医院開業物語の第4回目は採用問題についてです。
事業計画書の作成が終わると、金融機関との融資交渉に入り、借入を行います。
その後、戸建ての場合は建築が進み、開業時期がある程度きまるといよいよスタッフの採用をおこなっていきます。医業というのは労働集約型の業種であるため人材の採用というのはとても重要な要素を占めています。私たち自身、開業された顧問先のクリニックに毎月訪問していますが、どの先生方も多かれ少なかれスタッフに関するお悩みを抱えています。スタッフがすぐに辞めてしまう、接遇の仕方が悪く患者さんからクレームがくる、スタッフが先生の言うことを聞かないため先生のやりたい医療がなかなかできない、と言った不満はよく聞きます。ただ、全てにおいてスタッフが悪いということにはなりません。結婚・出産・育児等の家庭環境の変化はありますし、実際に先生と仕事をしてみてお互いに合わないといったようなこともでてきます。
開業時の先生方のストレスを軽減するためには、スムーズにスタッフの採用を行っていかなければなりません。

スタッフ採用の流れについてみていくと開業2か月前にはある程度の労働条件を先生と決めて求人の広告掲載、採用面接を行い、1か月前には採用を決めて、接遇やレセコンの研修を行っていきます。
採用形態ですが、経営のリスクを考えると正社員で雇用するよりはパートで雇いシフトを組んで回していくほうがベストな形態だと思います。パート雇用の方が人件費を抑えられますし、正社員として雇ってしまうと雇用する人数が少なくなってしまうので急に退職されてしまうとクリニックを回していくことが困難になってしまいます。しかし、パート募集のみをだしておくとスタッフの募集自体少なくなってしまうため、実状を考えると正社員とパートを上手く組み合わせる形態が望ましいでしょう。
採用面接については資格や経験、現在の家庭環境、人間性そして先生・他のスタッフと連携が上手くとれるかを見ていかなければなりませんが、これも実際に仕事をみてみないとわからないこともたくさんあります。

先生方が念頭においておかないといけないことは募集をかければスタッフが次から次に応募してくると考えてはいけないということです。どこのクリニック・病院も特に看護師不足で売り手市場となっています。福利厚生を充実し、スタッフにとっても働きやすい職場を提供していかなければなりません。

文責 医業部
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