粗利益高と値入高

小売業界や流通業界では、粗利益高とともに値入高という言葉を使います。
値入高のことを「ネイレ」と呼んだりします。
この二つは似ているようですが少し違うものになりますので混同して使わないようにしましょう。
仕入れた商品を予定する販売価格(売価)で、そのまま販売できると値入高と粗利益高は同じです。しかし実際の現場では、価格を割り引いて販売することもよくあります。破損やロスもあります。販売では、この部分の「値下げ高」や「ロス高」を見込む必要があるのです。
つまり、値入高というのは、商品を仕入れたときの価格(仕入れ原価)と予定販売額(仕入れ売価)との差であり、あくまでも予定された利益のことです。

値入高=予定販売額(仕入れ売価)-仕入れた価格(仕入れ原価)

ひとつの商品で考えると「値入高=売価―原価」になります。

仕入れ売価=仕入れ原価+値入高
値入高  =仕入れ売価-仕入れ原価(←売価管理の場合)
値入高  =売価-原価(←1品1品で計算する場合)

また、値入率とは値入高と予定販売額(仕入れ売価)との割合のことで、

値入率=値入高/予定販売額(仕入れ売価)

という計数で求められます。つまり、この段階で高い値入率になるような工夫が必要です。その他、以下のような計数も知っておくと逆算などが可能となり、役にたつことがあります。

仕入れ原価率=1-値入率

売価=原価/1-値入率

販売価格=仕入れ価格/1-予定売価値入率

整理すると、実際にそれらの商品を販売していくうえで、販売までに破損などのロスが発生したり、商品によっては値引きして販売することもあります。値入高にそうした店舗での販売上の実情を加味したものが粗利益高なのです。


文責:経理サポート部
にほんブログ村 士業ブログへ
↑↑ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

Pronet Group HP
↑↑弊社ホームページもぜひご覧下さい。




なかのひと