医院開業時や、病院の移転時に私たちが行う、提案資料の一つとして診療圏調査というものがあります。
診療圏調査とは、人口統計や競合医院等の情報収集や現地調査から、診療圏の設定・患者数の推計を行い、最終的に見込患者数を算出するものです。
これは病院経営を行う上で重要な要因を占める開業地の選定にかかさないものであります。

開業しようとされる先生も、やはり開業当初から患者さんがくるのかどうかということはとても不安に思われることで、できるだけ患者さんが来院される場所に医院を建てようと思うことは至極当然なことです。
ですから私たちが用意する診療圏調査の資料について、とても関心を示してくれています。

ですが、診療圏調査資料の見込患者数のみを基準として開業地を考えられることは、とても危険なことです。
例をあげると、人口の少ない地域で、患者数の見積りが少ない場合でも、患者さんの来院の回数を増やしていこうと思われる先生にとっては、こういう地域では、一人一人の患者さんと密接に関り合いやすいというケースがあります。 逆に、患者数の見積りが多いからといって、何の特色も持たない医院を開業してしまうと、初めは患者さんが多く来院されても、徐々に競合医院へと移っていってしまい、窮地にたたされてしまうケースもあります。

診療圏調査資料は、あくまでも先生方の意思決定材料の一つでしかありません。大事なことは、開業してからどんな経営をされるのか、患者さんとどのように接していかれるのか、また5年後、10年後には医院がどのようになっているのかを考え、これらを念頭にして診療圏調査資料を見てください。見方がまるで変わってきます。

私たちも先生方に説明するときは、先生が医院開業される上で詳しく話を聞き、様々なケースを考えてから行うようにしています。そこまでして初めて診療圏調査というものが意味を持つものになるからです。

文責 医業部

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