決算書の勘定科目の名称は、誰が決めるのでしょうか?
株式を公開していない会社の場合、それは、「社長」です。
社長は自分が判りやすいように勘定科目を決めれば良いのです。社長が判りやすいということは、社員さん、株主さん、銀行等の債権者含め利害関係者全員にとって判りやすい決算書になるのです。
私のお客様でも、数字に熱心な社長ほど勘定科目を自分で決めます。例えば、複数の会社で「ガソリン等車両関係費」「警備清掃費」「損害保険料」「衛生清掃費」などの科目が販売費及び一般管理費に計上されています。この名称を見ただけでどういう内容の支出かがよく判りますよね。
こういう科目名称にすると、1)社長が判りやすい(=税理士が社長に説明しやすい)、2)社員さんが判りやすい(=部門別損益計算を行っている場合に、社長が社員さんに説明しやすい)、3)内容が不明確な「雑費」という科目がなくなる、というメリットがあります。
他の会社ですが「JIS関係費用」という科目もあります。数年に1回取得するJISのための経費が明確になり、「その費用を除外して議論」などが容易になります。
私から「勘定科目の名称は社長が決めるのですよ~」と言うと、できる社長さんほど喜んでくださるのですが、そういう会社の決算書を見ていて、今、気がつきました。独自の名称が付けられているのは、損益計算書だけで、「貸借対照表の名称をこうしたい」と言われる社長さんはいらっしゃらないということです。
これは、何を意味しているか、お判りでしょうか?社長さんは、損益計算書は判るし興味があるけど、貸借対照表は判らないし、興味がないのです。でも、銀行が融資の判断で見るのは、損益計算書ではなく貸借対照表です(因みに、私は20年銀行員をしていました)。
社長さんには、貸借対照表を少しずつでも判っていただく必要があります。そのためには、私どもは、家計を例にとった決算書(とりわけ、貸借対照表)の見方の説明を社長様、弊社のお客様以外の方々にも行っています。
是非、決算書(とりわけ、貸借対照表)の見方を勉強したいという方は弊社までご連絡ください。
社長様が、
ステップ1)数字に興味がない → 
ステップ2)損益計算書が理解できる → 
ステップ3)損益計算書の勘定科目の名称を自分で決める → 
ステップ4)貸借対照表が少しずつ理解できる、というステップを経て、
ステップ5)貸借対照表の勘定科目の名称を自分で決める
という日が来るまで皆様と一緒に頑張りたいと思います。

文責:事業承継部
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