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09年03月31日

むちかけ

神社は夫々の建築様式が有るのでその形を見るのも面白い物です。

20090331_01.jpg

その様式の1つに神明造という形態があり、伊勢神宮がその代表と
言えます。その神明造の妻側の屋根の下に何やら棒が4本づつ屋根
の勾配にあわせて突き出ていますが、この棒を「鞭懸」(むちかけ)
と言います。名前の由来は不明で目的も判っていません。文字から
推量して、昔は鞭を懸けた(名前そのまんま。)とか、神明造は穀
倉から変化したと考えられているので、ここに稲を懸けたとか言わ
れていたりしています。

20090331_02.jpg

そんな鞭懸ですが良く見ると棒の根元は四角で先端は丸くなってい
るのが判ります。神社に行った時にこの鞭懸が有ったらよく見ると
判りますよ。

ついでに、この「鞭懸」別名を「小狭小舞」(おさこまい)とも言う
そうです。
09年03月31日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年03月30日

現場は生きている

今月も、もう月末となってしまい、今月の初めに上棟となった「開
感な家」も1ヶ月近く経った今、工事も大分進んで来ています。

20090330_01.jpg

そんな事なので、先週末には連日現場に行って、工事の内容を見て
は、細かい事まで指摘するので、現場に疎まれ気味かな?

そんな事は気にせず、建築主のための良い家を作ってくれるように
頑張って欲しくて予定外の日にも現場に行くのですが、どれほど理
解さているのか判りません。現場が始まって何時も気に掛けるのは
”誰のための家造りなのか”を職人さん達がどの程度考えて居るの
かを知る事です。

それを知る事によって、こちらが見る所も変ってくる訳で、そんな
事からも現場は生きていると感ずるのです。
09年03月30日 | Category: 工事
Posted by: shimasekkei
09年03月28日

消防検査

昨日は以前引き渡した障害者支援施設での消防検査の立会いでした。
以前にも書きましたが長崎県の老人施設での火事で死亡者が出てか
ら、消防法が改正されて今回の工事が必要になっての事です。

20090328_01.jpg

しかし、このような火事が又、先日群馬県渋川市の老人施設で起き
てしまいましたが、設備を幾ら設けても扱うのは人間であり、又、
機械は故障も付き纏う訳で、いざという時のために管理者の負担が
増えた事は確かなのですが、そこの所へのバックアップがされてい
ない事の方が問題ではないかと思うのですが・・・・。

そんな事も考えつつの検査なのでしたが、おかげさまで、たいした
問題もなく無事終了と、あい成りました。
09年03月28日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月27日

階段に思う

昨日も現場の検査や役所で調べ事をしたり、消防の検査前の現場の
確認などと慌しく一日が過ぎて行ったのですが、そんな折、区役所
で、ふと思いが浮かんで来た事。

世の中CO2の削減も影響して省エネを言われていて役所に拠って
はエレベーターの間引き運転などをしている所も有るほどです。
昨日は担当部署が2階に有るため階段で上ろうとしたら、非常階段
だけの設置しかなくて一瞬何処にあるのか探してしまったのですが
やはり階段は判りやすい所に有って欲しいのと、こんな判り難い所
に有るのでは、緊急時はどうなるのだろうと感じたのです。

20090327_01.jpg

機械に頼る日常と、緊急時の安全と、何だか本末転倒のような感じ
でした・・・・。
09年03月27日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月26日

D&D

この間、移動時間の隙間にオペラシティー・アート・ギャラリーで
開催されていた”都市へ仕掛ける建築ディナー&ディナーの試み”
に行きました。

20090326_01.jpg

この建築展の設計事務所はスイスの設計事務所だそうですが今回始
めて知りました。作品の特徴といえば”建築は現存する都市の一部
にならなければならない・・・・”とパンフレットの一節に有るよ
うに際立った個性を振りかざす建築とは違う物でした。

そんな大人しい建築を見ていると現在騒がれている東京中央郵便局
の保存問題とクロスしたのでした。
09年03月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月25日

JIS改定の影響

建築・土木・不動産の総合サイト、ケンプラッツの3月24日の記
事に「買い替え迫られるN90用のくぎ打ち機」が有りました。

これは木造建築に使用される釘のJISの改定の告示が今年の2月
20日に予定されていたのが延期になった事が書かれていて、改定
されるとN90の釘は現行の機械では釘打ちが出来ないために、関
係団体がパブリックコメントを出した事とその内容を検証している
記事でした。

20090325_01.jpg
この写真の釘はCN75と言う釘でこの釘は改定されても影響を受
けない釘です。

木造の2階建てでN90の釘を頻繁に使用する事はあまりない事ですが
それでも、結論がハッキリしないまま進んでしまうと、ある時まで
は合法であった物が知らない内に違法になっていた、なんて事が起
きる訳で、現場が混乱するばかりでなく、そもそも改定する理由が
何で有るのか判らない事になると思うのですが・・・・。

09年03月25日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月23日

一日が早い

今日は以前、設計をした建築主から、知り合いの建築相談にのって
欲しいと頼まれていて、やっとお互いの時間の調整がついたので、
朝から現地へと行きました。

色々なお話を伺ったのですが、今回の計画は法律的には特殊建築物
になるのですが、東京都には建築基準法に付加して東京都建築安全
条例と言う法律が有り、その条例がネックになって、計画が進むか
否かは微妙な気配・・・。

20090323_01.jpg

相談が済んでから、時計を見れば3時過ぎ。
事務所を出る前に、現在工事進行中の「開感な家」の現場に行く予
定にしていて、行こうとした時にタイミングが良いというか、何と
言うか、現場から電話が来て、納まりを相談したいとの事。

そんな事で現場にて納まりの話をして、現場をチェックして、施工
上の事で気が付いた事を伝えて、事務所に戻ってきました。
今回の現場チェックは工程表には出てこない現場訪問ですが、私の
事務所ではこの様な事は良くある事で、又、必要な事だとも思って
いるのです。

それにしても、最近は一日の終るのが何となく早いような気がする
週明けの一日でした。
09年03月23日 | Category: 雑感
Posted by: shimasekkei
09年03月21日

年度末

昨日の朝は、ここ世田谷は雨模様で表に出て行くと言う雰囲気では
なく、このような時は家で読書でも・・・と言う感じ。
とは思いましたが、現在、世田谷美術館では平泉展が開催中、この
ような展覧会の時には大勢の人が来て、混雑の中で見なければなら
ない事が多いので、このような天気の時には空いているかも?

そんな気持で美術館へ行き、出てきたときには入る時とは大違いの
快晴で気持がよかったので、ちょっと公園へ。

20090321_03.jpg

辛夷の花が満開できれいな事、桜の開花予想が今週末ということな
ので、もう直ぐに桜も咲くのだろうと、桜を見れば、もう何輪かは
ほころび始めた砧公園なのでした。

20090321_01.jpg

20090321_02.jpg

そんな休日を過ごし、本来ならば三連休としたいところでしたが、
現在、消防法の改正により障害者支援施設等の施設に消防設備を設
置する義務が生じ、公的資金が使われる事もあり、工事の公平性を
保つ為に工事金額の入札がやっと終ったのも束の間、その工事を
3月中に消防の検査まで済ませなければならなくなり、施工会社に
無理を言って施工準備をして貰ったので、この土曜日から工事が始
まると言う顛末、そんな事情で今日は工事着工の為の立会いをして
来た所です。
09年03月21日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
09年03月19日

TVCC火災亡備緑

2月9日の中国中央電視台の北側ビルの火災のニュースは大変な驚
きで、火事の恐ろしさを改めて知らされた訳ですが、
建築に携わっている人間の関心事と言えば、あのレム・コールハー
スのビルが火事になったのかと、

しかし、世の中の関心事は元宵節の爆竹の禁止や、いかにと言う事
のようで建築界とは別な所に興味があるようです。私としては、
この火事から少し時間が経ったい現在、落ち着いたところで火災に
ついての事を防備緑として置こうと言う事です。

建築に携わる者としては、改修工事になるのか、建替え工事になる
のか、今後の再建が気になるのですが、何しろこの建物の構造は
RC造なので、建替え工事になると、解体工事だけでも大変だろう
と想像するのですが、この火災は高層建築の未知の部分を曝け出し
た大きな事故になってしまいました。

北京・官邸趣聞博客(ぺきん・かんていこねたぶろぐ)
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/907510/

中国・北京市で建設中の高層ビル「TVCC」が全焼、設計はOMA
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20090210/530342/

全焼のTV局ビル、設計者は大女優マギー・チャンのドイツ人恋人―北京市
http://www.recordchina.co.jp/group/g28450.html


OMA(Office for Metropolitan Architecture)とは1975年に
レム・コールハース、エリア&ゾエ・ゼンゲリス、
マデロン・フリーセンドルフらによって設立された建築設計事務所
の事を言います。


CCTV中国中央テレビの火災現場 A
http://www.youtube.com/watch?v=ajKnndOWSlo&eurl=http://uapnews.com/

Beijing Mandarin Oriental Hotel CCTV Building Fire 2009.02.09
http://www.youtube.com/watch?v=mBtIinwSD6Q&feature=related

【お知らせ】CCTV火災から一夜明けて・・・ブログ公開
http://koma.cocolog-nifty.com/emmy/2009/02/cctv-b788.html

CCTV Completed
http://www.flickr.com/photos/chaspope/2727300460/

CCTV Fire
http://www.flickr.com/photos/fuzheado/sets/72157613554656534/

TVCC after the Flames | Beijing
http://movingcities.org/movingmemos/tvcc-after-the-flames-beijing/


09年03月19日 | Category: 雑感
Posted by: shimasekkei
09年03月18日

鳥衾と経の巻

このブログを読んでコメントを書いていただく事がよく有りますが
最近のコメントで日本建築に付いての質問があったのですが、その
コメント欄に書き込みきれない内容なのと、どうせコメントを返す
なら多くの人の目に触れたほうが良いかな? と、そんな感じの
今日のブログです。

そもそも、此処に日本建築やその部分などを紹介する記事を書いて
いるのは、自分自身としては過去の建築を見る事が自身の役に立つ
事も有ろうと思っている所も有って、建築を見ている訳ですが、
見る際に何も知らないで見るよりも知った上で見る事がより多くの
情報を得る事が出来るという経験から、皆さんが建築を見る楽しみ
の一助となればと思い、このブログに載せているのですが、元来古
建築を専門としている訳では無く、自分なりに調べた事を書いてい
るので、間違いなどあるかも知れませんので、承知して読んで下さ
い。

さて、前置きが長くなりましたが、今日の話は「鳥衾」(とりぶすま)
と「経の巻」(きょうのまき)

頂いた質問はこの鬼瓦の上の物の数の違いの意味について?

20090318_01.jpg

そこで鬼瓦の上の一本の物これは「鳥衾」という瓦で装飾的な意味
と、この鬼瓦と鬼瓦の後ろに積まれる棟瓦(棟熨斗積瓦)の接点に
上から雨の侵入を防ぐ役目が有ったようです。

20090318_02.jpg

もう1つの鬼瓦の上の三本の物、これは、もう少し正確に言うと元
来は鬼瓦では無く、屋根の勾配に合わせて屋根を跨ぐようになって
いる物でそれを”獅子口”と言い、その獅子口の上に載せる三本、
または5本の「経の巻」と言われる物です。これが何を表している
のかは定かでは有りませんが文字からすると経典の巻物であるよう
に感じますが、さてどうでしょうか。

ご質問ではこの獅子口の事を「卯立つ」と何処かで説明されたよう
ですが、おそらく棟がある壁が屋根より高くなっていて、それを指
したのでは無いかと思います。「卯立つ」は関西圏に多くてここ関
東ではあまり見かけないので現在手元に写真が有りませんので、
いつか写真が撮れたらブログの題材にしたいと思っています。
09年03月18日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月17日

陽気

今日は所用で朝早くから事務所を出て一路小田原へ

20090317_02.jpg

一昨日までの陽気とは一気に変わって何だか春のような感じで、朝
早く出てきたお陰で何時もの服装では熱くなってきて、一枚脱ぎ
もう一枚脱いで、やっと落ち着きました。そんな陽気で、ふと
足元を見ると何と土筆が出ているし、そこに咲いていた河津桜はも
う葉桜寸前という状態で、すっかりと春の景色では有りませんか。

20090317_01.jpg

そう言えば、今日は彼岸の入り、道理で暖かくなった訳だ・・・。
09年03月17日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
09年03月16日

講習会

今日は先日の記事で取り上げた住宅瑕疵担保履行法の講習会の出席
の為に、朝から新宿の会場へ。

今回の講習会は直前になって会場が変わったのですが、その理由が
予想以上に参加者が増えたために予定していた会場では席が足りな
くなったためだそうですが、それでも、変更になった会場でも満員
状態でした。

20090316_01.jpg

そのような状態での講習会でしたが、内容は判りやすく説明されて
いました。この法律の内容を簡単に説明すると

新築住宅を買う(或いは建てる)人が、その住宅に住んだ後に雨洩
れや住宅の傾き等の構造に瑕疵が有った場合にその補修費用を確保
する為に、保険に加入する義務を科す事です。

法律ですから、色々な事をカバーするので、表現も難しくなって、
住宅と言っても単に個人の戸建て住宅だけではなくマンションや寄
宿舎などを言うために「人の居住に用する家屋または家屋の部分」
となったりするわけです。

又、この法律は新築住宅を対象としているので、新しくても中古住
宅は対象では有りませんので注意が必要です。

皆さんが知りたい事があればメールにて質問を受け付けていますの
で、お気軽にお送りください。
09年03月16日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
今迄の流れなので、書いておこうと思います。東京中央郵便局の保
存に関する問題が決着の方向に向かっている様で、それはそれで
良い事だとは思いますが。

20090314_01.jpg
この写真は建物の裏側から撮影した物、建替えられるとこのような
景色は見られなく成りますね。



そもそも、有識者会議が開かれてその答申が纏められた時点の結論
を尊重していれば、このような事態に成らなくて良かったのに!!
と、思うのは私だけ?

今更ながらに、工事が延期されると幾ら掛かるとか、設計変更する
と幾らか掛かるなどと報道されていますが、どうしてこのような事
態になったのかの報道は聞かれませんね。

今回の件も以前からこの郵便局の保存に関する超党派の国会議員達
がいて、その議員の一人の民主党の河村たかし氏が鳩山総務大臣に
質問して、事が動いたと言う経緯が有ったと言いますから。

文化財に対する認識の低さと経済と言う金額的な数字だけに終始す
る意識は、如何なものか、と思いますが、皆さんは如何ですか?
09年03月14日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
昨日の夜は住宅総合研究財団主催の世界のすまい方フォーラムに参
加する為に千駄ヶ谷へ行きました。

講師は山田昌弘氏(中央大学)でテーマは「リスク化,二極化する
家族と住宅」でしたので、住宅が家族にどのような影響を及ぼして
いるのかを聞く事が出来るのでは無いかと期待していたのですが、
その点に付いては少し期待外れ。

しかし、講義の内容は社会的な影響から家族の位置付けが決まり、
その家族が過ごす家の価値観は、豊かな家族生活を送る器という物
から、現在では必ずしもそうでは無くなって来ている、と言う指摘
が有りまして。

最近の建築雑誌に取り上げられる住宅などを見ると家族=家と言う
構図が崩れてきている感じを持っている私としては、家という器に
は空間が持つ力が有り、その空間をどのようにして行くべきか?
と言うテーマを課せられたフォーラムの参加となったのでした。
09年03月13日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月12日

桧皮葺

神社でもあまり見る事が出来ない、屋根の葺き方に桧皮葺(ひはだ
ぶき)が有ります。”ひわだぶき”と濁った言いかたの方が一般的
かも知れません。

20090312_01.jpg

20090312_02.jpg

20090312_03.jpg

ご存知の通り桧の皮を整形して張り重ねながら竹釘で止めて造られ
ていますが皆同じ厚さではこの写真のように見えず、屋根の先端部
分(軒先)は、屋根を厚くしていて、その部分を”軒付”と言い
その軒付の下の木が重なりながら連続したした所を”蛇腹”と名付
けられています。

20090312_04.jpg

美しい屋根の形ですね。因みに、桧皮葺は神社建築に用いられ、
社寺建築には柿葺(こけらぶき)が用いられます。
09年03月12日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年03月11日

ワークショップ

昨日の夜は、東大の福武ホールで開催された建築系トークイベント
「建築の際」の第4回目の「振舞の際」を聞きました。

昨日のゲストは山本理顕(建築家) × 野田秀樹 (演出家)×
山内祐平(東大准教授)の3氏で進められて、面白かったのです
が、このイベントは大学院生が主体となって企画運営して新建築
社が後援しているイベントなので撮影は禁止なので生身の写真は
有りませんが、この写真は始まる前に撮った物。

20090311_01.jpg

そして、話の内容に付いては学生が雑誌「新建築」にレポートす
る事に成っているので細かい事は書けませんが、因みに過去開催
された物は2009/01と2009/02に掲載されているので要約を知る事
は出来ます。

あぁ、そう言えば1回目の安藤忠雄氏の時にも私、参加したので
新建築誌の1月号を見ると自分の姿が写っていました。(これは
自分でなければ判りませんけどもね)

そんな昨日の話のメインはワークショップで、山本氏は邑楽町の
例を取り上げて公共建築でワーク ショップを行う事の意義を唱え
野田氏は演劇におけるワークショップの目的であり、 山内氏は教
育現場におけるワークショップが持つ力で、3者が体験した中で
感じている生きたワーク ショップの話されたのです。

私の経験では20年程前に「街づくりことばとかたち研究会」 と
言うグループを立ち上げワークショップを行う事によって専門家
と非専門家との共通言語の形成を試みて来たので、より興味を持
つ内容なのでした。
09年03月11日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月10日

金物検査

なんか、昨日はバタバタしていてブログの更新を逸してしまい、
ちょっと、時間がずれた話になりますが、先週の土曜日は
「開感な家」の金物の取り付け検査に現場へ行きました。建て方が
済んでから、雪が降ったり、雨が降ったりと天候が不順な日が続き
工事の進行が気になっていましたが、この日は、少し気温が緩み、
気持ち良い日でした。

20090310_01.jpg

検査の内容としては、建て方が終わり各柱に金物が取り付けられた
段階なので、所定の位置に図面で指示した金物が付けられているの
か、金物の取り付け方は大丈夫なのか等を主にチェックします。

そんな検査が終了してから、建築主と外壁やら屋根の色を決める事
になっていたので、色決めには最高の日和で、外壁の見え方が良く
判ったのではないかと思われたのですが、さて、どうでしょう?
まぁ、それはご本人しか判らない事ですが、色決めもすんなりと決
まり、工事の方もスムーズに進んでいて、先ずは次の段階に進んで
も良いと言う所です。

09年03月10日 | Category: 工事
Posted by: shimasekkei
今年の10月から住宅瑕疵担保履行法と言う法律が施行されますが
その法律の説明会を行うと言う案内が国土交通省から来ました。

20090307_01.jpg

この法律は、あの耐震偽装事件で住宅販売会社が構造に瑕疵があり
ながらも建物を引き渡し、会社に資力が無いために補修が出来ない
事を受けて立法化された法律ですが、それ以前から住宅品質確保促
進法と言う法律があり、そこで瑕疵の責任履行が定められていまし
たが事件時にうまく機能しなかったと言う事で定められた経緯の物
です。

どのような法律でも完璧な物は存在しないと思いますので、今回の
法律の制定によって今後、又法律が変わらないように願う所ですが

この法律は住宅販売会社(不動産業者等)や工事施工業者等に科せ
られる法律で、直接設計者が取り扱う物では有りませんが、保険を
掛けるに当って、雨漏りを起すような設計(陸屋根などが該当する
ようです。)は加入出来ない等の事が考えられるために、案内のよ
うな講習会が開かれるようです。

以前では、このような案内は各事務所に送られてくる事は無くて、
各建築士会の広報誌上で知るだけでしたので、国土交通省の対応も
変われば変わったと言う事です。
09年03月07日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年03月06日

本の霊?

「東京の地霊」(ゲニウスロキ)著者 鈴木博之 ちくま学芸文庫
 2009年 と言う文庫本を買ってしまった。この本は2回目の文庫
本化であり、以前の文春文庫版を持っているにも拘わらずである。

20090306_01.jpg

今回の本の後書きが面白いと難波和彦氏がブログに書いていたので
それならば立ち読み(書店には叱られてしまいますが)でも良いか
と思い、立ち読みして帰ってきてから、石山修武氏の文で気になる
事が出てきてもう一度読んで置きたいと思ったので、それならば
やはり買うべきだろう、と言う事で買ったのです。

その後書きで気になる事とは、北京のホテルで書いていると言うの
を確かめたかった訳で、再読すればやはり、昨年に石山修武氏の美
術展に出品されていた、北京モルガンセンター計画の事が判ったり
今年の1月に東大での近代建築論最終講義の内容の出何処で有った
り、と言う事が確認できたりした訳で、私にとっては有意義な本で
すが、それにしても本の後書きを目的に買うなんてことは初めてな
事です。

昨日の本といい、何か本の霊に憑かれているのかしらん。

09年03月06日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
09年03月05日

絶版本

昨日、石山修武研究室から待望の郵便物が届いた。それは絶版書房
「アニミズム周辺紀行2 空跳ぶ三輪車−アポロ13号」という本
です。

20090305_01.jpg

絶版書房とは良く付けたもので増刷はしないぞと言う意志の表われ
で、1号が203部、2号が220部だそうで、1冊1冊に石山氏
の手描きのドローイングが有り、手にした人は自分だけの一冊と言
う感じです。

この本は発売開始から絶版を目指している自費出版の本で、第1号
は、めでたく絶版となり、続いて第2号が発送され始めたと、
知らせが有り、心待ちにしていたので、ちょっと嬉しい郵便物です。

石山修武といえば、昔「秋葉原感覚で住宅を考える」と言う本を
出版した頃はアメリカから2x4材を1軒分コンテナで輸送して建築
のローコスト化を唱えていたと思いますが、その後「幻庵」に見る
コルゲート管を使った住宅を発表して「世田谷村」になって来てい
て、作風は毛綱 毅曠(もずな きこう)や六角 鬼丈に通底する
物を感じていて私には無い感性で有る為、このアミニズム周辺紀行
には刺激を受けているので、今後の展開が楽しみです。

09年03月05日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
09年03月04日

保存に揺れる

先日”消え行く建築2”で取り上げた東京中央郵便局ですが、
ここ数日TVのニュースで取り上げられていて、普段建築に関心を
持たない人の目にも触れる機会が出来たのですが、この問題を、
選挙目当てのパフォーマンス的な事を言っている人も居たのには、
少し、がっかりです。

20090304_01.jpg

この問題は以前から取り上げられていた事で2007年6月22日
には”【保存問題】東京中央郵便局の保存を郵政公社に要望、超党
派の国会議員団体
”と言う記事が有る位に早くから郵政公社に保存
を要望していた訳です。

その後、郵政公社は有識者会議を開いて今の高層建築計画になった
と説明しているようですが、実際は違うようで、
この有識者会議の結論は建物の全面保存を要望する物で建替え計画
を支持する意見では無かったと言う事です。

しかし、工事が此処まで進んでしまうと、今から保存に変わる事は
無いのだろうなぁ・・・。


09年03月04日 | Category: 建築を楽しむ
Posted by: shimasekkei
09年03月03日

上棟

昨日は「開感な家」の建て方で一日中現場に詰めていまして、
もう暖かくなっても良い頃だと思いますが、昨日は強い北風も吹き、
これで地球温暖化が進んでいるのだろうかと思わせるような寒さと、
春を知らせるような花粉が飛散しているようで、寒さの鼻水なのか
花粉が影響する鼻水なのか判らない状態の一日でも有りました。

建物規模から考えると、午後の早い時間には上棟になるだろうと皮
算用していたのが裏切られ、作業が小屋組みに掛かってからが中々
に進まない様子。
大工さん達の作業を見ていると、屋根の高さを決める基準高さが複
雑なために、基準とする同一な屋根面を作る事に苦労しているよう
でした。

20090303_01.jpg

それでも作業は進んで、上棟となったのですが、終った時には、
辺りはもうすっかりと暗くなり、昔、子供の頃は暗くなったのも
気付かずに遊んでいて、帰る頃になって、あぁ、もうこんなに
真っ暗だぁ、なんてことがありましたっけ。

20090303_02.jpg

そんな記憶を蘇えらせてくれた気持ち良い上棟日でした。
工事関係者の皆様ご苦労様でした。
そして建築主様、おめでとう御座います。
09年03月03日 | Category: 工事
Posted by: shimasekkei