最近、経営者の方々とのお話の中で、「不況だからしょうがないねぇ」とか 「他も厳しいからね・・・」といった言葉をよく耳にします。確かに現在の経済状態を見れば本当に厳しい状況であります。しかし、経営者の方々はそういった事を言いつつも、なんとか今の状況を打破しなければならいと日夜頭を使い考えていると思います。厳しいようですが、そんな時こそ経営者自らが先頭にたって人一倍働かなければならいのではないかと思います。
 有限の経営資源でいかに運営していくか、これは社長の手腕一つで左右されます。「社長みずから先頭にたって」といった心構えは大変素晴らしいものです。社員は社長の顔つき、一挙手一投足を見ています。社長の真剣な挙動に社員自らも真剣になろうと努力するものです。ちょっと言っただけで思うように幹部が動いてくれるなどといった環境は、そもそも望みにくい事です。人は環境で育つものです。リーダーシップの最大の目的は何かと問われたら、人作りであると考えます。
 創業当時はもちろんのこと、いつの時代でも経営者のリーダーシップは肝要です。成長企業には決まって明確なコンセプトや戦略があり、その事を強く訴え続ける経営者の顔があります。社員は社長を見て仕事をしています。規模が小さければ小さい程、社長の全人格まで評価し、「よし、この社長を信じてついて行こう。」と思っているものです。

 社長は社員に遠慮してはなりません。強い意志と事業意欲をもって、明るく前向きに物事を捉えつつ、危機感を背後にしのばせ、自らの思いを伝えなくてはなりません。事業活動で成果をあげるには、プロセスを受け持っている社員なくして成功しません。社員が大切だからといって、社員に媚びたりおもねたりすることは禁物です。毅然とした態度で指示命令すべきです。

 企業全体をある一艘の船と考えるならば、皆が必至に汗を流してオールを漕いでいるのに、誰かが反対方向を向いて流れの水に足を浸しているなどという事は許されません。仕事ぶりは半人前の癖に影で悪口を言ったり、公然と反抗的な態度をとる社員がいる会社がありますが、これはそれを許している企業体質そのものが問題です。
 経営者には厳しさが必要です。中途半端や曖昧にしておくことは、百害あって一利なしと心得て下さい。社長は、企業の顔として組織を健全に保つ義務があります。その為には適正な新陳代謝をむしろ促進すべきです。本人の成長のために、芽を摘むのではなく、一人前の企業人に育てるために叱らなければなりません。この行為ができる経営者の方は本当にその社員の事を思っているまた、育てようとしている経営者だと思います。


文責 ワンストップソリューション部


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