消費税法第6条(別表第一)で、健康保険法等に基づく療養・医療、介護保険法に基づく居宅サービス・施設サービス等は、消費税法上非課税取引とされています。また消費税法施行令第14条で、その療養・医療・居宅サービス等の範囲が定められています。
 しかし、社会保険医療等であっても課税されるものもありますので、医療業における取引は非課税だとして決めつけず十分に注意して判断する必要があります。
 そのひとつとして、特定療養費制度があります。この制度は、高度医療及び特別のサービスを含む療養を行う場合には、療養費のうち基礎部分のみを保険給付の対象とし、特別のサービス部分は患者負担とし、この患者負担部分については消費税が課されます。特定療養費の内容と合わせて、消費税が課される医療行為をいくつか紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。

(1)特定療養費
 1.特別の療養環境の提供した場合の特別室料等(差額ベッド代)
 2.予約診療・診療時間外診療における予約代・時間外診察代
 3.200床以上の病院での紹介状なしの患者の初診特別料金
 4.入院期間が180日を超える場合の入院基本料の一部
 5.薬事法に規定する治験に係る検査、画像診断、投薬、注射に係る診察料
 6.前歯の治療、修復等に金合金・白金加金を選択した場合の材料代
 7.金属床総義歯を提供した場合の特別料金
 8.フッ素物局所応用等の費用他

(2)社会保険診療報酬の減額通知があった場合の、患者負担額の過払い分で返還しなかったもの

(3)保険医療に係らない人口妊娠中絶費用

(4)健康診断料、人間ドッグ費用

(5)インフルエンザ等予防接種費用

(6)診断書等文書料(労災保険の診断書等は非課税)

(7)医療法人が受ける産業医の報酬(個人Drである場合は、給与所得に該当するため消費税は課されません)

(8)居宅サービスにおける、利用者が選択して提供する特別のサービス費(交通費、食費等)

(9)要介護認定の意見書作成費用

(10)有料老人ホームにおいて、要介護者・要支援者に該当しない入居者に対して行う介護サービス 他

文責 医業部


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