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09年07月31日

共有について

共有とは、所有権などある一定の権利が複数の主体によって支配・利用されている状態のことです。
 ある不動産を、夫婦で共同して出資し、購入したような場合は、夫婦で当該不動産を共有する場合が多いです。

 たとえば、2000万円の土地を夫が1500万円、妻が500万円だして購入した場合、夫が4分の3の持ち分、妻が4分の1の持ち分を取得するという場合が多いです。

 この共有持分は、それぞれの共有者が事由に売却することができます。
夫も、妻も、それぞれが事由に他人に自分の持ち分を売ることができます。

ただし、これは法律的にみた場合であり、実際に共有持分のみを買ってくれるような人が出てくる場合はほとんどなく、共有持分を処分したくなったような場合は、他の共有者に共有持分を買ってもらうか、他の共有者と共同して売却する必要があります。
まったく知らない人と、不動産を共有する人はまずいませんから。

 上記事例で、夫は「共有はやだから、どうせ夫婦なんだし、今後のことも考えて妻の単有にしておこう」と、購入の時点で考えたとします。しかし、そうすると贈与税がかかってしまうことがあるのです(そして、贈与税はもっとも高い税金です)。だから、通常は、出資と持分比率を一致させるわけです。

 このように、共有はあまり望ましい状態でもないのですが、共同して土地や不動産を購入するような場合、夫婦でも共有にせざるを得ない場合があります。

 そして、共有状態が発生する場面として、典型的なものに「相続」の場面があります。
たとえば、相続人である兄と弟が、親の土地を均等に相続するなどの場合です。

 このような場合、相続開始時は「共有」でやっていこう、と思ったとしても、その後、たとえば兄が持分を処分したいと思っても、上記のように弟と共同でなければ売却ができないので、注意が必要です。

 だから、できる限り共有にならないように遺産分割をすることをお勧めします。

 現実の事案はなかなか一筋縄ではいかないものですけれどね・・・。だからこそ、専門家が必要なのでしょう。

          正橋
09年07月31日 | Category: General
Posted by: kotake
小竹です。

ある株式会社の解散・精算人の就任・清算結了の一連の仕事がようやく纏まります。今回のこの案件は本当に長かった・・・・

原因は、多忙極まる税理士さんが最終決算報告書の作成に想定外の時間を要したからです。。。(まあ、仕方が無いとして。)
いくら、こちらの準備が万端であろうとも、この報告書がなければ株主総会での承認ができないので、いつまでも清算結了登記ができない。
清算結了登記が出来ないということは、法人格が消滅しないから税法上でも最低年間7万円の余計な国税(均等割り)の支払義務が継続します。

今回は、親しい顧客様の子会社の清算(特に、会社の必要がなくなったので前向きな清算)なので、早く進めたかった案件でした。

昨日、正橋司法書士から登記申請書類の作成準備完了まで報告を受け、ほっとしております。。来月初旬には全て完了するでしょう。。
09年07月30日 | Category: General
Posted by: kotake
小竹です。

今夜、仕事帰りの食事中にある光景が浮かびました。。。
当事務所が主宰する、ハマカラ異業種交流会の5周年パーティーで、参加された地方公務員の方が「今回は〇〇党に頑張ってもらいたい」という発言をされたので、同席していた前市議が「公務員がそんなこと言ってるとまずいのでは?」という注意(まあ、冗談めいてですが)をしていた光景です。

私は、「別に問題ないのに!」と・何の疑問も抱いてはいなかったのですが、どうしてあんなに問題ないとの確信があったのか?思い返してみました。
それは、「通常の公務員は、就業中の政治活動は制限されていても、プライベートであれば、活動は認められる。しかし、裁判官はさらに強く政治的中立性が要求されるため、公的であると私的であると、政治活動はゆるされないという、(最大決H10.12.1)判例が瞬時に想起されたからでした。。

何気ない、こんな光景のなかにも、「憲法」は息づいているものだなあ・・・と、しばし食事中の箸を止めてしまったのでした。。。
09年07月24日 | Category: General
Posted by: kotake
小竹です。

本日、磯子区役所の総務課と区政推進課に表敬訪問に訪れました。同行頂いた行政書士会磯子金沢支部の新支部長様の挨拶も兼ねての事です。
私は、もう2年前から、区の担当者様とは懇意にさせて頂いており、本業以外においても、他の会合等で度々お会いさせて頂いております。

今回は、制度の活用はもとより、色々な意味での協力体制を打診して、帰路に着きました。
私の過去の実績としては、いそご祭りへの協賛(2年連続)と、総務省との協同相談会実現などがあります。

磯子区だけでも、「困っている人」は沢山存在します。いそご法務でも一生懸命に日々対応しておりますが、やはり区の課題としても専門家の活用を積極的に打ち出すなど、区民の生活により安心感を持たれる区政を推進して頂ければと存じます。。。
09年07月14日 | Category: General
Posted by: kotake
小竹です。

最近、士業にも認定制度が色々あり、本来の資格の他に、個々にある認定を得ることにより、仕事の幅を広げることが可能となりました。
例えば、行政書士の「東京法務局申請取次認定」司法書士の「簡裁認定代理」等あります。

これらは、それぞれの所属会が認定考査を実施することにより、国から一定の者に付与する資格となります。
上記のいずれも、それぞれが入国管理局での申請代理業務、簡易裁判所での訴訟代理業務が認定後に、とても責任の重い業務を受任できる事になります。

前者では、日本で生活や就学、就職、結婚をしたい外国人の代理として在留資格の申請、認定書の受領をしており、後者では法廷での訴訟代理として、それぞれその分野では弁護士同等の業務をしております。

しかしながら、最近感じるのはその認定考査自体がもっと、実務に即したものにして欲しいと言う事です。
私も、認定を受けただけでは不安でした。。日本語の読み書き、表現(まして入管に提出する法文書です。)が拙い方々の為に文章をまとめ、証明書類を集め、何より担当局員との事前・事後の折衝が必要になる場面も沢山あるからです。それらは、認定考査(机上の考査)だけではどうにもならないからでした。
まさに、彼らの人生を預かっているような重責のある仕事であるにも拘らずです。(現在は、専門分野ですが。)

同様のことは、後者にもあるように感じます。
いずれにしても、認定を得た者の責任以上に、認定を与える制度そのものが、もっと即効性のあるように、より実務に即したものでなければ、
依頼者や官公庁とのトラブルが防ぎ得ず、真の意味で依頼者の付託には応えられないものにならないか?と・思い出したように心配になります・・・・
実務では、机上の理論だけではとても通用しない世界であるからです。




09年07月12日 | Category: General
Posted by: kotake
小竹です。

掲題の仕事については、数年に一度はあるのですが、よくあるのは「借金の消滅時効」「遺留分減殺請求に対する消滅時効」等です。
その中で、前者については個人間の貸し借りの場合と、サラ金業者からの借り入れとでは消滅時効に要する期間が異なるので、注意です。
前者のような、一般債権については、10年で消滅時効にかかりますが、(民167)後者のような商事債権では5年で消滅時効にかかります。
しかし、そのいずれも時効の援用(時効の利益を主張する)を相手にしないと、法的な効果は得られないので注意です!(通常は内容証明で対応します。)

とはいっても、ケースはそれぞれでありますので、(事実関係を良く調べないと寝た子(債権者)を起こすことに。。。)まずは専門家にお問い合わせください。
09年07月07日 | Category: General
Posted by: kotake