社保改革への要望、過去10年で最多

「ねんきん特別便」を中心とする問題は当分止みそうもない。ぼんやりとした不安はなくなりつつあるが、はっきりとした不満については変化がない。
社会保険事務所に苦情を言って来られる方も多いし、また窓口での対応に腹を立てていく者も多い。末端機関の社会保険事務所ということもあって、実際どうしようもないため、さらに無茶を言うという悪循環である。

年金制度はじまって以来初めての内部改革であるが、諸トラブルは可能な限り解消へと進みたいものである。

≪今後、政府に力を入れてほしい分野として、医療や年金などの社会保障構造改革を挙げる人が7割を超えることが、内閣府が実施した「国民生活に関する世論調査」の結果から分かった。≫

この分野では、国会は法律を作るだけで、後のフォローはいっさいなかった。国民は、国会議員が作った法律を守るつもりはなかった。そういう国であった。もともと個々の国民との関連の薄い組織票で選ばれた国会議員が主なため、団体利益中心の国家政策を中心としており、個々の国民生活には関心がもてなかったことは自明の理である。
「特別便」にはまだ多くの課題が残されている。遡及支払い分の税金の扱い、第三者委員会の処理判定状況、未適事業所の問題、年金統合の課題、社会保障体系の整備など。

危ぶまれるのは、飽きっぽい(よく言えば、別の新たな状況にすぐ対応する)国民性である。国運をかけて国全体を大きくシフトさせたはいいが、そのとき既に国民はほどほどの関心しかもたなくなっていたということになる可能性もある。実際、年金制度改革をめぐっては過去数回盛り上がっては退くという現象を繰返している。無論ここまで国民的関心事となったことはこれまでなかったし、老後生活の「設計」を年金制度中心に考えるという戦後の世代が登場してきたこともこれまでなかったことである。
今後の国家・政府・社会・団体・企業・国民が明確に主体的な行動をもてるかどうかが課題である。これまでは「流れていた」というものである。「流浪の民」である。