「営業戦略」・・・このキーワードでインターネット検索してみるとなんと145万件がヒットしました。利益追求を行う民間企業には欠かせない要素であり、企業の数だけ営業戦略があって、またその時代々々で変遷していきます。
 例えば、創業以来安定して成長を続けるある優良企業でも、創業時と第二世代、第三世代のそれは大きく異なり、また、同業界内でトップを争う企業同士であっても営業戦略が同質であることはまずありえません。

 では、成功につながる営業戦略の「共通項」は何でしょうか?
 ここで、営業戦略の「川上」と「川下」との連携を考えてみましょう。

重要なのは、営業戦略がその企業の経営方針・ヴィジョン(川上)に沿っていて、実現可能な営業戦術まで詳細に具体化(川下)できるか、ということではないでしょうか?
時に、営業幹部の力のこもった戦略に、「企業の方向・意向が見えない」ことや「第一線の現場無視」を感じることが少なくありません。
一見すばらしい戦略が立案できたように見えても、それが経営トップとどれだけ議論が尽くされた結果であるか、また、実践に移したときに、営業現場の能力(人力、資力)をどれだけ吟味してあるか、が重要です。
もちろん戦略の中身がもっとも重要であることは間違いありませんが、最終的に成功をもたらすか失敗に終わるかは、内容もさることながら、この川上と川下の連携が重要なようです。

かの偉大な経営の神様は、自身の成功の秘訣を問われ、「成功するまであきらめないこと」と答えています。画期的な製品を開発することも、他社に打ち勝つ営業戦略で市場を掴むことも、その過程は「試行錯誤」の連続であることは間違いありません。トップとの連携が取れ、現場の能力(人力、資力)を十分吟味した営業戦略であれば「試行錯誤」は可能です。しかし、そうでない場合、営業現場が振り回されるだけになりかねません。
経営トップが機敏に舵を切りなおし、末端の現場が即応する。なかなか理想的にはいかないのが現実ですが、少しでもそれに近づくことのできた組織・企業が顧客のニーズに応えることができるのではないでしょうか。この機敏さを可能にするのが川上と川下との連携であり、立案当初の営業戦略を最終的に「成果」に結び付けます。
企業が継続して業を営む以上、すべてが連続し、たとえ一定期間の後に一つの営業戦略が完結しても、次の営業戦略を展開し、企業は継続します。このことからも、営業戦略は経営方針や経営トップのビジョンとの連携が不可欠となります。
その組織・企業にとって真に有効な営業戦略は、たとえコンサルが介在しても自社自力による独自性(独創性)がなければ生まれません。そして、十分な可能性を秘めた営業戦略に果実をもたらすのは、実践における舵取りと即応であり、それを可能にするのが、川上と川下との連携なのです。
文責:企業税務部

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