1、2008/05/05-15:14 年金記録、過半数が未確認=「自分は大丈夫」−50歳以上アンケート・民間調査  50歳以上で自分の年金記録を確認した人は半数以下−。
≪民間の調査会社が行ったアンケートで、こんな結果が出た。確認しない理由は「自分は大丈夫と思う」が最も多く全体の3割に上ったが、「方法が分からない」「あきらめている」という人もいた。
 調査によると、全国の50歳以上の男女3721人のうち、社会保険庁に年金記録を確認したのは1764人(47%)にとどまった。 ≫

年金記録については、就職時の意識のなかではかなりウェイトの低い事項であるため(つまり、社会保険がなくとも給料が肝心ということ)、このような結果が出る。
このことが人によっては、嬉しい誤算ということも多い。おそらく「浮いた記録」の一因となっていると思われるが、会社が本人から年金手帳等の提示を求めず、新規取得として新たな厚生年金番号が振られる処理をしていることがかつては多かったように思われる。そのため、「ねんきん特別便」が来たということで社会保険事務所で調べたら、会社が適用させていることをまったく知らなかったという記録が出てくるのである。
厚生年金は戦時財政のために発足したというのが定番である。当時は貯蓄奨励、戦時債券、金属類供出とありとあらゆることをやっていたわけであるから、年金だけ取り出して現在とやかくいうことはできまい。問題は、現行年金制度は立派な社会保険なのであるが、まだ国家国民ともに、頭の切り替えがすっきりとはできていないということなのである。


2、2008/05/02-16:40 パート年金の加入条件緩和=「骨太」に明記へ−首相方針  
≪福田康夫首相は2日、パート労働者の厚生年金への加入条件を緩和する方針を固めた。増え続ける非正規社員の雇用環境を改善し、正社員との待遇格差を縮小する必要があると判断した。首相は6月策定予定の「骨太の方針」で条件緩和を打ち出した上で、厚生労働省に具体案の検討を指示する考えだ。
 パート労働者が現在、厚生年金に加入するには「週労働時間がおおむね30時間以上」が条件。このため、ほとんどが厚生年金より支給内容が劣る国民年金に加入しているのが実態だ。 ≫

しばらく水面下にあったテーマだが、再度適用拡大に乗り出した模様。ただし、今の所、時事通信社がチラリと書いているだけの様子。民主党に火を点けられて、積極的に政府が動き出したが、また前回と同じ反対意見を聞くことになるだろう。戦前は財界(資本家)であったが、現在のこの問題では業界団体になる。労使の各団体にも必要である。問題は、「その他の国民」である。関連団体等に根回しができても、その他の国民はカヤの外である。単に、その他の国民は結果を享受するだけなら今までと変わりはない。現行選挙がそもそも組織票で成立しているというならば、その他の国民はやはり参加していないという危うさがある。実際個々の国民の意見を反映するのは困難である(日本人の気質がそもそも予測しがたい)のだが、その克服として戦中では超国家機関(研究中−)が作られたような気がしている。