそうです。

私から見ればツッコミどころ満載です。

ツッコミその1

「本当に救急車で高い病院に搬送されるのか?」
確かにベッドの空き状況などによっては高い個室しか空いていない病院に搬送されるかもしれません。
しかし患者が希望していないのに病院の都合であれば差額ベッド代は請求してはいけないことと厚生労働省からの指導があります。

もっとも実務的には入院の際の念書に「個室を希望する。差額ベッド代を払う。」と書かされているケースもあるかと思います(そのケースも後で役所に相談するという手も)

どうしてもという場合であってもせいぜい1日か2日が個室であとは大部屋というのが通常ではないでしょうか。

ツッコミその2

「仙台在住の人が銀座で倒れている人は何人いるのか?」

統計でもあればいいですが、そんなものはおそらく存在しないでしょう。

ほとんどありえない状況をセミナーで話をして不安をあおるのはどんなものか。


ツッコミその3

「高額療養費制度は計算にいれているのか」
高額療養費制度を考えてみれば月に払う治療費(先のレアケースの個室代は対象になりませんが)の上限はあります。月額8万円台から13万円台でしょう。

最後に
まあ、どうしても妊娠中も出張などで遠くにいく機会が多いような方は妊娠期間中だけは高額な医療保険に加入するというのも有りだとは思いますが、生涯加入する医療保険の勧誘のためにこのような話をするのはいかがなものかと思います。