会社が儲かっているかどうかを計算する式は一般的に
「売上-費用=利益」
ですが、この式だけではどうしたらもっと儲かるのか、何をしたらもっと儲かるのかは読み取れません。次にどうしたらいいのかというアイデアまでは出てこないでしょう。

では、ここで、費用の部分を二つに分割するとどうなるでしょうか?

「固定費」 売上高や生産量に関係なく、一定して変化のない費用
(家賃、保険料、人件費、設備の電気代など)
「変動費」 売上高や生産量に応じて増減する費用
(材料費、外注費、人件費のうち残業代、販売手数料、運賃など)

「売上-変動費-固定費=利益」
という式が出来上がりました。この式はさまざまな考え方に応用することができます。
たとえば、売上から売上高や生産量に応じて増減する費用である「変動費」を引くと
「売上-変動費=限界利益」
限界利益と呼ばれる本当の意味での粗利益や付加価値と呼ばれるモノを見ることができるようになります。ですが、この「限界利益」は、何もしなくても発生してしまう費用である「固定費」を吸収するためのパワーにならなければなりません。
「売上-変動費=0」
上のようでは、固定費の分だけ赤字になってしまいます。赤字経営の場合は、限界利益が固定費を吸収できるだけのパワーが無いことになります。

また、限界利益が固定費と一致する売上高は「損益分岐点」と呼ばれます。
「売上-変動費-固定費=0」
狭い意味での損益分岐点の利用方法は、[いくら売上れば黒字になるのか?]ですが、その経営戦略としての応用方法はさまざまです。たとえば、[必要とする利益を確保するためには、いくら売上があればいいのか?]、[価格を値上げ、値下げした場合はどうなるのか?]、[設備投資をしたいが、はたしてこれが適当なのか?]など、販売戦略、生産戦略、原価分析、人件費戦略、設備投資戦略にも役立てることができます。

会社の業種、形態によって「固定費」、「変動費」の区分は難しいところですが、儲けを生み出す考え方として挑戦してみる価値はあるかと思います。
文責:法人ソリューション部

にほんブログ村 士業ブログへ
↑↑ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

Pronet Group HP
↑↑弊社ホームページもぜひご覧下さい。




なかのひと