渋谷に新南口ができてオフィスに行くのが便利になって暫く経ちますが周辺のお店にも入ることが多いこの頃です。

その中でも駅直結のホテルにある中華レストランは便利なこともあって何度か利用してきましたが「?」と思っていたのはランチは美味しいのに夜はイマイチなのです。イマイチとは言えすぐ電車に乗れる便利さはやはり利用の対象になるのですね。ところがついに地雷を踏んでしまいました。

先日打合せで女性の方と駅で待ち合わせをしたのですが、《そうだ、あそこなら夜はお客さんが少なくてゆっくり話ができるし帰るにも便利だ》とその店を選んだのでした。

ビールを頼んで単品を5〜6品注文しました。最初の2品が来て口にして出た言葉は

「ショッパー。」

塩味が強すぎるのです。一気にビールを飲み干してしまいました。女性は私に気を使っての言葉でしょう。

「ちょっと私には合わない感じです。」

と言いながら箸は進みません。石田は

「すいません。セレクトに失敗しました。でもたまたまだと思いますから他は大丈夫でしょう。」

そういいながらショウコウ酒を注文しました。ところが大丈夫ではなかったのです。次に運ばれてきたイカとブロッコリーの炒め物は高血圧のジジイなら一発であの世行きじゃないかという塩気です。《ここの調理人は朝から3リットルぐらい汗かいたんか!それとも糖尿病悪化で味わからんぐらいになっとるんか!》

さすがに石田もスタッフを呼んで精一杯の笑顔で

「ごめんなさい。ちょっと塩気が強すぎて食べられないのでなんとかしてくれませんか。」

とお願いしたのでした。
スタッフの方は

「申し訳ありません。ただいま直ぐに作り直してお持ちいたします。」

と言ってくれて塩料理を持っていきました。入れ替わるように 上海焼きそば と チャーハン が来たのですがなんだか食べるのが怖い。二人で商品を見つめていると、気になったのでしょう,スタッフの方がやって来て

「そちらの料理はいかがでしょう。大丈夫ですか?」

というので石田としては食べないわけには行かないのでその方の目の前で先ずチャーハンに手をつけました。

「????・・・味が・な・い。」

女性スタッフの方も石田を見つめながら

「味が・・な・い・ですか。」

まるでオウム状態です。見つめあってもしょうがないのでつづけて箸を焼きそばに移しました。

「ショッペー!」

石田は東京人ですが思わず栃木弁で叫んでしまいました。

「あのさあ、もしかして調理場の人私のこと知っててなんか恨みがあるんじゃない。」

「そのようなことは、な・いとおもいますが・・。」

そりゃそうだ。キッパリないと言ってよ。
冗談にもならない冗談を言ってるところに先ほどの作り直しが運ばれてきました。スタッフの方が二人になってさしずめ品評会の体をなしてきました。石田の次の言葉を固唾を飲んで待っています。

「ショッペーッペー。」

再び栃木、茨城地方の登場です。
作り直しも具材を少量足してあおり直しただけの誠意の無いやり方なので元の具は火が入りすぎて焦げていますし食感もまずくなっています。

「参りました。もういいです。お会計していただけますか。」

ほとんど食べていない料理と飲み物を恨めしげに見ながらキャッシャーに向かった石田でした。

「申し訳ありませんでした。実は今日は料理長がお休みで下のものが作っておりまして。」

そう言われてもと専門家として言いたくなったのですがグッと抑えて6800円程を払って店を出たのでした。調理場の人間も責任者も顔を見せることはありませんでした。次の店では打合せと言うよりこの店の話で8割が費やされてしまいました。あ〜あ。
渋谷駅新南口 ホテルメッツの中華 〇●には要注意です。ランチはいいですよ。