●有給休暇 5日強制付与の新解釈が出ました Q&A方式でご紹介します(2019.2月号)


Q1.4月1日になれば、10日以上の有給休暇を持っている従業員が全員対象となるのですか?

A1.4月1日から一斉にスタートするのではなく、4月以降に到来する基準日から1年以内に5日を取得させる必要があります。例えば2月1日に入社した従業員の場合、基準日は8月1日となりますので、この従業員は8月から1年間の間に5日を取得させることとなります。


Q2.今回の改正で、よく基準日という言葉を耳にします。これは何ですか?

A2.ここでいう基準日とは原則として、入社日から6か月経過後の日のことです。4月1日入社であれば10月1日が基準日となり、この日に有給休暇が発生し、以後この日の到来ごとに付与することになります。今回の改正で年間5日の有給取得とは、この基準日から次の基準日(つまり1年間)の間で、5日を取得している必要があるということです。


Q3.入社日ごとにカウントせず、例えば4月1日で付与日を統一しているような場合は、基準日の考え方はどうなりますか?

A3.10日の有給休暇が発生する日は法定通り6か月経過後とし、その後4月1日で統一しているような場合ですと、基本的には4月1日が基準日となります。但し新入社員の場合のみ、最初は10月1日が基準日となり、4月1日に再度基準日が到来することとなります。


Q4.短時間パートにも5日を付与する義務がありますか?

A4.週30時間未満、かつ週4日以下のパートでも比例付与日数表により有給休暇があります。そのうち、10日以上の有給休暇が発生する一部の短時間パートには、5日付与の義務があります。具体的には、
週4日のパートの場合  3年6か月以上の方
週3日のパートの場合  5年6か月以上の方 のことです。これ以外の短時間パートに は5日付与の義務はありません。


Q5.比例付与の短時間パートの場合、前年繰越日数を加算して10日以上あれば、今回の5日付与義務の対象となるのでしょうか?

A5.繰越日数分は加算しません。本年度に10日発生したパートのみが対象となります。


Q6.会社が独自に作っている有給の特別休暇(慶弔休暇、誕生日休暇など)は、有給5日の中にカウントしていいですか?

A6.カウントすることはできません。従って有給休暇が5日に満たない場合は、特別休暇より有給休暇を優先して取得させる規定を設けることも対策の一つと考えます。


Q7.従業員自ら取得する場合でも、会社は別に5日の有給を付与する必要があるのですか?

A7.労働者からの請求や、計画的付与により取得した日数は5日から控除することができます。会社が時季指定しなければならないのは、5日に達していない従業員です。ですから既に5日の取得をしている従業員に対しては、時季指定することはできません。


Q8.有給休暇には当年度発生分と、前年繰越分があると聞きました。今回の5日というのはどちらから消化するのでしょうか?

A8.とにかく基準日から5日の消化がなされていれば、前年分や当年分を問わず、どちらでも良いというのが行政解釈となっています。但し、企業ごとの独自ルール(例えば当年分を先に消化してから繰り越し分を使用するなど)がある場合は、それに従うこととなります。


Q9.入社日ごとに有給休暇を管理している会社の場合、基準日がバラバラで管理が難しいのですが、統一基準日にして管理するのも抵抗があります。何か良い方法はないものでしょうか?

A9.厚労省では、以下のようなモデルを提示しています。
   例  4月10日入社    本来の基準日10月10日  → 統一基準日10月1日
      4月20日入社    本来の基準日10月20日  → 統一基準日10月1日
      5月15日入社    本来の基準日11月15日  → 統一基準日11月1日
つまり、バラバラの日に入社しても、同一月に入社した基準日は、6か月後の月初(1日)に統一するというものです。この考え方に立てば、月初に限らず、さらに基準日を前倒しすることは可能と思われます。例えば8月のお盆休みに有給をくっつけたいと考えた場合、9月以降に基準日が到来する従業員は、その前の8月に付与した有給が5日強制付与分にカウントできないこととなりますが、基準日を8月1日とすれば、お盆に付与した有給もカウントすることが可能と考えられるからです。


Q10.会社が時季指定したにもかかわらず、従業員が拒否して出勤した場合、法違反になりますか?

A10.法違反となります。但しいきなりペナルティが課されるのは考え難く、まずは行政指導が行われます。従業員にもきちんと理解してもらい、希望も考慮しながら付与して行くことが望まれます。


Q11.会社が時季指定した日より前に、従業員が5日を消化した場合は、その後の時季指定日に与えなくともよいでしょうか?

A11.すでに5日を取得しておれば、法違反にはなりません。こういったケースに備えて、5日取得後は、会社の時季指定した有給休暇は無効となる規定をいれておくべきかと思われます。


Q12.罰則はあるのですか?

A12.違反した場合は、30万円以下の罰金に処される可能性があります。罰則は企業ごとではなく、1人1罪として扱われます。但し通常は是正勧告による行政指導が行われます。

Q13.今回の法改正を就業規則に盛り込む必要がありますか?

A13.休暇に関する事項は絶対的記載事項であり、時季指定の対象となる従業員やその方法等について、必ず記載しなければなりません。

Q14.現在育児休業で休んでいる従業員が復帰した場合にも、5日付与の義務はありますか?

A14.結論的には除外規定がないので、育児休業など他の休暇制度から復帰した従業員にも、基準年度内に5日を消化させる必要があります。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年02月12日 | Category: General
Posted by: nishimura
新時代到来!!さあ、働き方改革元年です!!(2019.1月号)

皆様、あけましておめでとうございます。いよいよ2019年がスタートしました。特に今年は5月から新元号となり、時代の節目となる年です。

後世の日本人が平成を振り返ると、きっと暗い時代として記憶されることとなるのではないでしょうか?バブル景気の最高潮で始まった平成元年。しかしその2年後から崩壊現象が始まり、未曽有の金融危機、リストラが吹き荒れ、長い不況の時代を経験しました。経済指標では一時好況期もあったらしい?のですが、少なくとも関西圏で経済活動を行う我々にはその恩恵はほとんど実感のないものでした。

この間、日本の経済指標はみるみる低下し、中国の台頭も相まって、日本の国際的地位は相対的に下がりっぱなしでした。

平成5年年には非自民連立政権が誕生しましたが、1年と持たず、その後も連立を繰り返し、日本の政治は漂流を続けました。


災害が多かったものこの時代です。歴史上こんなに大きな地震が繰り返し起こった時代は珍しいでしょう。我々もLIVEで経験した平成7年の阪神淡路大震災、さらにそれを上回る平成23年の東日本大震災。ほかにも、熊本や大阪北部などでも大きな地震がありました。また記憶に新しい平成30年9月の台風21号は、関西にも甚大な被害をもたらしました。同年7月の西日本豪雨災害の記憶が冷めやらぬ間のことでした。まだその影響が方々で残っています。

昭和30年代から平成に入るまでの間、輝かしい歩みを続けてきた日本でしたが、平成に入るとその輝きを失い、漂流し続けた時代のように感じられます。

しかし、その平成も4月で終焉し、新しい時代がやって来ます。景気は気からとも言います。我々経営者が今までのどんよりした空気を吹き払い、次の新しい時代を先導して行かなければなりません。当面は東京オリンピック、大阪万博と大きな国家的目標もあり、また輝きを取り戻す舞台装置は整いつつあります。


私の専門分野である人事労務の分野におきましても、この2019年は時代の転換点となることが予想されます。4月より働き方改革関連法が順次スタートし、昭和的な働き方は許されない時代へ入ってゆきます。同じく4月からは外国人労働者が単純労働の現場に本格的に入ってきます。将来的に国のかたちを変えるターニングポイントとなるやもしれません。


ややもすれば中小企業は人事労務政策を経営課題として後回しにしてきた傾向があると考えています。経済資源が豊富でない中小企業においては、1に販売、2に資金繰り、3に節税対策といった具合で、どうしても人事労務は後塵を拝する傾向があったのです。
しかし新時代からは、経営課題のど真ん中で取り組んでゆく必要があります。そうしないと社員からも、求職者からも、行政からも三下り半を突きつけられる企業となり、退場を余儀なくされる可能性があるのです。


特に残業規制にみられるように、今までと同じ時間量で業績を上げることが出来なくなって行きます。経営者は稼働時間数が減ることで、売り上げダウンも止む無し!と考える人は少数派と考えられ、何としても業績を落とさずに経営を維持する方法を考えるようになるでしょう。これがとりもなおさず、今、国家目標ともなっている「労働生産性のアップ」に繋がることが期待されているのです。


2019年は働き方改革元年です。経営課題として逃げずに取り組んでゆきましょう。


2019年以降 人事労務関係で改正が予定されている主なものは以下の通りです。

1.有給休暇取得促進策(2019年4月施行 改正労働基準法)

有給休暇のうち、5日について毎年時季を指定して付与する義務が生じる。労働者が請求していなくとも、5日は取得させなければならない。


2.労働時間の状況を客観的に把握するよう、企業に義務づけ(2019年4月施行 改正労働安全衛生法)


今まで裁量労働制やみなし時間制の適用者、管理監督者は労働時間管理の枠外でしたが、こういった人たちも健康管理の観点から、適正な方法での労働時間管理の義務付け。


3.新たな外国人材受入れのための在留資格の創設(2019年4月施行 改正出入国管理法)

新たな在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」の創設して、一定の産業分野において単純労働を受け入れ。


4.フレックスタイム制の拡充、及び勤務間インターバル制度の努力義務(2019年4月施行 改正労働基準法、及び労働時間等設定改善法)

労働時間の清算期間が1ヶ月以内から3か月以内に拡充、また勤務終了後から翌日の出社までに一定時間以上休息時間を確保する仕組みの努力義務。


5.時間外労働の上限規制の導入(2020年4月施行 改正労働基準法)

時間外労働の上限について、月45時間(年間360時間)となり、年6回までの特別条項をがある場合でも、単月100時間未満、複数月の平均は80時間かつ年間720間以内の限度を設定。運輸建設医療を除き、長時間労働が不可能となる。


6.同一労働同一賃金(2021年4月施行 改正パート労働法、労働契約法、労働者派遣法)

短時間労働者(パート)、有期雇用労働者、派遣労働者について、正規社員との不合理な格差を禁止するもの。賃金の支払い方や福利厚生において同等に処遇しなければならないケースも。すでに各待遇ごとの考え方を示したガイドラインが出ている。


7.割増賃金率のアップによる長時間労働抑制対策(2023年4月施行)

月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が25%から50%に引き上げ。大企業では既に8年前から施行されており、中小企業の猶予措置が撤廃される。残業代の大幅アップ。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年02月12日 | Category: General
Posted by: nishimura
外国人と共生する社会が到来か?平成終焉の先にある国のかたち、覚悟を求められる日本人(2018.12月号)


さて、この特別国会で、専門職種以外での外国人労働者の受け入れを解禁する、改正出入国管理法が大きな争点となっていますが、与党の力業により成立する見込みであり(11月29日現在)、2019年4月より施行される予定です。いままで技能実習や留学生という在留資格で、一部の単純労働系の職種に外国人を受け入れてきましたが、これを大規模に拡充しようとするものです。
一定の制約があることから政府はこれを移民政策ではないといっていますが、特定技能2号は実質的には家族を帯同して永住権も認められる方向であり、最初は少数でも、蟻の一穴となってどんどん増えて行く可能性が高いでしょう。


先の通常国会では、経済界が望んだ裁量労働制の拡充が、厚労省のデータ不備により廃案に追い込まれました。残業規制や有給付与義務、同一労働同一賃金など、労働側の望む法案が多く通り、経済界は実入り?が少なったことから、その穴埋めと言わんばかりの拙速さで、来年4月のスタートを目指しているようにも見えます。
確かに現在は、空前の人手不足。高齢者や女性の社会参加、労働生産性の向上、AIの台頭でいずれは収束されるであろう人手不足も、今は背に腹を替えられないといったところでしょうか。


ただ現在でも120万人を超える外国人が日本で働いており、例えばミナミの繁華街で飲食店に入ると、身近にそれらしい方々に出会う機会が多くなっているはずです。私共の社労士事務所において事務代行を受託させて頂いているクライアント先の賃金台帳を拝見すると、ここ数年で確実に「カタカナの名前」の従業員が激増していることを実感します。


こういった中で、日本の公的医療保険制度は、基本的に外国人を排除していません。彼らによって日本の健康保険制度が食い物にされているとの指摘があります、それもあってか、本年10月から、協会けんぽの扶養認定において、続柄や生計維持関係のチェックが厳しく行われるようになっています。
そのような指摘がある一方、世代間の仕送りシステムとなっている現行の年金制度を支えるためには、保険料を支払う現役世代を増やさなければ制度が持たず、彼ら外国人に年金制度を支える担い手になってもらわなければならないとの観測もあります。


治安に不安を覚える国民も多いことでしょう。生活習慣や考え方、文化や宗教の違いにより、要らぬ紛争や軋轢が心配されています。外国人が日本人の雇用を奪うという指摘もあります。日本人の待遇が下方向へ誘導されかねないとの懸念も出ています。

移民政策を受け入れてきた欧米諸外国では、移民問題が国を二分するような大論争テーマとなり、海外にはトランプ大統領に代表されるような移民を排斥する政治が受ける素地があります。

有史以来2千年にわたり、ほぼ純血主義で国を運営してきた島国、日本。どんどん血が混ざり合ってゆき、日本人のDNAが変質して行くのでしょか?

いずれにしても、今までの国のかたちが大きく変わるターニングポイントとなるかもしれません。外国人にも日本の風習や文化に柔軟に対応してもらうと共に、我々も彼らと共生することが欠かせないでしょう。これからの労務管理は、ますます複雑になって行くのは確実のようです。
平成の先にはどのような景色が待っているのでしょうか?

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年02月12日 | Category: General
Posted by: nishimura
~2018.4月から 有給休暇の5日、強制付与迫る!!~
●企業は、如何に対策するべきか 多くの企業が本年12月までに検討する必要が  (2018.11月号)


先の国会で成立した「働き方改革関連法」により、2019年4月1日以降、有給休暇を5日は必ず付与しなければならなくなりました。厳密には以下の方が対象となります。

◎4月1日以降に、年10日以上の有給休暇が発生している(週30時間以上で、6か月以上の継続勤務がある)
◎4月1日以降に、有給休暇の基準日※を迎えている

※基準日:今回の改正でこの基準日の考え方が非常に複雑になりましたが、おおよそ次の通りとなります。
◎入社日ごとにバラバラに有休を付与する原則的なカウントの会社の場合 →各自の入社後6か月経過した日(4月1日入社なら10月1日)
◎ある日をもって統一的に付与してしている場合 →当該統一的に付与することとした日(前倒しで10日与える場合はその日、最初は6か月経過後に与え2回目に統一する場合は2回目の日)


これらは罰則付きの法律であり、従業員から請求がなくとも、会社から有休休暇を取らさなければならない義務となるのです。個別に日を指定して、5日取得させることもできますが、一定規模以上の会社であれば、計画的付与にせざるを得ないでしょう。計画的付与とは、簡単に言えば年間休日計カレンダーの中に、部署別、班別などで分けたグループごとに、あらかじめ有給休暇を盛り込むやり方です。

一番真っ当な与え方は、現在の年間休日+5日の有給休暇とすることですが、昨今の人手不足の折、ただでさえカツカツの人員でこなしているといった場合、稼働日数が減ると経営上大きな負の影響が出る、という企業はどのようにしたら良いのでしょうか?

いくつかの対策を考えたいと思います。

1.休日増加コース(王道コース)


まずは、王道コースを検討すべきでしょう。先述の通り、現在の年間休日+5日の有給休暇ということで、一番オーソドックスなやり方であり、従業員の納得も得やすいでしょう。

2.休日減少コース(有給5日増との差し引き折半コース)

現行の年間休日を5日減らし、その代わり有給休暇を5日多めに付与するやり方です。


週40時間を達成するために必要な最低休日数を、5日以上、上回る休日を確保できている企業はこの対策が取れます。例えば1日8時間の会社は105日以上の休日が必要ですが、110日以上あるような場合です。


1の王道コースのように、稼働日数が5日減ると、直ちに業務に支障が出る場合は、この方法を検討することになります。この支障は会社からの事情だけでなく、従業員側にも当てはまることがあります。つまり、ぎりぎりの人数でやっとこさ、日々の業務を何とか回している従業員からすると、5日も休むと仕事が滞り却って迷惑!!、という場合です。


こういったケースでは、「余分に」付与している休日を労働日とし、そこに有給休暇を充てます。

例えば通常の企業は、お盆や年末年始において、カレンダー上は平日である日を休日としていますが、これらの日を労働日とし、計画的付与による有給休暇で代用させます。
仮に2018年のカレンダーによると、1月2,3,4日、12月31日は平日ですが、通常は休日にしているはずです。ここに有給休暇を充てれば4日は確保できることになり、あと1日はお盆へ回すというような感じです。

そしてこの本来休日である日を有給休暇に振り替える5日分を、従来の有給日数にプラスして有給休暇として与えます。例えば10日持っている人なら、15日とし、そのうち5日を年末年始とか、お盆に割り当てるものです。
こうすることで、年間の稼働日は今まで通り確保でき、しかも従業員に不利益を与えることはありません。


3.休日減少コース(仕方なしコーズ)


考え方は上記2とほとんど同じで、従来休日にしていた日に5日の有給休暇を割り当てるものなのですが、違うところは、有給日数を5日増としないことです。

年間稼働日数は確保できるのですが、従業員から見ると年間休日数が減少するという不利益変更にあたり、合意を得るか、すくなくとも納得してもらう必要があります。


4.トリッキーコース


週40時間を達成するために必要な最低休日数がギリギリの場合で、稼働日数が減ると業務が回らない場合にこの対策を考えます。


結論から言いますと、1日の所定労働時間を少し減らします。それにより法的に最低必要な年間休日数も減ることとなり、その減った休日分を有給休暇で代用します。
具体的には以下の通りです。


【現在】                   【変更後】
1日の時間    必要年間休日         1日の時間(数分減)    必要年間休日(5日減)
 
8時間      105日    →      7時間51分        100日  +  5日年休=合計105日
7時間45分    96日    →      7時間36分         91日  +  5日年休=合計96日
7時間30分    87日    →      7時間21分         82日  +  5日年休=合計87日


よく見て頂いてお分かりのように、年間で社員が強制的に休む日数は、変更前と変更後で変わりません。週40時間制もクリアしています。そして給与ですが、今まで通り出します。理屈的には8時間の会社の場合、7時間51分になるが、給与は9分減らすことなく、元の8時間分として維持する、ということです。


実質的な不利益なほとんどないため、受け入れられやすいのではないかと考えています。

5.半日有給活用コース(少し無茶?コース)


これは稼働日数を減らすことはもとより、現状の勤務シフトをほとんど変更するのは不可能であるという極めて厳しい状況の場合に検討します。、

今回の5日強制付与につき、労働局から9月7日に行政通達が出ていますが、この5日という考え方に半日有給を組み込んでも構わないとの解釈が出ました。つまり極論すると、0.5日を10日消化させることも可能ということです。そうすると、半日はどうしても休みになりますが、1日穴が開くという事態は回避できます。

さらにその日に、4時間残業してもらえば、実質8時間労働が確保されることとなります。4時間分の追加支給は必要となりますが、25%の割り増しは必要ありません。
休暇を取るという、本来の趣旨を没却することになるため、なるべく最終手段とするべきですが・・・

6.蛇足(念のためコース)

上記いずれかの対策により、5日強制付与の義務を果たしてゆくこととなりますが、万が一、何らかの事情でその義務が当該年度において果たせなかったときの為に、年の為、以下のような規定を就業規則に盛り込んで置くことをお勧めします。

(特別休日の年強制付与年休への振り替え)
第00条  従業員は基準日から1年以内に5日以上の年次有給休暇を取得するものとする。但し当該基準年度において取得日数が不足している場合は、お盆、または年末年始の特別休日を強制付与年次有給休暇に振り替えて付与したものとみなす。

(特別休暇の取得順序)
第00条  慶弔休暇など法定の有給休暇に該当しない有給による特別休暇がある場合で、年5日の強制付与年次有給休暇の取得が未達である場合は、まず有給休暇を先に取得してからでないと、特別休暇を取得することはできない。

現在出ている情報の下で、考えられる対策は以上ですが、まだ、何か方法があるかもしれません。それが見つかれば、逐次、お伝えしてゆきたいと思います。


いずれにしても施行は2018年の4月からですが、実務上、1月起算で年間休日カレンダーを組む企業が多いため、本年12月までには道筋を検討しておく必要があり、あまり時間がないのです。

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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19年02月12日 | Category: General
Posted by: nishimura
〔16 死刑について〕

労務管理に引き込むには無理がある題目であるが、一通り見ておく。
解説によれば、ベッカリーアが死刑制度廃止を唱えた先駆者ということであるが、素直には読めない。

《人間が同胞をぎゃく殺する「権利」を誰がいつたい与えることができたのか?この権利はたしかに主権と法律との基礎になっている権利とは別のものだ。》
《法律とは―略-個々人の意思の総体である総意を表示する。さてしかし、誰が彼の生命を奪う「権利」を他の人々に与えたいなどと思ったのであろうか?》
《もしこのようなことが肯定されるのだとすれば、このような原理と、自殺を禁じているいましめとをどうやって調和させるというのか?人間がみずからを殺す権利がないというのなら、その権利を他人に-たとえそれが社会であったとしても-ゆずり渡すことはできないはずだ。》

自殺の禁止ということとの整合性となると、素直に読めないのであるが、人類学としてみれば、なかなか興味深い論理である。
なお、法が社会の総体を示すという点についても社会契約説的な理論である。

《死刑はいかなる「権利」にももとづかないものである。死刑とは1人の国民に対して国家が、彼を亡ぼすことを必要あるいは有用と判断したときに布告する宣戦である。》

一方で、ベッカリーアは「権利」論に拘泥せず、「国家の通常の状態において」死刑は有用でないとし、無政府状態にあって公共の安全を侵害する存在に対しては、必要という判断を示している。
それに引き続き、死刑の非有用性を諄々と説き始める。

《死刑は社会を侵害するつもりでいる悪人どもをその侵害からいささかもさまたげなかった。》
《人間の精神にもっとも大きな効果を与えるのは刑罰の強度でなくてその継続性である。(略)犯罪へのクツワとしては、一人の悪人の死は力よわいものでしかなく、強くながつづきのする印象を与えるのは自由を拘束された人間が家畜となりさがり、彼がかつて社会に与えた損害を身をもってつぐなっているその姿である。》
《われわれの魂は、極度の苦痛であってもそれが一時的のものであれば比較的たえられる。むしろ、長い期間のたえまない不快にたえられないのである。》
《死刑が採用されている国では、一つみせしめを示そうとする毎に、一つのあらたな犯罪が必要になるわけだ。だが終身隷役刑はたった一人の犯罪人が、国民の前にいつまでもくりかえしてみせしめの役をつとめる。》

このあたりはいかにも中世的な社会環境がみえるところである。ただ、懲戒処分の公開掲示がこれに似たものになっていて、社会的制裁になっているものとして、争われることもある。この場合、見せしめ効果は人事上必要としたうえで、ただし特定の個人に結び付く内容の情報は必要でなく、もし特定の個人と結びつく見せしめならば、必要性を超えたものとして故意・過失性が問われてくる。
懲戒処分は感情を交えず、淡々とすることである。

《処刑を見物する者の心中で、同情心が他のあらゆる感情よりも強くなる時を、だから立法者は刑の苛こくさの限度としなければならない。この限度をこえると、刑は犯人に対して科されるのでなく、見物にむけられたものとなる。》

情状酌量により罰の程度を下げるということか。ここでの趣意は、処分権の濫用は刑の意義を失い、ただ権力を誇示することになってしまうというもの。

《死刑はまた、人々にざんこく行為の手本を与えるということで、もう一つ社会にとって有害だ。》

《人殺しをいみきらい、人殺しを罰する総意の表現にほかならない法律が、公然の殺人を命令する、国民に暗殺を思いとどまらせるために殺人をする-なんとばかげていはしないか?》
18年11月27日 | Category: General
Posted by: roumushi
~人任せで何となく募集していませんか~
●求人広告の出し方をもっと研究しよう (2018.10月号)



求人情勢が逼迫しています。有効求人倍率は1.63倍となり、バブル期を越え、1974年以来の高水準となりました(7月現在)。空前の売り手市場であり、人を採用することが極めて難しい状況となっています。

過去、このメルマガにおいて、求人の応募効果を高める対策を検討していますが、今回はそれに引き続き第4弾となります。ちなみに過去3回の切り口は以下の通りですので、よろしければご参考にしてください。

2018.3月号  当たり前の労務管理をきちんと応募者に伝えるよう
2018.4月号  多様な働き方ができる会社をアピールしよう
2018.5月号  グリコの“おまけ”で差を付けよう


求人広告は、絶対に広告業者またはハローワーク任せにしない、または自社の権限のない担当者任せにしないことです。人事責任者がしっかりと求人広告を組み立て、むしろ業者や職安に提案して行かなければなりません。

20年以上前ですが、実は私も求人広告業界におりました。以前の大手の広告プランナーは相対的に今よりレベルが高かったと思います。これは推測ですが、ここ20年間は買い手市場が続き、広告を出すとある程度反響がありました。また以前の紙媒体と違い、ネット広告では業者の方で応募効果がある程度把握できることから、広告内容を精緻に提案して微細な応募効果を工夫する能力が徐々に劣化していったように感じています。

それはさておき・・・・

今回の切り口は以下の通りです。

1.仕事内容をもっと工夫しよう
2.応募者がいだく不安を払拭しよう
3.少しだけ、厳しい現実も伝えよう
4.その他いろいろな仕掛けを考えてみよう


1.仕事内容をもっと工夫しよう

名のある企業でない限り、応募者は募集要項の中身が情報のすべてといっても過言ではありません。広告を出す方は記載されていない情報もバックグランドに持っていますが、それは自分だけのものです。

仕事委内容は、求人広告の中で応募者が、一番気にかけて見る項目ですが、ここが貧弱な広告が非常に多いのです。例えばこんな感じです。

(仕事内容)
ルート営業。誰にでもできる簡単な営業です。未経験可。


応募者から見れば、何のことかさっぱりわかりません。せめてこのような項目を、目一杯記載したいものです。

(1)どんな仕事なのか(営業、介護、ドライバー、工場内作業とひと言ですませることはダブー)
(2)どのようなキャリアアップができるのか
(3)どんなやりがい、どんな楽しみがあるのか、どんなときに嬉しいのか
(4)どんな人と働くのか、周りはどんな人か
(5)その仕事の社会的意義、目的


記載例(社労士事務所の場合)

■顧客担当営業(外勤業務)

・中小企業経営者への労務相談、助言、指導
・労務トラブル対応、行政機関(労基署、日本年金機構)の調査対応
・労働社会保険事務手続き書類の作成、提出代行(業務ソフトはセルズ「台帳」、「社労夢ハウス」を使用)
・給与計算、年末調整(給与奉行、法定調書奉行を使用)
・弊社オリジナル就業規則の作成、その他社内規程多数
・労務管理に資する書式の提案
・助成金申請(キャリアアップ、両立支援、トライアル、特開金など)
・その他雑務(掃除等)

※マイコモン、社労士情報サイト、労働基準広報、PSRネットワーク、CUBICを業務で使用できます。
※適性を見て、賃金コンサル伝授、セミナー講師も可。キャリアパスによりコンサルタントへ登用もあります。
※企業経営者が最も悩む人の問題を通じて、中小企業経営に貢献できる仕事です。先輩は皆素人からスタートして立派に成長しています。そんな先輩が親切に指導しますので、社労士の実務は未経験でも、心配要りません。責任を持って指導します。


2.応募者がいだく不安を払拭しよう

経験者を求める場合でも、未経験者を求める場合でも、その業界に抱く潜在的な不安要素があります。これをできるだけ払拭してあげなければいけません。

例えば、介護職やドライバーは慢性的に人手不足の仕事ですが、私のような業界の素人でも、一般的にはこんな不安が想像されます。

(介護の場合)
人手不足で忙しい、賃金が安い、生活設計が見通せない、身体的体力的負担、休みが取れない、人間関係、夜間業務への不安、利用者からのハラスメント、家族とのトラブル、勤務が不規則、時間が長い、福祉器具操作の不安・・・・・・ 

(ドライバーの場合)
長距離それとも近郊、歩合制それと固定制、事故損害時に弁償させられる、高速使えるのか、リフト運転もはあるのか、積み込み積み下ろしは誰が、車の安全装備は、長時間労働、休みが少ない、セールスもするの、社長が怖い・・・・・・


いかがでしょうか?
わが社の良いところだけにフォーカスするのではなく、自分の仕事や業界は何がネックになるのかを考えます。そうすると、上記のような項目がたくさん出てくるはずです。こういった不安要素を、できるだけ緩和する情報を提供して行くのです。


応募を決断する材料がない、不安が払拭されない応募者の背中を押してやる情報が必要です。本人だけなく、家族の理解も得られやすいはずです。


3.少しだけ、厳しい現実も伝えよう

広告となると、どうしても甘い情報を羅列しがちですが、少しだけ、厳しい現実にも言及しておくほうが、誠実な広告として映ります。


(記載例)

あなたはなぜ介護職に応募すると決めたのですか?他に仕事がなかったから? とりあえず収入確保のため? 単に資格があるから?
ただ何となく・・・・? 
このようなお考えの方は、残念ながらお断りしています。
私たちの仕事はお金儲けが目的ではありません。苦労もありますが、笑顔で、時には涙で感謝される!そんなやりがいを感じてほしいのです。我々はお年寄りとその家族に寄り添う福祉サービ業ですから、その気概だけはお持ちください。

4.その他いろいろな仕掛けを考えてみよう


そのほか、人を確保するためには、できることは何でもやりましょう。考えれば、知恵が出てきます。

(1)社内からの人材紹介制度、
(2)退職者リターン勤務制度、
(3)ROBINS労務監査の利用(第三者による新信憑性の高い労務診断評価)、
(4)自社HPに採用専用ページを設ける(できれば即応募できるように、応募入力フォーマットを付けるか、履歴書がダウンロードできるようにする)など。

特に自社HPは、自由度が高いため、有効なツールです。ハローワークや民間求人広告で記載しきれないことを、思いの丈記載できます。本当に採用に真剣なら、採用専用ページの設置は必須です。
HPでは、募集要項のみでなく、次のような工夫が考えられます。

①社長のブログ(最低月1回更新)
②起業のなりたち、企業理念、将来の夢
③先輩社員からのメッセージ(特に女性、できれば動画)
④質問受付コーナー
⑤職場、設備、行事、社員の画像
⑥ご家族へのメッセージ

小規模企業の賃金制度、管理職研修を得意としています。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com
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18年10月03日 | Category: General
Posted by: nishimura
16年05月18日 | Category: General
Posted by: wada
阪急西院駅から7分、四条御前のバス停から3分の地に建っている
Ease(鉄骨造3階建)の301号室が空きました。
賃料共益費を併せて、55,000円です。
直接、山下ホーム 075-333-7711にお問い合わせしていただいた
一般の方は、礼金敷金無しにて取り扱います。
是非、ご検討ください。

15年08月29日 | Category: General
Posted by: yamashita
13年02月28日

輸入小麦9.7%値上げ

農林水産省は国が輸入して国内の製粉会社に売り渡す小麦の科学は4月1日から平均9.7%引き上げると発表しました。値上げの理由は小麦の国際価格の上昇や円安が進んだことのようです。
ガソリンの価格も上がっていますし、物価上昇の始まりかもしれませんね。
13年02月28日 | Category: General
Posted by: okaken
「決算書で自社を語ろう」
主催:石田税理士事務所

謹啓 新緑の候、関与先の皆さまには益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この度「第3回経営支援セミナー」を下記要領にて開催することとなりました。今回のセミナーは「決算書で自社を語ろう」というテーマで、経営に携わる方に是非知っておいていただきたい内容です。業務ご多忙の折とは存じますが、万障お繰り合わせの上、是非ともご出席頂きますようお願い申し上げます。
また、セミナー終了後、懇親会も予定しておりますので、併せてご参加をお待ちしております。
敬白

日 時:平成25年1月10日(木) 15時00分~17時00分
場 所:広島市中区銀山町4-17大同生命ビル8F  TKC広島SCGサービスセンター 
*駐車場が周辺にございません。公共交通機関でのご来場をお勧めします。

内 容:第一部DVD講座「めざせ、自立型経営!財務経営力強化で資金調達力を身につけろ!」
第二部「決算書で自社を語ろう」
講師 税理士 石田 浩一

参加料:セミナー 3,000円(関与先については無料)
懇親会 お一人様3,000円 (17:30~ 会場は当日お知らせします)

申込先(問合せ) 石田事務所
TEL:082-962-4813 FAX 082-962-4814
12年12月19日 | Category: General
Posted by: inova