国(国税局、税務署)が差し押さえた財産を入札で売却する制度を『公売』といい、原則としてだれでも参加できることになっています。

 国税庁HPの『公売情報』をクリックすると、不動産・動産などの情報(平成21年11月16日現在958件の情報が記載されています)を見ることができます。

 そこには、某○○銀行株券なども記載されています。(個人的には、公売しないでさっさと売却してしまえばよいのに・・・などと思ってしまうのですが)

 国税庁(財務省)は『物納』財産、地方公共団体(県税事務所など)は『差し押さえ』財産が多いようにおもわれます。

 相続税は『金銭一括納付』が原則で申告期限までに現金で納税しなければなりません。しかしながら、相続財産のほとんどが不動産等で売却しなければ納付に充てることができない場合には、例外として相続財産で納付することができます。それが『物納』という制度なのです。相続税だけに認められている制度のため、贈与税では『物納』という制度はありませんので勘違いされないようにしてください。

 相続税を不動産などの財産で納めるには、それなりの準備や手間がかかるのも事実です。物納を申請しても、却下されることもありますし、また、物納を申請するためには事前に境界確定を行う必要もあることから、相続税の申告期限に間に合うのかという問題も生じます。

 ですから、金銭で相続税を納付することができない方は、物納という選択肢も見据えて準備することが大切といえるでしょう。

 県税事務所などの『差し押さえ』は、動産が多いようです。先日は、ドラマ化されたマンガ何十冊が、公売に出されていました。『換金化できそうなものをとにかく差し押さえるのが現状』という話も聞いたことがあります。たしかに、YAHOO官公庁オークションを見てみると、任天堂Wiiなどが載っています。定価よりははるかに安いですが・・・。

 この不況下では、さらに公売になる不動産・動産物件はふえてくるのではないかと思います。思わぬ掘り出し物にであえるかもしれませんし、相手が官公庁ということで商品も安心して購入できるとおもいますが、公売情報はあまり増えて欲しくないと願う今日この頃です。

 ご興味がある方は、国税庁HP、YAHOOの官公庁オークションをご覧下さい。
国税庁HP http://www.koubai.nta.go.jp/auctionx/public/hp001.php
官公庁オークション http://koubai.auctions.yahoo.co.jp/

文責:資産税部


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